2015年12月

大晦日の幸せ

静かな大晦日を迎えた。道路は車が疎らになり、通りからは人影が減った。みんな田舎に行ってしまったのかもしれない。ボーボー頭で年を越したくない。行きそびれていた床屋に行くことにした。混んでいるのは覚悟していたが意外にガラガラだった。床屋のおじさんは、以前は大忙しだったが、最近はお客が分散してきて、今年はとても楽ですと喜んでいた。明日から孫たちが我が家に遊びに来る。子供たち夫婦6人と孫6人が一堂に揃う。孫たちのために苺を用意することにした。近所のららぽーとのスーパーに買い出しに行くことになった。ららぽーとの人ごみは、普段の平日と変わず空いている。ところが安売りで有名なスーパーは大賑わいだ。入口から果物野菜・魚・肉と並んでいる。入口の苺を買って奥に進むと人で溢れ返している。魚売り場を過ぎたところで戻ろうとしたが、最早人の流れに押し戻され、レジに進む道しか残されていない。だがその先には20程あるレジに各々約20名程の客が並んでいる。結局レジを通過するのに20分も要した。時間的には高い買い物だった。一見人がいなくなったと思っていた街でも、意外に多くの人が自宅で正月を迎えることを実感した。田舎に戻れる楽しさもあるだろうが、家族と共に自宅で年を越せることも幸せの一つに違いないと感じた次第。

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マンション建て替えの要件

久し振りにマンション管理士の仕事を思い出した。国交省が老朽化したマンションや団地の建て替えを進めるため規制を緩和すると発表した。現在建て替えの合意が得られず老朽化しているものが多い。区分所有法では、建て替えには所有者の5分の4以上の同意が必要だが、このハードルが意外と高い。国交省の案は、建物が同じ敷地に2棟以上ある場合、福祉施設や公共施設も含めて再開発すれば3分の2以上に下げるというもの。街の再開発の手法を流用している。同じことをするのに、違う法律を使えば出来るという事自体陳腐な浅知恵だと思うのだが。現実問題として、マンションや団地の老朽化は激しく、建て替えニーズは極めて高い。だが現実には進まない。それには理由がある。残りの5分の1の住民が単に反対している為ではない。賛成したくても出来ないことに問題が有る。老朽化した住居の住民は年金暮らしの老人が多い。今更住居のために大金を叩く余裕はない。今まで築いてきたコミュニティも壊れてしまう。規制を単に緩めることは、弱者を切り捨てることに繋がる。反対するのは当たり前だ。従って、当局が老朽化解消を推し進めるには、同意率を下げることではない。5分の1の住民の不利益を解消することにあるはずだ。例えば、容積率を緩和し増床した部分の益を住民に還元するとか、転居に関する費用やその後の処遇を厚くしてあげるとか、方法は色々ある。お上は数字だけで判断する。下々の実態を見ていない。江戸時代と何も変わらない。再び明治維新をと思いたくなる。

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戦後70年目の決着

日韓両国が国交正常化50周年の今年の最後に、慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的な解決」を見たと発表した。慰安婦問題の真相は分からないが、自分は以下のように理解している。かの戦争中に軍隊が慰安婦を使っていた。殆んどの慰安婦は本人の意思で慰安婦になった。慰安婦は高給取りで、当時優雅な暮らしをしていたと米兵が証言している。ところが、韓国では金目当ての韓国人ブローカーが、貧困家庭の女性を問答無用で人さらい紛いに送り込んだ事実があるようだ。韓国と元慰安婦は、この行為全てが日本軍の犯罪行為だと抗議している。一方日本は強制的な行為はなかったとしている。自分は、慰安婦問題は朝日新聞の記者がでっち上げたねつ造だと思っている。だが、村山元首相や河野洋平が事実として認めたため、真実ではないのに事実という事になってしまった。その後事実として独り歩きを始めたので、歴代首相は事実を認めなくても事実と言わざるを得なくなってしまって現在に至っている。最も事実と認めないうちの一人の安倍首相が、事実と認め最終的な解決に至った。自民の一部は不満に思っているが、自分は素晴らしい決断をしたと思っている。この種の問題は言い出したら切りが無い。エスカレートするだけで双方に不満だけが残る。何処まで行っても実りは無い。一歩も二歩も退いて、この問題に片を付けたことは大人の決断で快挙と言える。今後中国、台湾、東南アジア諸国から同様なクレームがあるかもしれない。戦後70年を迎えた今、戦争について全ての決着を付けるべき時だと思う。

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カボス、ヘベスそしてライム

スーパーで珍しくライムを売っていた。自分はジンライムが好きなので、見るなりすぐにカゴに入れた。でもジンライムを作る訳ではない。愛飲アルコールは麦焼酎。ドライジンではなく麦焼酎にライムの輪切りを入れる。麦焼酎には柑橘系が良く合う。王道はカボスだ。普段は手に入り難いのでレモンで代用することもある。先日テニス仲間から大分のカボスを貰った。早速焼酎に入れて飲んでみると、格別に美味い。王道であることは間違いなしと実感した。でも日向市のヘベスも美味い。カボスには種があるが、ヘベスには種もなく、かつジューシーだ。日向市に2年間単身赴任で住んでいた自分にとって、ヘベスはカボス以上だと内心では思っている。ヘベスは日向の長曾我部平兵衛さんという人物が見つけたと聞いた事がある。平兵衛さんに感謝。ヘベスとは友達になった。浮気をする訳ではないが、今日のライムも極めてグッド。人に例えると、カボスは苦み走ったいい男、ヘベスは端麗な若い女性、ライムは颯爽とした好青年という感じがする。みんな魅力的だ。

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ロシウムではなくジャポニウム

理化学研究所が合成した原子番号113番の元素が国際的に新元素と認定される見通しになったとのこと。その名は「ジャポニウム」。勿論日本初の新元素だ。自然界には92番のウランより重い元素は存在していない。それ以降人工的に合成された元素が新元素として名を馳せている。自分が学生だった半世紀前は102番目のノーベリウムが最後の元素だった。ノーベル賞創始者のアルフレッド・ノーベルからこの名が付けられたことで有名だ。もう、それから11個も新元素が命名されたことになる。学生時代は、その102個の元素名を全て暗記出来た。だが、今はせいぜい初めの10個位しか諳んじられない。記憶力が10分の1に低下してしまったという証拠なのかもしれない。現在、元素は未確定を含め118番まで見つかっている。新元素は発見しても第三者が実験的に確認しなければ認定はされない。113番目のジャポニウムは、10年以上前に森田九州大教授が、亜鉛をビスマスに高速で衝突させ、核融合反応により生成させた。でも元素発見の面白さには裏話がある。森田九州大教授の実験の約半年前に、ロシアの研究所が別の方法で成功したと発表していたのだが、裏付けが不十分と判断され却下されたようだ。新元素も実験的証明がしっかりしていなければ認知されないという訳だ。このちょっとした差がロシアのロシウム(?)ではなくジャポンのジャポニウムになったという次第。何事も詰めが肝心のようだ。

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テニスが続くコツ

最近テニスをする時間が減った。体力的にきついから練習は2時間程度が限度で、ゲームも多くて2ゲームといったところ。でも、忘年会には必ず参加するようにしている。今日はテニスの忘年会。去年は太宰治で有名な大正レトロの古い割烹旅館だったが、料理が今一。評価も今一。と言う事で、今年は打って変わってイタリアン風パブの貸切になった。ところが、この店、貸切に慣れていないようだ。定刻通りに始まったのに、料理も酒も出てこない。暫らく待ってようやく出てきたのがクラフトビール。やっとアルコールにありつき乾杯したものの、味に癖が有り、お代わりする者も少ない。そして更に大分待った末オードブルが出てきた。全員すきっ腹で飲んだので回りが早い。ワイン、日本酒、カクテルのオンパレードが始まった。30分遅れで、いつものテニスの忘年会ムードになってきた。テニス仲間との飲み会はいつも楽しい。テニスが好きだという共通点がある。スポーツが好きだから、気転が効いて反応が速く小気味いい。だから、飲んでいる時もスポーツのような爽快さを味わえる。何よりいいのは、気楽に飲み会を楽しめること。飲み会に義理で参加する者がいると、伝染病のように全員に感染し興ざめしてしまうことがある。それが無い。かくして、大酒を飲み、最後には何を話しているか分からなくなる。何を話したかを覚えていないから、また明日にはテニスの相手が出来る。体力が落ちてもテニスが続けられる。そしてこの文の冒頭に戻る。この繰り返しでテニスは続いていく。

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Amazonのお坊さん便

本はAmazonで買うことにしている。買いたいと思った本を本屋で見つけることは難しい。今流行りのベストセラーならば、店頭にいやと言う程積んであるが、タイミングがずれるともう見つからない。だから本は、欲しいと思った時にAmazonで購入することに決めている。本業界にはディスカウント制度は殆んど無いが、Amazonならばポイントが付き、その分安く買えるメリットもある。そのAmazonがマスコミを賑わしている。僧侶手配サービスの「お坊さん便」を始めたからだ。何と葬式の時の僧侶もAmazonで頼めることになったのだ。先祖代々地元に住んでいる人は別だが、殆んどの都会人はお寺との付き合いが無い。宗派も拘らない。かと言って仏式の葬式にお坊さんは必要だ。お布施と言うか料金と言うかは分からないが明朗会計で安心感もある。現代のニーズに極めてマッチしているようだ。ところが仏教会は「宗教行為をサービス商品化している」と異議を唱えているとのこと。Amazon経由でもお坊さんが派遣されるのだから、仏教会の領域が侵される訳ではない。問題は租税制度にありそうだ。お坊さん個人が得たお布施は所得税の課税対象になるが、法人に入った場合は法人税が非課税になる。このまま商品化が進めば、そのうち宗教行為も課税対象になってしまうのではという恐れがあるからだろう。しかし、逆に今の時代に何故宗教団体は課税対象にならないのだろうかと疑問が生じてくる。お坊さんから説教など聴く人などまずいない。お坊さんと言えば、葬式の時だけ頼む存在だ。最早誰しもサービス商品と思っている。お坊さんが課税対象を免れるには、仏の道を説く本来の宗教行為に徹することこそ、本人を含め全ての人を救うことになると思うのだが。

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ヒジキからの警告

ヒジキに含まれる鉄分が9分の1に減ったという新聞の小見出しに驚いた。すわ、ヒジキまでも遺伝子組み換えの犠牲になる時代になったのかとびっくりした。文科省が、食品成分に関する国内唯一の公的データである日本食品標準成分表の改訂版を公表した。ヒジキに含まれる鉄分が約30年ぶりに改訂され、100g当たり55mgが6mgになるという。内容的には何てことはない。製造時に使う釜が鉄製からステンレス製に代わったことが原因とのこと。だが、ヒジキにとってはダメージが大きそうだ。なにせ「鉄分の王様」の座から陥落してしまうのだから。文科省の日本食品標準成分表もかなりいい加減なものだということがバレてしまった。しかし、鉄以外のミネラルは変わらないようだから、ヒジキはホッとしているかもしれない。鉄がこれ程溶けるとなると、アルミ鍋でもアルミが溶け出しているのだろうかと心配になる。フッ素加工のフライパンもある。フッ素の影響は無いのだろうかとも考えてしまう。一方鉄が良さを発揮する分野もある。南部鉄瓶だ。お湯がまろやかになり美味しくなる。今回のヒジキの鉄分は、調理器具には注意を払えという警告なのかもしれない。

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年越しそばと年明けうどん

香川県の「うどんかるた」にクレームがつき発売中止になったが、一転して販売すると発表した。クレームがついたのは読み札の「つ」で「強いコシ 色白太目 まるで妻」。中止の理由は、県に電話で「良いイメージで受け取らない人もいるのでは」とたった1件の指摘があった為だという。特に悪いイメージがあるとは思えない。クレーム内容も抗議ではないし、たったの1件だ。県の過剰反応としか言いようがない。最近は、庶民の声が政治や行政を動かす傾向が強くなりつつある。ザハ・ハディドの新国立競技場デザインが没になったのも庶民の声が大きかったからだ。それはそれで良いのだが、行政の過剰反応はいただけない。詰まらないニュースだったが、副産物として少しは得たものが有った。そもそも、何故「うどんかるた」などを作ろうとしたのかに興味があった。調べてみると、香川はうどんが名物。うどん業者が中心になって「年明けうどん」というキャンペーンを数年前から始めたようだ。年越しそばがあるなら年明けうどんがあってもいいはずと。紅い明太子やカニカマなどをうどんにのせて正月に食べる。白いうどんとあわせて「紅白」でおめでたい食べ物になるということのようだ。その年明けうどんの普及の一環として「うどんかるた」を制作したという。全国から作品を募集したというから、全国的な宣伝になったに違いない。今回の販売中止も怪我の功名になるかもしれない。我が家では、毎年大晦日に年越しそばを食べている。今度の正月は年明けうどんを食してみようと思う。

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偽、乱、忍の医師たち

メドピアというサイトがある。理念は、医師を支援し結果として患者を救うこと。ビジョンは医師たちの知識・知恵を集め医療を再発明することとある。簡単に言うと、医師たちのSNSだ。だが勿論、自分は医師ではない。だからメドピアのサイトには入っていけないので詳細は分からない。でも報道でその情報の一部を知った。約3千人の医師が回答した結果、医療界を表す今年の一字は、1位が「偽」、2位が「乱」、3位が「忍」だったとのこと。回答理由は、「偽」は群馬大病院の手術後の死亡、「乱」はSTAP細胞を代表とするさまざまな不祥事、「忍」は勤務医の厳しい労働環境の更なる悪化、と答えている。1から3位に殆ど得票差は無いので、偽、乱、忍、全てが医師たちの本音にようだ。傍から見ると、医師たちの将来は約束されているし、殊更悪い人が多くいるようには思えないし、生活は優雅に見える。回答とのギャップが大き過ぎる。そこで少し考えてみた。今年の一字と言われれば、普通は自分の生活を中心に考える。ところが、回答した医師たちは、自分の周りではなく医師界のことを考え憂いている。群馬大やSTAP細胞は、ほんの一人か二人の問題なのに。要するに回答した医師たちは、極めて高い見識を持ち合わせているという証明なのだろう。問題は、勤務医の労働環境の悪化だ。開業医は天国だが、勤務医は地獄だと聞いた事がある。メドピアで発する勤務医の叫びに、厚労省や日本医師会は耳を傾けるべきだと思う。勤務医の処遇が良くなれば、日本の医療も変わると思うのだが。頑張れ勤務医、メドピア。

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明暗併せ持つ企業

LIXILの藤森社長が唐突に退任すると発表した。4年前日本GE会長の藤森がLIXILの社長に抜擢され、日本でもプロ経営者が活躍する時代になったのかと話題になったものだ。その後もローソンの新浪会長がサントリーに、日本マクドの原田会長がベネッセに、コカコーラの魚谷会長が資生堂に移り、企業を渡り歩く経営者が増えている。新聞には、5年が一区切りなので予定通りの退任、中国の子会社の不正会計問題とは無関係、グローバル化で手腕を発揮し就任後海外売上比率を拡大、と藤森の良い事ばかりが書いてある。しかし、LIXILは今年の春に中国の子会社の不正会計が発覚し600億円を超える損失を出し、この問題が尾を引いている。巨大損失の原因を調べるため、社内調査委員会と特別調査委員会を設置したが、LIXILはその調査結果を公表しないと言う。経営トップに疾しい所があるのだろう。通常600億円もの損失が出れば、徹底的に調べ上げ、結果を公表するとともに責任追及するのが当たり前だ。株主はどう見ているのだろう。LIXILは自浄作用の無いブラック企業と評価しているはずだ。問題を有耶無耶にしたままで社長が交代することになる。交代と言うよりは、逃避と言うべきだろう。一方LIXILはテニスの錦織選手のスポンサーでもある。錦織から受けるLIXILのイメージは明るい。LIXILは極端に明暗併せ持つ企業のようだ。

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雨後の竹の子党

維新の党が分裂して、維新の党とおおさか維新の会になり、どちらにも属さない数名が離党した。その離党組が「改革結集の会」を結成した。自民党に対抗できる政治勢力を作る旗振り役をしたいと述べている。まさか本気でそう考えている訳ではあるまい。政党交付金目当てであることはバレバレだ。次世代の党は党名を「日本のこころを大切にする党」に変えた。結党時のメンバーであった石原慎太郎は引退し、党首の平沼赳夫は離党して自民に寝返った。元々郵政民営化反対で自民を追い出されたロートルばかりの集まりだった。「次世代」という言葉が最も似合わない党だったから、変えるのには一理ある。だが党名変更に反対した1名が離党し4名になってしまった。このほかに、日本を元気にする会、生活の党と山本太郎となかまたち、社会民主党、新党改革、無所属クラブ等々数名しかいない会派が沢山有る。「鶏口となるも牛後となるなかれ」という諺があるが、政治家には不向きだ。政治は一人では何も出来ない。数ある意見を妥協しながら集約して一つのパワーを生み出し、世の中を変革していくのが政治家の仕事だ。そう考えると、雨後の竹の子みたいな小集団は、名と口ばかりで何の役にも立ちそうもない。だが、もし政治をゲームと考えれば、これらの小集団は皆国会劇場の主役たちに違いない。ひょっとすると彼らはゲームを楽しんでいるのかもしれない。

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新語10選を鏤めて

2015年新語10選を鏤めてブログを書いてみようと思う。今年の新語は、マイナンバー、爆買い、おにぎらず、民泊、ブラックバイト、下流老人、ちょい飲み、21世紀の資本、見逃し配信、一億総活躍社会の10選だ。

ピケティの「21世紀の資本」を読むまでもなく、世界的に格差社会が到来している。日本には海外から大量の訪日客が押し寄せ、ホテル需要がひっ迫して「民泊」が脚光を浴びている。だが近隣とのトラブルも増えているという。一方中国の富裕層が訪日し「爆買い」で神風が吹いている店も多いようだ。日本国内でも格差が広がり「下流老人」が増え、若者は「ブラックバイト」で更に苦しめられている。中流のおじさんたちは家庭での晩酌の代わりにファストフード店の「ちょい飲み」で我慢し、ご多忙なおばさん方は見損なったテレビ番組を「見逃し配信」で補い、若いママさんは「おにぎらず」の創作に血道を上げている。昔、1億総背番号か、というニュースがあったが、現実になりつつある。先月我が家にも「マイナンバー」の通知が届いた。ついに、自分の背中にも番号が付いたのかと感慨深いものがある。更に安倍政権は、ダメ出しの如く「一億総活躍社会」とのたまい、働け働けと老人の尻を叩き始めた。

こう書いてみると、今年は決して良い年ではなかったようだ。来年は明るい未来に繋がる新語が生まれることを願いたいものだ。

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ヨーカドーでの雑感

カミサンが重たい買い物があるので、車で運んでくれと言う。ゴルフの練習の帰り道にカミサンを拾うためヨーカドーに立ち寄った。まだ年末でもないのに駐車場が満車だ。結局200mを進むのに20分もかかり、やっと駐車場に辿り着いた。いつもと違い店内も混んでいた。謎は解けた。今日は8が付く日の特売日なのだ。5%OFFセールだという。この混雑を見て、消費増税が如何に消費を冷やすかを改めて実感した。丁度昼時なので食堂街に行ってみた。大戸屋に空席が見えたので、久し振りに入ることにした。何だか様子が違う。以前は若い女性客が多かった。しかし、周りを見回すとお年寄りばかりが目立つ。しかも一人者が多い。我が家は、鯖の塩焼きとカキフライを注文して料理が来るの待った。その間周りを観察してみた。隣の席は80歳過ぎのおじいさん。酎ハイを美味しそうに飲みながら味噌カツ煮定食を食べていた。その隣は間違いなく90歳過ぎのおばあさん。野菜の黒酢あんかけ定食を食べ始めた。仕草からして、とても平らげられそうに思えなかった。我が家の食事も終わり、ふと横を見るとお二人とも綺麗に完食していた。老人パワーの源泉を垣間見たような気持ちになった。大戸屋で一番感心したのは、ウエイトレスだ。接客はマイルドだが、後片付けはテキパキしている。体育会系のような躍動感がある。かと言って雑ではない。常に客に不都合はないかと感覚を研ぎ澄ましているように見える。相当従業員教育がしっかりしているのだろう。料理は美味いし高くもない。店内は綺麗だし従業員の躾けも行き届いている。大戸屋がいつも混んでいる理由が分かったような気がした。

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裁判判決のお国柄

最高裁が夫婦別姓を認めないことを合憲と判決した。100年以上も家族の形を規定し続ける民法の規定に対する判断だ。100年前と今では、人権や家族に対する考え方が相当異なる。男尊女卑が男女平等に変わりつつあるし、独立色の強い女性も増えた。最高裁は同姓に合理性があると言うが、別姓にも合理性がある。従って、同姓だけを認めるのは違憲と言える。文科省のデータによると、科学技術者のうち女性研究者が占める割合は、欧米が40%台なのに日本は15%以下だ。女性の知能が劣る訳ではない。この差は女性の人権に対する認識の差だ。日本の裁判所は人権という面で世界から一歩遅れていると言わざるを得ない。一方韓国では、産経新聞支局長が無罪と判決された。セウォル号沈没事件発生時の8時間、朴大統領が男と密会していて連絡が取れなかったと地元の韓国紙が報道した。産経新聞支局長は、その記事を転用し日本語でウェブサイトに載せた。それを韓国検察が名誉毀損の罪で起訴したのが今までの経緯だ。元々起訴すること自体が無理筋。しかも無罪理由に韓国政府からの情状酌量要望を付け加えた。どうやら韓国には、報道の自由は元々無いし、司法も政府の言いなりのようだ。韓国の裁判所は日本の一周遅れと言えそうだ。

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大海の嵐の中

米連邦公開市場委員会が9年半ぶりにゼロ金利政策を終了し利上げを決めた。今年は1年中いつ上げるのかと騒がれていた。米国が金利を上げると、新興国などへの投資資金が米国に向かい、新興国では貨幣価値が下がりインフレになり国民生活が苦しくなると言われていた。日本でも株価が暴落するとも言われていた。ところが、いざフタを開けてみると、日本では株価が急上昇。噂と言うか経済学と言うか、当てにならないものだと思う。原油の下落も同じだ。原油価格は昨年の夏には100ドル以上だったが、今はたったの35ドルに下落している。つい最近までは、日本は原油の輸入国だから原油の高騰は日本経済に大打撃を与えると言われていた。ところが、いざ下がると逆オイルショックと言われるように、世界経済を冷え込ましてしまうと経済評論家は言う。日銀総裁などは、原油が下がるので物価目標2%の達成が難しいと言い出す始末だ。金利も原油も変動すると、経済にどちら向きの力が働くのか、誰も分からない。全てが後付の理屈で説明されているようにみえる。グローバル化が進み過ぎて、従来の経済学では説明不能。我々人類は大海の嵐の中で運航不能になった小舟に乗っているかのような気持ちになる。

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自分の今年の一字は「随」

日本漢字能力検定協会が、2015年を表す漢字は「安」と発表した。テレビを見ていると、今年はその一字に対する感想を聞くよりも「あなたの一字は何ですか」というインタビューが多かったのが特徴的だ。フィギュアスケートの羽生選手は「成」と答えた。完璧の「完」では、やり尽くされてこれ以上の進歩は無いという意味になってしまうから、成功の「成」が当を得た答えだと思う。自分の今年の一字は「随」だ。1年中ブログに何を書くかに相当頭を使った。生憎ブログに対応する漢字は無い。内容的にはエッセーに近い。エッセーは随筆。だから「随」にした。安倍首相は「安」が選ばれたことに対し「安全安心ということでしょう。安・安で安が2倍。安倍です」とダジャレで答えた。では今年の一字に何故「安」が選ばれたのだろうか。国民は今の日本が安全安心などとは思っていない。日米安保で戦争に巻き込まれるかもしれないし、イスラム国のテロもあるかもしれない、年金問題は宙に浮いたままで老後の不安が払拭出来ない。それが現実だ。更に異常気象や偽装問題等々不安を煽る材料は数え上げたら切りが無い。「安」とは、決して首相の言う安全安心ではない。寧ろ安全安心の裏返しである「不安」の「安」なのだ。首相が「安」の字を見て「不安」の「安」かと認識出来るようになれば、日本の政治も少しは好転するに違いないと思うのだが。

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温暖化と寒冷化

脱炭素社会を目指す国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議COP21で、パリ協定が採択された。地球温暖化防止に向けて歴史的な全員参加だと、新聞の見出しが躍っている。COP21の成果は、世界の炭酸ガス排出量の半分を占める米中が参加したこと、先進国と途上国の溝を埋めたこと、少なくとも全員参加で責任を負うこと、だと思う。反面課題も残した。各国とも約束はしたものの結果の責任を負わないので実効性は極めて不透明だ。しかも各国の目標値の前提条件がバラバラで、世界トータルでの削減目標が良く分からない。でも何はともあれ、地球の空気が綺麗になる方向に進むことになる。とても良い事だと思う。だが自分は一方で、脱炭素化が地球温暖化に本当に効果があるのかには疑問を持っている。自然エネルギーは強力だ。自然エネルギーに較べれば、人類の力など吹けば飛ぶような存在だ。太陽の黒点が多くなったり少なくなったりするだけで、温暖化が起こり寒冷化も起こる。最近は温暖化によると思われる災害が世界の各地で多発している。だが、地球科学では、現代は寒冷化に向かっているという。もし寒冷化が始まれば、食糧もエネルギーも減り人類は淘汰されることになる。その時、人類は温暖化の時代は良かったと思い返すようになるに違いない。

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日本のスポーツ記念日

今日は日本スポーツ界にとって記念すべき日になるのかもしれない。バルセロナのフィギュアスケート・グランプリファイナルで羽生選手が優勝した。しかも世界歴代最高を再び塗り替え330.43点の高得点。テレビ画像を観ていると、まるで神が乗り移ったかのように完璧なスケーティングだった。そこには一分の隙もなかった。この人は、この先一体どうなるのだろうかと恐ろしささえ感じた。サッカーでは、世界クラブ杯で広島がアフリカ王者のマゼンベを3-0で下し、何とベスト4に進出した。広島は選手層が厚い。次々に出て来る選手が活躍する。勝敗を分けたのは集中力の差にあったと思う。選手一人ひとりがボールに集中している姿が印象に残った。羽生にしろ広島にしろ、スポーツ選手が集中している姿は美しい。実に感動的だ。昨日は、体操の白井選手が大技を決めた。最高のH難度に相当する新技「後方伸身2回宙返り3回ひねり」。とても人間ワザとは思えない。国際連盟に新技申請するという。認定されれば「シライ3」と命名される見通しとのこと。今日が日本のスポーツ記念日になるのは間違いない。

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良い医者と悪い医者

我が家にも波風が立ってきた。と言っても我々夫婦間のことではない。極めて元気だった義母の様子が少し変わってきたのだ。91歳で身の回りのことは全て本人がやる生活を続けてきたが、先日入浴中に目眩がしたということが始まりだった。本人は嘗て軽い脳梗塞を起こしたことがある。そこで、これは脳の異常に違いないと考えたようだ。早速かかりつけの病院で脳のMR検査を受けた。その画像を見て、医者は軽い気持ちで「嘗て軽い出血を起こした痕跡がありますね」と言った。でも義母は、その出血が進行中で明日にでも大出血するかのように受け取った。その時以来、あの元気溌剌な義母の姿は消え、明日にも死にそうな義母に変身してしまった。ずっと付き添っていたカミサンからみれば、義母が医者の言葉を誤解しているのは間違いない。どう見ても健常者なのだから。この医者が、患者を診ずにデータだけを見ているのが元凶だと思ったようだ。だが義母は落ち込み切ってしまった。その後カミサンが義母を連れて何度か病院に通い、医者から問題の無いことを説明してもらい納得させた。その都度義母は納得するが、次の日になると不安が蘇える状態が続いた。双六で言うと、振出しに戻ってしまうのだ。病院通い何回目かに医師が変わり、その説明に義母がやっと納得した。今は義母は昔通りに元気溌剌だ。だが、カミサンにはダメージが残った。義母が躁鬱を繰り返すたびに、鬱と真面に対処していた。その心労が心臓の鼓動に影響を与えたようだ。患者にとって、医者には良い医者と悪い医者がいる。悪い医者には早めにサヨナラすることが、賢い患者の知恵なのかもしれない。

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実を捨て名を取る

軽減税率が選挙の道具に使われている。軽減税率の導入は選挙公約だ。当初は、精米のみ400億円、生鮮食品まで4000億円、酒類を除く飲食料品1兆円の3案があった。今は外食も含めた1兆3千億円の案が焦点になっている。軽減税率導入と言うからには、精米の400億円だけでは誰が見ても導入したとは言えない。自公税調協議で低所得者向けの総合合算制度に予定していた4000億円を軽減税率の財源に充てることを決めた。ところが公明トップが待ったをかけ、加工品までを対象とする1億円を主張。だが安倍首相は、合意した4000億円で決着するよう指示。でも、公明は庶民の味方という仮面を着けているので収まらない。1億円を要求する。ここから事態が急変した。4000億円に拘る自民、1億円を目指す公明、歩み寄る点は無さそうだったが、突如自民が加工食品の1億円に妥協した。ところが、あろうことか自民が外食も含め1億3千万円にしようと言い出した。現在公明は慌てふためいて返答が出来ない状況にいる。勿論外食を含めることには反対なのだ。これまでの経緯を見ていて思う。自民は無責任だ。4000億円までは一応財源の裏付けはある。残りの9000億円をどう考えているのだろうか。間違いなく自民の誰しもが考えてはいない。考えているのは来年の参院選だけ。財政赤字が少し増えるだけとでも思っているのだろう。一方、公明も無責任だ。残り6000億円の財源について具体案を出していない。それでは子供のダダと同じだ。更に致命的な事は、憲法改正を裏取引に使ったふしがあることだ。庶民の味方、平和の使者と言いながら操を曲げてしまったようだ。名を捨て実を取る、という諺があるが、自公とも実を捨て名を取ったようだ。行く末は暗い。

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毛布は掛布団の上

最近毛布の位置について論争が起こっているようだ。毛布は掛布団の上か下か、はたまた体の下か、と揉めている。昔は綿布団だけだったが、今は羊毛布団や合繊布団があり、毛布も色々な材質が登場した。組み合わせによって、暖かさは異なるようだ。自分が子供の頃の冬場は、袖の付いた掻巻の上に掛布団を重ねていた。とても重く余り暖かくはなかったが、重たさも暖かさの内だった。今では、体の上にタオルケットを置きその上に羽根布団を重ねている。タオルケットが意外に羽根布団の効果を補完している。羽根布団単独よりも遥かに暖かくなる。これだけで充分暖かいが、厳冬になれば、その上に毛布を重ねる。どうやら我が家は「毛布は掛布団の上」派のようだ。ちなみに体の下には、低反発マットレスのトゥルースリーパーを敷いている。体が浮いているような感じで寝返りもし易く、何はともあれ暖かい。この組み合わせが冬の我が家の究極のスタイルになっている。しかし夏場は暑い。トゥルースリーパーを終い、高反発マットレスパッドのエアウィーヴに替える。上はタオルケットのみ。だがタオルケットを掛けることは殆んど無い。これも快適な夏の睡眠を確保する定番になっている。睡眠は人生の3分の1を占めている。慣習に囚われずに、快適に寝る環境を整える努力こそ、長生きのコツかもしれない。

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デュポン、ダウ、モンサント

ダウとデュポンが合併すると発表した。世界的な大手化学会社同士が合併するのは珍しい。両社とも現在も高収益会社だが、将来を見越してのことだという。両社とも農薬事業が弱く合併で立て直しをはかるようだ。合併後は、トラスト逃れのため農業、特殊化学、プラスチックの3部門に分割する予定とのこと。化学産業は規模拡大のメリットが大きいので、この合併は成功しそうな予感がする。自分は今から46年前に旭化成に入社し研究所に配属された。当時の旭化成は二流の化学会社だった。方や米国のデュポン、ダウ、モンサントは化学事業の先端を走っており、国内の化学会社は提携子会社を作り技術導入を図っていた。東レはデュポンと、旭化成はダウと、三菱化成はモンサントという具合だ。当時の研究テーマはデュポンの後追いが多かった。テーマ提案する時に、デュポンもやっていると言えば、ゴーサインが出たものだ。あれから40年以上も経った。そのデュポンとダウが合併する時代になったのかと思うと感慨深いものがある。一方モンサントは遺伝子組み換え農作物に特化している。遺伝子組み換え農作物を摂取している地方にガンが多発しているが、モンサントが力尽くでその情報を抑え込んでいるという。あの化学御三家も、今はデュポンとダウは上向きに、モンサントは下向きに力が働いている。斯くして、嘗ての化学御三家の社名は消滅することになりそうだ。

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才色兼備な料理

ぐるなび総研が独自に選んだ年間で話題となった料理「今年の一皿2015年」が発表された。流行または話題となったことに加え、社会の動きと関係が深く、世相を反映しており、さらに食文化の記録として後世に受け継ぐ価値があることを基準に選定したという。今年の一皿は「おにぎらず」だった。「おにぎらず」という言葉は聞いた事はある。テレビで見たこともある。しかし、実際に実物を見たこともないし、勿論食べたこともない。週刊誌のコミックに「握らずに出来るおにぎり」として相当昔に掲載されたが、今年になって大ブレークしたようだ。海苔の上にご飯を敷き、その上に具材を乗せて海苔の四隅を中心に合わせて包み、半分に切ったもの。「おにぎらず」は、家庭料理としてだけではなく、外食産業でもメニューを広げ、海苔の拡販に繋がるだけでなく、専用機器まで現れたそうだ。何より、日本人の米離れを止めるきっかけにもなるし、簡単で、美しく、衛生的でかつ自由な発想を楽しめる。今どき珍しい才色兼備な料理と言えそうだ。「おにぎらず」以外にノミネートされたのは、スーパーフード、なまずの蒲焼き、のどぐろ、クラフトビール、ジャパニーズウイスキーとのこと。しかし、自分は、おにぎらずを始め他のノミネート料理も、食べたことも飲んだこともない。今年1年また置いて行かれたのかと少し寂びしさを感じる。だが挽回するために来年中には「今年の一皿2015年」を経験したいものだと思う。最近世の中に1周遅れになってきたような気がする。気持ちだけの問題なのだろうか。

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明けの明星、宵の明星

金星探査機「あかつき」が、5年ぶりに金星を回る軌道への投入に再挑戦した。この5年間に太陽の周りを9周しながら再挑戦のタイミングを待っていたとのこと。5年前に主エンジンが故障し使えないため、今回は推力の弱い姿勢制御エンジン4基を使ったようだ。本来は1秒しか噴射しないエンジンを20分間逆噴射して軌道を変えた。成功したかどうかは9日に判明するという。こう書くと単にタイミングを待っていただけのように聞こえるが、その裏には女性研究者の並々ならぬ執念があったようだ。当初の検討ではどんなタイミングで軌道に入れてもすぐに金星に落下してしまう結果しか得られなかったが、寝ても覚めても軌道を考え2年半かけて答えを見つけ出したとのこと。是非とも成功してほしいものだと思う。話は変わるが、今回の「あかつき」騒動で、金星の謎を知ることが出来た。以前から金星は、明けの明星、宵の明星と言われているように、何故早朝と夕方にしか見えないのだろうかと不思議に思っていた。日経土曜版が分かり易く説明してくれた。答えは、金星は地球の内側の軌道を回っているから。地球から金星を見ると、昼間は月に例えれば新月と満月を繰り返しているが、太陽光が明るいため見ることは出来ない。夜間の金星は地球の裏側にあるから見ることは出来ない。早朝と夕方は空がうす暗いので、その時だけ見えるようになる。言われてみれば当たり前だが、長年の疑問が解決しお蔭でスッキリとした。

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一日一日を大切に

もう年賀状を書く時期が近づいてきた。今年は例年になく喪中はがきが多い。自分も来年は70歳を迎える。と言う事は、同年代の人の親は90代半ば以上ということになる。そろそろご本人もという年頃でもある。喪中の多さはむべなるかなと思う。自分も一日一日を大切にしようと思うようになってきた。先日、とある情報が縁となり「日々の歳時記:夏生一暁:PHP文庫」をアマゾンで購入した。この本は小さな文庫本だが、破格な値段で税別1,600円もした。だがその価格以上に驚いたのが本の厚みだ。何と文庫本なのに4cmもある。今まで見たこともない異常な厚さだ。恐る恐る本を手に取った。パラパラと捲ってみた。そして驚いた。内容が素晴らしい。1年365日の、咲いている花、鳥、旬の食べ物、祭りが一目で分かる。しかも、歳時記だから極め付きの名句があり、季節を感じることが出来る。ちなみに今日は、与謝蕪村の名句が載っている。二十四節気は小雪、七十二候は橘始めて黄ばむ。季語は狐火。今日の言葉は榾明り、行事と祭りは木幡の幡祭りと秋葉山火防祭。季語は冬麗、虎落笛、狐火、蒲団、寄鍋、河豚、冬苺、柿落葉、落葉。こんな漢字は見たこともないし、読めるはずもないし、意味も分からないのが殆んどだ。まるで新世界に飛び込んだような感覚を覚えた。この1年は、是非ともこの本と共に暮らしてみようと思う。

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野党再編の素

この夏に分党か解党かで揉めていた維新の党の代表選が明日行われるらしい。橋下、松井両氏が離党し、おおさか維新の会を立ち上げた結果、維新の党の議員数は26名に半減してしまった。だが未だに執行部が二つ存在しているようで、傍から見ても何が何だか分からないのが維新の党だ。グチャグチャの状況だから、代表選より一旦解党をして出直した方が良さそうに思う。でも代表選を選んだということは、政党給付金ありきということなのだろう。新しく代表が決まっても次の日からグチャグチャが始まるに違いない。懲りない維新の党だと思う。それはそれとして、社民党の党首選が行われ無投票で吉田が再選された。だが吉田のコメントが変だ。「野党再編があれば解党も選択肢の一つ。民主が保守系とリベラル系に分裂すれば、リベラル系結集のため各党の接着剤的役割を果たす」と言う。社民党には国会議員が5名しかいないし、仲介の出来る人材もいない。誇大妄想という病に蝕まれているとしか言いようがない。接着剤とは烏滸がましい。壁に張り付いたチューインガムと言うべきだと思う。何処に張り付いても、いずれは剥がされる運命にある。民主の分裂を当てにせず、自力で解党することが出来れば、一応政党としての存在感を示すことが出来るはずなのだが。落ちる所まで落ちてしまうと、自浄能力すらも失ってしまうようだ。民主も維新も社民も、野党を再編しても力が結集することはあり得ない。野党の面々は謙虚になり誇大妄想を取り除くことが先決だと思う。

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生まれつきの性分

今年3回目のゴルフに行ってきた。今年の目標は100切りだが、残念ながら達成は出来なかった。101、103そして今日は102。あと一歩なのだが、その一歩が果てしなく遠い。高校時代のゴルフの上手いクラスメートは「年数回で100が切れる訳がない。月2~3回は回れ」と言う。その言に従うと、10分の1だから100を切るのは絶望的だ。だが、自分はゴルフのセオリーを勉強して練習場で実践することにより、誰にも習わずに100切りを目指している。現場回数は問題ではないと思っている。しかし100切りを達成していない。これが現実なのだ。練習場とゴルフ場では何が違うのかと自分に問う。練習場は平らで人工芝のマット。しかも何回も打つから次第に慣れる。一方ゴルフ場は起伏があるし景色も方向感覚を惑わす。同じ場所から一度しか打てないから一発勝負だ。それ故に、練習場では入らない力が入る。力みこそスイングを狂わす元凶だと思う。今日はもう一つ大事な事を発見した。いや正確には再認識をした。練習場のマットは滑るのでダフリが分かり難い。だがゴルフ場の芝の抵抗は手ごわい。少しでも弛んだり、クラブを落とす場所を間違えると強烈なしっぺ返しを喰らうことになる。特にアプローチのミスが100切りを阻んでいるようだ。ブログを書いていて今分かったことがある。ゴルフを上手くなるため勉強して学んだ通り、今まさに自分が100切りが出来ないゴルファーの典型例であることを。でも自力で100切りを目指す。これは生まれつきの性分なのだから。

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米U40が主役

「米U40が主役」というタイトル記事を見て、どのようなスポーツなのだろうかと不思議に思った。U18ならば、18歳以下の野球やサッカーの試合だ。U23と言えば、五輪サッカー選手の年齢制限だ。不思議な気持ちで記事を読むと「米U40」とは、米国における高額寄付者の年齢とのこと。フェイスブックの31歳のザッカーバーグCEOが、保有する同社株の99%を段階的に寄付すると発表した。総額は何と5兆5千億円に相当するという。欧米では富裕層が慈善活動をする慣習がある。今までは大金持ちになった70歳代が、神の救いを求めてかどうかは知らないが、寄付することが多かった。だが最近は、30代のニューリッチが高額寄付の主役になりつつあるようだ。ニューリッチにとって、教育や医療、環境などは問題が大き過ぎて老後まで放って置けないと考えているようだ。罪滅ぼしの慈善事業ではなく、積極的に社会問題に取り組んでいこうという表れだ。なんとも頼もしい限りだ。一方日本では、寄付するという文化は芽生えていない。年末にタイガーマスクの伊達直人なる架空名義の人物が恵まれない子供たちにランドセルをプレゼントし、それが元でタイガーマスク運動として定着している。心温まるニュースだと思う。日本には富裕層について聞くに堪えない酷い話もあった。大昭和製紙の故斉藤元社長は、自分が死んだら100億円超で購入したゴッホの作品を棺桶に入れてくれと発言し袋叩きになったことがあった。日本人は、身近な問題には繊細だが、社会的な大問題には疎い。社会的な大問題は、自分ではなくお上がやるものと思い違いをしている。ザッカーバーグを話題に載せて目覚めさせる努力が必要だ。

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cancerとgun

ガンの発生メカニズムやガン細胞をやっつける方法の研究は盛んだが、この度、ガン細胞が転移する臓器を決めている仕組みが明らかになったとのこと。米コーネル大の研究グループが、血液検査で転移先が予測出来ると発表した。ガンの死亡原因は殆んど転移によるものと言われており、転移の予測と予防が出来れば大幅な生存率向上が見込めそうだ。この研究による転移メカニズムは以下の通り。ガン細胞から放出されるエクソソームという顆粒が血液やリンパ液の流れに乗る。エクソソームの表面には特定の臓器にだけ付く突起が出ており、エクソソームが特定の臓器に付着する。次に血液などに漂流しているガン細胞が臓器に付着したエクソソームにくっ付き特定臓器に定着し、転移が行われる。エクソソーム表面の突起の種類により、転移する臓器が決まっているという。この研究では、更にエクソソームの突起とくっつく性質のあるタンパク質をマウスに投与しておくと、エクソソームやガン細胞が臓器に定着するのを大幅に減らせたとのこと。エクソソームはガン細胞の飛び道具とも言えそうだ。日本語で言えばガンは癌cancerであるし、拳銃のガンgunでもある。ガンcancerがガンgunを所持していたとは、二重の驚きでもある。

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幸せの5か条

カミサンが義母を病院に連れて行ったので、自分一人で外で昼食を摂ることにした。この夏に何度か訪れた事のある街外れにある店に行ってみた。夜は中華系の居酒屋で、今年からランチも始めた小さな店だ。店主兼コックは片言の日本語を話す女性で客は少なく細々とやっている。時々工事現場で働いている人が利用している。特別味が良いという訳ではない。いつも野菜炒め定食をたのむのだが、日本の野菜炒めとは若干味が変わっている。台湾風の味付けなのかもしれない。オーダーし、周りを見渡すと、目の前のポスターが目に留まった。そこには「今より自分を幸せにするために」という題で5か条が書いてある。「人を責めるな。自分も責めるな。いつまでもくよくよするな。過去を振り返るな。健康でいつもにこにこ」。多分こう書いてあったと思う。昔の自分なら完璧に覚えられたが、今の自分はいつもうろ覚えだ。その5か条を見ながら、自分に当てはめてみた。極めて短期的にカチンとくることはあるが、人を責め続けたことはない。元来自信家傾向が強いから、自分を責めたことなどはない。一度決めたらやり続ける根性は持ち合わせているが、落胆は続かない。高村光太郎のように「僕の後ろに道は出来る」と思ったことはない。ここまでは、5か条と自分はぴったり一致している。最後の「いつもにこにこ」だけが違う。自分は結構楽天的で陽気な方だと思うが、いつもにこにこはしていない。ポーカーフェースでいることが多い。普段は感情を顔に表さないようにしている。本当に楽しい時に大笑いし、アタマに来た時は激しく怒る方が、メリハリが効いて、人から理解され易い人間になれると思っていたからだ。この際、少しにこにこを増やして、確実に幸せを手に入れてみようかと思った時に注文した野菜炒めが出てきた。食べ始めると、5か条が頭の中から何処かに姿を消してしまった。

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