ヒジキからの警告

ヒジキに含まれる鉄分が9分の1に減ったという新聞の小見出しに驚いた。すわ、ヒジキまでも遺伝子組み換えの犠牲になる時代になったのかとびっくりした。文科省が、食品成分に関する国内唯一の公的データである日本食品標準成分表の改訂版を公表した。ヒジキに含まれる鉄分が約30年ぶりに改訂され、100g当たり55mgが6mgになるという。内容的には何てことはない。製造時に使う釜が鉄製からステンレス製に代わったことが原因とのこと。だが、ヒジキにとってはダメージが大きそうだ。なにせ「鉄分の王様」の座から陥落してしまうのだから。文科省の日本食品標準成分表もかなりいい加減なものだということがバレてしまった。しかし、鉄以外のミネラルは変わらないようだから、ヒジキはホッとしているかもしれない。鉄がこれ程溶けるとなると、アルミ鍋でもアルミが溶け出しているのだろうかと心配になる。フッ素加工のフライパンもある。フッ素の影響は無いのだろうかとも考えてしまう。一方鉄が良さを発揮する分野もある。南部鉄瓶だ。お湯がまろやかになり美味しくなる。今回のヒジキの鉄分は、調理器具には注意を払えという警告なのかもしれない。