2015年1月

ミニクラス会

昨年の高校クラス会で約束したことがある。仲間の一人が福祉関係の仕事をしており、ケアマネジャーの試験を受けるという。もう今年69歳になるから、暗記ものの筆記試験は相当きつい筈だ。自分も60歳近くの時にマンション管理士を受験したことがあるが、若い時と違い勉強する傍から傍から忘れていく。年を取ってから新しい領域を暗記して身に付けるには血が滲み出るほどの努力が必要だ。仲間がケアマネに合格したら皆で祝杯を挙げようと約束をした。その時本人は「不合格でもまた飲もうよ」と言っていた。今日はその約束を果たす日だ。近くに住む仲間たちが6人集まった。そして試験の結果は、見事合格。祝杯を挙げた。話題は自然に老後の話になった。もう一人の仲間が、老人施設に一人で入るのは寂しいから仲間全員が入れる施設を作って欲しいとケアマネに頼んだ。全員が賛成し、入居後の話に移った。ゴルフは無理だろうね。麻雀する。毎日宴会かな。いや施設では飲めないよ。等々まだ見ぬ老人施設への夢は膨らんだ。若い時の仲間とはいいものだ。会うだけで気持ちが若くなる。その反面鏡を見るが如く、一様に老けたことを感じるのも事実だ。

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極ゼロの怪

サッポロビールが「極ゼロ」の追加納税をした115億円について国税庁に返還を求めたとのこと。経緯はこうだ。「極ゼロ」は第三のビールとして爆発的に売れた。ところが昨年1月に国税庁が第三のビールではなく発泡酒ではないかといちゃもんをつけた。サッポロは6月に販売を中止し、発泡酒と第三のビールの税金の差115億円を国税庁に納付した。その後サッポロが第三のビールであることを確信し返還を求めたという次第。理解出来ない点が2つある。サッポロの技術の責任者は何をやっていたのだろうか。第三のビールを発売する前に、当然発泡酒ではないことを確認していたはずだ。それが国税庁に怪しいと言われ、反論もせずに発泡酒のラベルに替えた。しかも今になって第三のビールであることを確信したなどと言う。技術責任者失格だ。首が飛んでも文句は言えまい。民間会社で115億円の利益が飛ぶとは大ごとだ。何とも頼りがいのない会社だと思う。もう1つはビール各社が糖質とプリン体ゼロを謳い文句にしていること。ビールのツマミの方が圧倒的に多いからビールにゼロを求めるのは全く意味がない。ゼロにすると味は落ちる。消費者は味が落ちても安いから買う。ゼロよりも新味覚に挑戦した方が結果が出るような気がするのだが。

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女性ご用達の赤チョウチン

最近身体の不調が続きテニスコートに顔を出す機会がめっきり減った。テニスの腕前も互角で勝ったり負けたりしている仲の良い夫婦同士で、偶には一緒に食事でも、という事になった。魚が美味いと評判の店を予約し、初めて訪れた。ジャンルはダイニングバー。30人ほどが入れる大きさで、白を基調としていて綺麗ではあるが、魚料理と日本酒のイメージにはやや不釣り合いなものを感じた。店主は若いが気さくで魚の目利きに自信を持っていた。出てきた料理は確かに評判通り美味かった。入店は我々が一番だったが、次々と客が訪れ、気付くと8割方埋まっていた。しかも女性が多い。多いと言うより、男性は我々2人だけだった。我々夫婦以外は、見たところ会社帰りの若い女性ばかりだ。3~4人のグループで話は盛り上がっている。そこでやっとこの店の位置付けに気付いた。今風の女性ご用達の小洒落た赤チョウチンなのだ。昨年末のテニス忘年会で、男性ばかりに様変わりしたのは、女性が働き出したからだと思った。その背中合わせの関係が今日の女性ご用達の赤チョウチンに違いない。仕事が終わればリフレッシュしたいと願うのは、男女の区別なく人間の習性のようだ。

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推測も期待も外れ易い

今日は錦織のベスト4入りを賭けた対ワウリンカ戦のLIVE放送がある。今日は旅先なので、昨日前もって録画することにした。ところが、テレビ番組表にはテニス中継の番組が見当たらない。臨時中継なので、試合が確実に行われることが分かってから番組表が差し替えられるようだ。何時もは地デジ1チャンネルで放送している。そこで推測し地デジ1チャンネルを12時から5時まで録画するよう設定した。ところが、帰宅してみると1ではなく、2チャンネルで放送していたのだ。推測は見事に外れてしまった。何時もは1チャンネルなのに何故今日は2チャンネルなのかと思い、1チャンネルの番組を調べてみた。何と国会中継なのだ。NHKにしてみれば、錦織よりも国会を優先するのが当然なのだろう。国民感情からすれば錦織が優先なのだが。テレビの推測は見事に外れ、錦織も残念ながら期待外れの結果に終わってしまった。推測も期待も外れ易いのが世の常だ。それでこそリベンジの気持ちが湧いてくる、と考えることにした。

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暖かかった1泊ドライブ旅行

今日は車のお守りを兼ねて、隠れ宿的穴場の旅館に一泊。チェックインは午後2時でチェックアウトは午前11時。滞在時間がたっぷり取れるので、恰も自分たちが独占しているような気持ちになれる。隠れ宿的なので一晩に3組しか泊れない。全室露天風呂付と書いてあったので、その宿に決めたのだが温泉とは書いていない。ひょっとすると水道水かもしれないと疑った。ところが入浴すると間違いなく温泉なのだ。宿の主人に事情を聞くと、温泉の定義から少し外れているので温泉とは宣伝出来ないのだと言う。ここに暖かさを感じた。暖かさは続く。何故なら炭火焼料理がメインなのだ。夕食はボリュームで圧倒するのではなく、質で迫ってきた。清少納言の枕草子ではないが、おいしいもの、栄螺の身は暖め、肝は煮付け。海苔と酒盗の茶碗蒸し。岩塩で戴く白身魚の刺身。野菜や伊勢海老、牛肉は炭火焼。中でも生まれて初めての経験で、あの身近な食材がこれほど変身するのかと感心したのが長ネギ。はぼ20cmに切った丸々と太った長ネギを囲炉裏の網の上に置いて、何度もひっくり返しながら15分か30分。そして長手方向にナイフで割き3等分にしろと言う。長ネギがトロリと甘い物質に変わっている。しかも表面の薄皮一枚まで剥げと言う。その薄皮2枚3枚はシャキシャキとしていて、しかも甘みがある。こんな長ネギ見たこともないし、食べたこともない。恐れ入谷の鬼子母神だ。世の中に勉強努力する人は限りが無いものだということを実感させたれた楽しい車のお守の日だった。

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審判は常に正しいとは限らない

白鵬が大鵬の最多優勝回数を塗り替え33回目の賜杯を手にした。お目出度いことだが、その白鵬が物議を醸しだしているという。事の発端は、13日目の稀勢の里戦の勝負審判判定。行司軍配は横綱に上がったが、物言いがつき取り直しになった。結局白鵬が勝ち優勝を決めた。千秋楽後の記者会見で、その判定に対し白鵬は「子どもが見ても分かる。こんなことは二度とないようにしてもらいたい」とコメント。それに対し横綱審議委員会の内山委員長は「審判というものはスポーツの世界で厳正なもの。反省すべきは横綱本人」と断じた。また北の湖理事長は白鵬の師匠宮城野親方を呼んで注意したとか。大相撲は相変わらず古い体質だと思う。審判が5人いようが人間だから間違えるものは間違えるものだ。テニスではチャレンジ制度があって審判の判断よりも優先される。プロ野球でも際どいホームラン判定はビデオに頼る。現代スポーツでは判定は機械優先だ。審判は決して厳正なものではないし、選手の上に位置する存在でもない。大相撲もビデオを使ってはいるが、勝負審判の目が優先している。せめて勝負審判と力士との立場が同列になれば、相撲人気も少しは戻るかもしれない。相撲協会に改革の光は未だ見えない。

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消費者庁と虫コナーズ

KINCHOの「虫コナーズ」などの空間用虫よけ剤が能書きのような効果はないとして景品表示法違反に問われた。玄関やベランダに吊り下げただけで虫よけに効果があるとする製品だ。品のなさそうな関西のオバチャンが出演していたCMが有名だ。街を歩くとベランダなどに吊り下げている家を良く見かける。それを見る度に思う。屋外で風が吹いたら効くはずもないのにと。何故効果が無さそうな虫よけを、わざわざ購入して置くのだろうか。きっと効果があるかは別にして、虫嫌いの奥さんの魔除けとか御呪い的なものに違いないと思っていた。「虫コナーズ」が大ヒットしたのは10年近く前だ。消費者庁は何で今頃違反措置命令を出すことにしたのだろうか。「虫コナーズ」の薬剤は10年前に較べ良く効くようになっているかもしれないが、消費者庁が違反に問う根拠は変わっていない。結局消費者庁は、この10年間サボっていたか、寝ていたかという結論になりそうだ。

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サバがマグロを、トンビがタカを

サバがマグロを産むかもしれない。東京海洋大学の吉崎教授らはクロマグロの生殖細胞をサバに移植する実験に成功したとのこと。今年の夏にはマグロの稚魚が誕生する見込みだという。技術のポイントは、マグロの赤ちゃんが持っている始原生殖細胞を取り出し、サバに移植する技術。そのメリットは、短期間、小規模生簀でマグロの稚魚が得られること。マグロは成魚になるのに5年もかかるし、大規模な生簀が必要だ。しかしサバであれば1年で成魚になるし生簀も小さくて済む。嘘のような本当な話で、吉崎教授は既にヤマメにニジマスを産ませることに成功しているとのこと。やがてトンビがタカを産む日もやって来るかもしれない。サバだけに、サバを読んでいないことを願いたい。

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日本サッカーの歩んでいる道

アジアカップ準決勝戦で日本はUAEにPK戦で敗れた。スタメンはザック布陣で先制点を取られた。後半は柿崎、武藤、豊田を投入し同点には追いついたものの、そこまでだった。PK戦では初っ端に本田が外し、香川のミスでケリとなった。試合内容は終始日本が圧していたのに、敢え無く敗戦。そこで敗因を考えてみた。選手は全員良くやっていたと思う。しかしザックメンバーを使い過ぎだ。相当疲労が溜まっていたに違いない。ザックの遺産だけを頼りにしたアギーレの采配ミスと言えると思う。初めから新メンバーを織り交ぜて起用していれば、リスクはあるがそれ以上の成果を残せたはずだ。ニューサムライブルー誕生のチャンスをみすみす逃してしまった。これはアギーレの決定的なチーム作りのミスだと思う。本田と香川のPKミスを責めることは出来ない。上手い選手ほど紙一重のギリギリを狙うものだ。嘗て中田も大事なPKを外したことがある。神のみぞ知る領域と考えるべきだろう。アギーレは八百長疑惑の告発を受けている。大仁会長はアギーレの続投を明言しているが、アギーレを首にすることはアギーレを選んだ自分たちも首になるかもという護身からの発言だと疑ってしまう。アギーレ採用の目的はワールド杯出場と上位入賞だったはず。いま日本サッカーはこの道を歩んでいるのかを見直すべきだ。それで自ずと答えが出るはずだ。

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センター試験は公平か

大学受験生を持つ親の気遣いは大変だと察するが、やっと大学入試センター試験が終わった。今年の受験者数は約50万人。ほとんどの国公立大学ではセンター試験で5教科7科目、合計950点分の受験が必須になっている。まさに大事な一次試験だ。受験生は科目を選択出来る。例えば、物理、化学、生物、地学から1又は2科目を選択することになる。ところが、新聞によると、科目間の平均点が20点以上の差が生じたので、17年ぶりに得点調整になるかも、という記事。20点以上を15点に調整するという。何か変だ。科目によって当然平均点は変わるから同一になることなどあり得ない。一方15点差を許容する根拠などあるはずがない。センター試験の目的は何だったのかを顧みるべきだ。センター試験は得意科目の絶対評価ではなく、高校で学んだことの理解度を測るものだから、相対的に評価されるべきものだ。従って、全ての科目の平均値が同一になるよう調整すべきものだと思う。今年は物理が易しかったのでラッキーでは、サイコロ賭博と変わらない。受験生には公平な評価制度が必要だと思う。

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議論が進まないダボス会議

ダボス会議が始まった。世界の政治指導者、経営者、知識人等のトップリーダー2500名が集まり、世界の重要問題を議論する場であるが、今年は何を議論するのだろうか。石油価格の下落、世界各地で発生するテロ、ユーロ圏のデフレやギリシアの離脱、中国経済の減速、格差問題等々議題は豊富だ。トップリーダーたちが真剣に議論すれば、それなりの方向性が見えてくるはずだ。だが、最近は議論が脇に置かれ、ただひたすらアピールするだけの場になっている。従って、議論が深まらないから、解決策は見つからないし、将来の予測も出来ない。昨年話題にもならなかったが、この会議後世界を激変させたものに、石油価格、イスラム国、ウクライナなどがある。最早ダボス会議は世界の重要問題を議論する場ではないことが良く分かる。参加者は会議に参加出来ることに満足し、自説を発表出来れば名誉と思ってそこで思考が停止してしまっているようだ。ダボス会議は初心に戻らないと存在価値がなくなるように思えてならない。

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ザイロリックvsフェブリク

もう四半世紀前になるが、痛風を患ったことがある。読んで字の如く患部に風が当たるだけでも痛い。この痛さは二度と味わいたくないと思い、その時以来尿酸を抑えるザイロリックを服用している。ザイロリックは殆んど副作用がないと聞いていたが、掛かり付けの医者によると、やや腎臓に負担がかかるとのこと。健康診断の経年変化を見ると、確かにクレアチニンの値が僅かではあるが毎年上がり異常値に近づきつつある。ザイロリックは腎臓にだけ負担がかかるが、フェブリクは腎臓と肝臓に分散されるので腎臓への負担は軽減すると言う。医者の薦めでフェブリクに切り替え取りあえず様子を見ることにした。毎月1回のペースで受診している。1回に4週間分28日分の薬を貰う。薬は週単位で処方されることが通常だ。ザイロリックは1パック10錠なので、2パックと8錠なのだが、いつもこの8錠はパックの端切れを集めたものが多い。それを掻き集め輪ゴムで纏める。窓口の作業も面倒だし、服用する方も煩わしいと感じていた。ところがフェブリクは1パック2週間分の14錠になっている。28日分は2パックぴったりで輪ゴムも不要。すっきりしている。ザイロリックは製造側が管理し易いように1パック10錠なのだろう。一方フェブリクは窓口や患者が使い易いように1パック14錠にしたのだろう。何だか患者のことを考えてくれているフェブリクの方が、服用する前から効くような気がしてきた。

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訪日旅行者とデータベース

昨年の訪日外国人旅行者数が1300万人を超えたとのこと。円安やビザ緩和の影響もあるだろうが、2020年東京五輪2000万人という目標も強ち夢ではなくってきた。但し、訪日客の旅行先が東京、京都、大阪、富士山に集中しており、今後各地に広げることが日本の課題のようだ。多くの外国人が日本に来てくれると、経済面だけでなく日本の本当の姿を知ってもらえるので喜ばしいことだ。特に日本への誤解が甚だしい中国人や韓国人の理解が深まれば、それだけで友好関係が良くなるに違いない。一方迷惑な訪日者がいるのも事実だ。中国では汚名返上のため、マナーの悪い中国人旅行者を監視取り締まるためのデータベース作成に着手したとのこと。データは航空会社やホテル、旅行代理店が共有し、悪さレベルも分類されるという。罰則も用意するので、常習者は航空券も買えないしホテルの予約も出来なくなるかもしれないとのこと。しかし本当にこのようなデータベースが必要なのだろうか。中国政府がその気になってマナー教育を徹底すれば容易に向上するだろうにと思うが。兎も角中国は衣食足りて礼節を知る時代に踏み出したようだ。

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罰金乱発のアジアカップ

アジアサッカー連盟は金欠状態にあるのかもしれない。オーストラリアでアジアカップが開催されているが、罰金や警告が乱発している。パレスチナ戦の後、本田のコメント「身体に触れただけでファールを取るのはまるでバスケみたいだった」が審判侮辱と受け取られ罰金60万円。警告を受けた今野も清武も24万円。未承認のユニフォームを使用したとしてイランに60万円。シミュレーションの韓国選手には50万円。では本田は何を言ったのか。「審判のレベルが低過ぎる」と言っただけだ。その後に続く言葉は無いが、あえて想像して付け加えれば「もっと我々のパフォーマンスを発揮出来る場にしてほしい。サッカーは格闘技だ。多少の接触は駆け引きの内でこれも技術の一つ。選手は互いに納得している。でも中にはアクドイ奴もいる。審判は試合の流れを止めないで、最小限の権限を行使してくれれば良い。ゲームを作るのも審判の仕事だ」ということだろう。従って、アジアサッカー連盟が得た罰金は、審判の再教育に使うのが妥当だと思う。

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下世話な話

余り好きではないが、偶には下世話な話をしようと思う。三船美佳が離婚を決意したという。美佳とはあの三船敏郎の娘で、相手はあの虎舞竜の高橋ジョージ。長年おしどり夫婦で有名だった。だがいつもテレビを見る度、本当におしどり夫婦なのだろうかと疑っていた。いつも不自然さを感じるからだ。特に美佳の笑顔は不自然だ。面白くもない話題でも楽しそうに肯くし、楽しくなくても楽しい顔のような作り笑い。その笑顔を見ると、この人は一体何を考えているのだろうかと不思議な気持ちになる。笑顔という仮面の下には、どのような顔が隠れているのだろうかと興味がそそられる。美佳にとって離婚とは、多分その仮面を脱ぎ捨てる行為なのだろう。もしかすると、ジョージというオジサンの包容力では包み切れない程に人間として成長した証かもしれないし、単に自我が目覚めただけかもしれない。でも男たるもの、無理やり力尽くで相手を抑え込もうとしてはいけない。相手の成長以上に懐を広げる努力が必要だ。共に人間として成長してより大きな人物になってこそおしどり夫婦といえるはずだ。離婚とは、成長する人と成長が止まった人の分かれ道なのかもしれないとも思う。

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原発にひかれて善光寺

目に留まったニュースがあった。善光寺が毎日福島第一原発作業従事者安全祈願を行っているとのニュース。何故作業従事者安全祈願なのか、何故長野の善光寺なのかと疑問に思ったからだ。ニュースによると、善光寺では東日本大震災直後から東日本大震災犠牲者供養、東日本大震災被災地復興祈願、福島第一原子力発電所作業従事者安全祈願が毎日行われているという。もうすぐ4年になる。これほど長く続けられた回向は初めてという。本来原発事故の責任は東電にある。従って事後処理は全て東電が行うべきものだと思う。ところが善光寺の考え方は違う。原発事故の現場作業は危険を伴いキツイので、誰もやりたがらない仕事だ。こういう人たちを支援することは間違いではないし、寧ろ日本で生きて行く自分たちの安全を支えてくれているのだから、支援することが必要だと言う。まるでお釈迦様のように心が広い。お寺の御開帳は普段公開しない仏像などを公開することで、修繕費用を捻出することが目的だが、善光寺は集まる浄財を被災地支援に充てるために御開帳を開いたとのこと。その支援金は厳冬の作業を支える為の保温性の高いインナーに変わったようだ。牛にひかれて善光寺参り、も単なる逸話ではないように思えてきた。欧州では宗教対立が問題になっているが、善光寺の話を聞くと、宗教は何なのかを改めて考えさせられるニュースでもある。

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啓翁桜

去年の暮れに活けた桜が、家族全員が集合する三が日に咲き始め、薄紅色が華やかで如何にも正月の雰囲気を醸し出していた。庭で摘んできた一輪の水仙の清々しさが桜とハーモニーして、早春の生け花ですと静かに主張していた。松が取れる頃この世の春とばかりに満開になり、その後は新芽の若葉も楽しめる。そしてつい先日その役目を終えた。毎年義妹が正月の挨拶代わりに義母に啓翁桜を贈ってくる。我が家はそのお裾分けを戴き自分が活けるのが恒例になっている。正月の桜とは、季節外れだが正月には合っている。啓翁桜とはどのような桜なのか興味が湧き調べてみた。ミザクラを台木にヒガンザクラを接いだところ、枝変わりとして出て来たものとある。一度眠りに入った桜の枝を40度の温湯に一時間浸漬して眠りを覚まさせ、その後温室で加温し蕾を膨らませて開花直前に出荷するようだ。昭和40年代に山形県園芸試験場が開発し、今では山形県を代表する花の一つになっているという。我が家に来た時は、細い焚き木のようなものだったが、数日で沢山の薄紅色の花を纏った桜になり、その次は手品師の如く枝の先端に新緑の若葉を出現させる。啓翁桜はまさに正月のエンターテナーといえる。

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ざわちん生活

今日で6日目のマスク生活を迎えた。昼間も寝る時も着けていて、外すのは食事時くらいだ。今までにこれ程長時間マスクを着けた経験はなかった。寧ろ子供の時からマスクが嫌いで着けた記憶がない。昔のガーゼのマスクは、着けるとすぐ臭くなるし撚れて鼻や口の一部しか覆わなくなるので、効果が無いし不潔だと思っていたからだ。ところが最近のマスクは良く出来ている。不織布製の安い使い捨てマスクだが、上部に針金が入っていて顔の形状に合わせることが出来るのでフィット性がいい。更に抗菌効果もあり長時間使っても臭くならない。結構快適なのだ。それ以外にもう一つ気付いたことがある。マスクをして鏡を見ると目しか見えない。時々鏡を覗くと、目が極めて表情豊かであることを発見した。喜怒哀楽全ての表情を目だけで表現可能だ。目は口ほどにモノを言いとはいうが、これほど凄いとは思わなかった。マスクをしたものまねメイク芸人の「ざわちん」という人がいる。いつもよくもまー似せるものだと感心する。非常に優れたメイク技術があるからこそ出来る技なのだろうが、白いマスクこそが技を輝かさせている裏ワザに違いない。ひょっとすると「ざわちん」は風邪を引いた時に、この技を思い付いたのかもしれない。自分のインフルエンザはほぼ通り過ぎ、明日にもマスクから解放され、ざわちん生活にもオサラバ出来そうだ。

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全ては許されない

仏がテロ攻撃を受けた後、欧州の人達にはイスラム教に対し2つの動きがあるようだ。一つは過激なイスラム原理主義者だけをテロリストと見做し、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の融和を図る動き。もう1つはイスラム教徒を排斥する動き。こんな時テロ攻撃を受けた風刺週刊紙シャルリエブドが、明日発売の1面にイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載すると発表した。イスラム教を象徴する緑色を背景に、同紙への連帯を示す人々の合言葉となった「私はシャルリ」というメッセージを広げ涙を流しているムハンマドの姿と「全て許される」という大きな見出し。公称3万部の週刊タブロイド紙が300万部に大増刷するという。イスラムではムハンマドを描いてはならないのが戒律だ。この預言者ムハンマドを皮肉る新たな風刺画に対し、イスラム教の指導者は「15億人のイスラム教徒に対する正当化できない挑発だ」と強く批判している。ここまでくるとこの風刺画は明らかな挑発行為だ。表現の自由などという高尚な問題ではなく、他の宗教を理解しない欧米人の自分勝手な傲慢に過ぎない。それが挑発になり過激派を刺激し、またまたテロ攻撃が繰り返されるかもしれない。更に進めば全イスラム教との全面対決になるのかもしれない。全てが許される訳ではない。特にフランス人は、日本人の「思いやり精神」を学ぶ必要があると思う。

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デモに参加した首脳、しなかった首脳

パリで17人の犠牲者を出したテロ行為に対し、テロ攻撃に抵抗を示すデモが行われ何と170万人が参加したとのこと。これ程多くの人が参加したデモは、ナチスから解放された時以来だとか。しかも40か国の首脳もデモに参加したのがとてもユニークだ。独のメルケル首相、英のキャメロン首相は勿論、イスラム諸国からもヨルダンのアブドラ国王が参加した。オランド大統領はさぞ心強く思ったに違いない。更に特筆すべきは、イスラエルのネタニヤフ首相と敵対するパレスチナのアッバス議長が共に参加したことだ。凶悪なテロ軍団が脅威になれば、敵の敵は味方ということなのだろう。紛争解決のヒントになりそうだ。ところが不思議な事に米国首脳の姿が見えない。オバマもバイデンもケリーもいない。つい先日ソニー映画上映脅迫事件で、テロには屈しないと息巻いていた米国首脳が参加しないのは極めて妙だ。米国での言葉が本心から出たものであれば、何を置いてもパリに駆け付けるはずなのに。オバマがまたブレ出したように見える。

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インフルエンザ3日目

我が家はカミサンとの2人暮らしだから、インフルエンザがうつらないよう互いにマスクをすることにした。食事も別にした。カミサンが食べて片付けてから、自分が食べる。夜テレビを観る時は、いつもは居間のソファーに並んで座って観るが、カミサンは離れた食堂のテーブルから観る。勿論寝室も別室にした。もし事情を知らない人が入ってきて、マスクがなければ家庭内別居に見えるだろう。我が家は普段かなり仲が良い。以前ある女性から、仲の良さに皮肉を込めて「仮面夫婦じゃないの」と言われたことがある。噂によると、その女性はご主人から夕食は仕事の関係者とするから作らなくて良いと言われ、それ以降孤食が続いているという。人は他人を判断する時、自分と重ね合わせるものだ。この女性こそ仮面夫婦であることがバレバレになった。期せずしてバカの壁が垣間見えた瞬間でもあった。バカの壁は取り壊す努力が必要だが、インフルエンザの壁は堅固に築き上げることが肝要だ。

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初めてのインフルエンザ

インフルエンザが流行っている。自分は今までインフルエンザになった記憶はないが、とうとう罹ってしまった。昨日の朝、起きた時に喉の奥がピリピリして、少し怠いので熱を測ってみると37度ちょっと。只の風邪かと思っていたら午後から39度近くに上がり、布団の中で灼熱地獄を味わった。今朝は只の風邪であることを願い、近所の掛かり付けの医院に行った。症状からは風邪ともインフルエンザとも言えないとのことで、念の為インフルエンザのチェックをお願いした。操作は簡単だ。鼻孔に綿棒を入れて検体を取り、検査キットで測るだけ。10分もすると結果が出る。結果は残念ながらA型のインフルエンザだった。初めてのインフルエンザ体験だ。薬は数日間の服用と1回限りの吸入とから選べると言う。即時に吸入を選んだ。その場で8回ほど吸入するだけで終わり、随分簡単な治療法だと思った。先生がインフルエンザで怖いのは、脳炎と肺炎だと言う。酷い頭痛で咳が酷く気持ちが悪くなれば、救急車を呼ぶレベルだという。連休に入るので、もし症状が悪化したら先生の携帯に連絡するよう指示があった。こういう時は心強い。なんて患者思いの先生なのだろうかと感心した。自分は今年69歳になる。若い時と違い、病気による身体へのダメージは大きい。来年からはインフルエンザの予防注射を受けることにした。そして肺炎球菌ワクチンも。

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異物入りジャンクフード

マスコミが食品への異物混入問題で悪乗りをしている。マックの異物を発端に、ペヤング、ローソン、ワタミ、和光堂と次々とやり玉に挙げられている。ペヤングも和光堂も即時商品を回収した。ユーザーに向かい合って商売していることが伝わってくる。それにしてもマックの対応は酷過ぎる。取締役が2人出席し会見を開いたが、記者の質問には答えられず「深くお詫びする」と「出来るだけ防止策を作る努力はする」を繰り返した。この程度の会見であればアルバイトでも出来る。マックのマニュアルは有名だ。マニュアル通りにアルバイトが働く。ところが、異物混入などのクレーム処理についてはマニュアルはなさそうだ。更に問題なのはクレームを統計的にとってはいないことだ。実態が把握出来なければ対処の方法もない。経営陣はクレーム処理は金がかかるので目を瞑っているのかもしれない。それともジャンクフードだから少々の異物混入は問題ないとでも思っているのだろうか。経営陣を目覚めさせるには、ショック療法が必要だ。12月の売上が前年同月比20%減少しているとのことだが、更に不買運動で50%減程度のパンチが必要だ。経営陣が社内よりもユーザーを見るようにならなければ、マックは変わらない。

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民主の再生方法

党代表の落選・辞任により民主党の代表選が始まった。岡田、細野、長妻の3氏が立ち、討論会も始まったが、その主張はバラバラでまるで前の衆院選での乱立野党のミニ版を見ているようだ。とても野党第1党の代表を決めるための討論とは思えない。3氏は、そもそも民主の生い立ちを考えるべきだ。主義主張を封印し政権交代だけを目標に集結した政党で、偶々自民の敵失もあり政権に就いた。ところが期待外れの政権運営に国民が失望し、民主は落ちる所まで落ちたのが現状。しかも政治運営にも選挙の敗北にも、何故失敗したのか何を改良すればよいのかの反省もない。反省も出来ない党の代表に誰が就いても変わる訳がない。今後も相変わらず、個別案件で揉めその時その時の数の多さで意見を決めることになる。何時まで経っても夢遊病者のようにフラフラしていて、支持者の心が離れていくだけに違いない。民主の生い立ちと現状を考えれば、この3氏が党を割って主義主張毎に独立することが最善の方法だろう。それこそが政治の原点に返るということなのだと思う。

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頑張れMKタクシー

国の定めた運賃よりも安い価格で営業していたタクシー会社に対し、国が運賃を上げるよう求めた裁判で、裁判所は安い運賃での営業を認める決定を出した。違法に高い運賃を強制するのであれば、国が下げさせる命令を出すことは理解出来るが、その逆で、人並みに値上げしろとは納得がいかない。裁判所の判断は正しかったと思う。国と争っていたのがMKタクシーだ。MKタクシーは従業員教育もしっかりしていて経営も健全なことで有名だ。コストダウンに励み値上げ改定前の運賃を継続している。そのことに国交省が難癖を付けた。何故お上に逆らうのか、という官僚意識から出たものだろう。元々格安運賃を認めない法律自体に欠陥があるのに、困ったものだ。MKタクシーといえば思い出がある。一昨年京都に行った時タクシーに乗った。何か違和感があった。少し小さな気がした。殆んどのタクシーは中型のクラウンだが、そのMKタクシーは小型のアクアだった。珍しいですねと運ちゃんに声を掛けると教えてくれた。京都は狭い道も多いので、小型の有用性を数台でテスト中とのこと。その姿勢に何か嬉しくなった。頑張れMKタクシー。

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ソニーのダッチロール経営

11月にソニー・ピクチャーズがネット攻撃を受け流出したデータがネットに公開され、12月にはコメディー映画「ザ・インタビュー」を上映すれば爆破するとの脅迫事件があった。その後のソニーの対応がブレブレだ。初めは観客の安全が第一なので上映中止と発表したが、オバマに「脅迫に屈しるな」と言われ、中止は映画館が判断したことと言い訳した。ところが今では平井社長が「言論・表現の自由はソニーの生命線だ」とまで言い出す変わり様だ。一方オバマは一貫している。犯人は北朝鮮だと断定し報復を始めた。しかし本当に犯人は北朝鮮なのだろうか。もし犯人が北朝鮮であれば殊更声を上げて世界中に「ザ・インタビュー」上映阻止を言うはずがない。それでは逆に映画の宣伝になってしまうし、実際そうなった。ネットシステムの専門家はソニーに恨みを持っているシステム担当の元従業員ではないかと見ているようだ。この事件に関してはブレないオバマに危うさを感じてしまう。元々現役の国家元首を暗殺するような映画を作ること自体が間違っている。しかも観終わった映画評論家は質の低い駄作だと言っている。ソニーは詰まらない映画を作ったものだ。その詰まらないものが、高尚な「国家安全保障」や「表現の自由」問題に化けてしまった。ソニー経営者たちの社会的責任は極めて重いと思う。

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方向音痴な気象庁

気象庁が気象予報を産業に生かす取り組みを始めているとのこと。ドラッグストア業界と一緒になって風邪薬や害虫除去剤の売れ行きと気象条件の関係を調べたり、アパレル関係の仕入れが天候の見通しとリンクし始めたと紹介したりしている。気象庁は気象情報をもっと活用してほしいと思って会合を重ねているのだろうが、何か変だ。現在の気象情報は極めて精度が悪い。今年の夏は冷夏と予想すれば猛暑になり、厳冬だと言えば暖冬になる。週間予報でも外れることが殆んどだ。せめて明日か明後日までの予報を精度良く出してくれないものかと願っている。テレビの天気予報では、予報は出すが予報が外れた言い訳の時間が多過ぎるのが現状だ。いま気象庁が真剣に取り組むべきことは、予報の精度アップであって、決して活用ではない。予報の精度が上がれば、黙っていても企業が活用するのは目に見えているし、感謝もされる。気象庁が活用などに無駄な勢力を割けば割くほど、精度アップは遅れることになる。ひょっとすると気象庁には人が余り過ぎているのかもしれない。

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オバマケアの行方

アマゾンのベストセラー「沈みゆく大国アメリカ:堤未果:集英社新書」を読んでみた。鳴り物入りで始まった国民皆保険制度のオバマケアが、謳い文句とは裏腹に米国の医療制度を崩壊させているという。医療費が高い米国で誰もが入れる保険だから国民の為になると思っていたが、そうではないらしい。オバマケアはザル法で、理念とはかけ離れ製薬会社と保険会社だけが儲かる仕組みになっていて、低所得者にとっては以前と較べ殆んど真面な医療が受けられなくなってしまったという。先日偶々米国の中間層の人に会ったので、オバマケアの問題点を聞いてみた。ところが特に問題はないと言う。本当に問題が無いのか、まだ問題に出くわしていないのかは分からない。その内また会う時に実態が分かって来るだろう。しかしこの本によると問題は山積みであることは間違いなさそうだ。オバマは大統領としての成果が殆んどない。オバマケアが唯一の成果かもしれない。それならば、せめてザルの目を塞ぐことに心血を注ぎ、全ての国民に有用な国民皆保険を創設した大統領として任期を終えてほしいものだと思う。

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箱根駅伝と監督の執念

今年の箱根駅伝は青山学院が圧倒的な強さで優勝を飾った。長かった駒沢大・東洋大の2強時代が終わり、まさに青学時代の幕開けかもしれない。強くなった秘訣は監督の手腕にありそうだ。原監督は世羅高で駅伝を経験した元中国電力の営業マンだったが、11年前に青学監督に就任。当時の青学陸上部はダメ部とも言われ廃部寸前だったようだ。監督の手腕とは、目標管理と熱情。サラリーマン時代に目標をクリアする喜びを経験し、選手たちにも目標管理を導入した。これにより選手個人個人の目標が明確になり、自己管理が出来るようになりケガも減ったとのこと。一方目標達成の為の夢を熱っぽく選手たちに語りかけ、選手のやる気を奮い立たせたとのこと。監督に就任した時の目標が「5年で出場、7年でシード、10年で優勝争い」。まさに見事なまでに目標を達成した。言葉で言うと「目標管理と熱情」と簡単だが、中味は極めて難しい。多分その裏には、徹底と信念が有るのだろう。その徹底と信念を揺るぎ無いものにしている力こそが原監督の執念なのかもしれない。誰もが簡単に真似出来るようなものではなさそうだ。

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飛び交うお年玉

自分が子供の頃、お年玉が貰えるので正月が来るのが楽しみだった。数十円でも嬉しかったが、板垣退助の百円札など入っていようなら大喜びだったことを思い出す。記憶では当時の一日の小遣いは、5円か10円だった。お金の最小単位は1円だったが、駄菓子屋では1個50銭という値札が付いていてそれが通用していた。二宮尊徳の1円札を使って2個買ったことを記憶している。今日は正月の恒例で、全家族が集まった。義母とカミサンと自分、3人の子どもと嫁さんたち、それに5人の孫の計14人。お年玉が飛び交った。義母はひ孫たちに、カミサンは孫たちに、子どもたちはそれぞれの子供たちに。孫は4つのお年玉を手にすることが出来た。一番上の10歳の孫は「ありがとう」とお礼をするし、まだ2つの孫も「ありがとう」と頭を下げる。でも貰ったお年玉は中身も見ずに親へ渡す。「ありがとう」は社交辞令で、お年玉の有り難さは感じていないようだ。昔は5円でも10円でも、使う自分に選択肢があった。それだけ何に使うかは真剣だった。今の子はお金を直接使うチャンスがない。子どもが欲しいと言えば親が買う。限られたお金の中で何を選択するのか、ということではなく欲しいものを如何に親にアピールするかに変わってきた。現代のお年玉とは、与える側が貰う側の気持ちを味わう単なる儀式なのかもしれないとふと思った。

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年賀状雑感

毎年元旦になると思うのだが、年賀状を戴けるということは嬉しいものだ。昔の恩師や友人やそして部下までもが、近況を伝えてくれたり、当方の安否も気遣ってくれる。年賀状に書かれたたった一言ではあるが、相手の状況も察しが付くような気がする。そして、パッと嘗ての思い出も蘇ってくる。年賀状を誰に出すかという行為を考えると面白い。概念的には、お世話になった人とか、仲の良かった人とか、尊敬する人とか、社交辞令上の人とか、が殆んどだろう。だが自分には、それらに当てはまらない人も多い。毎年暮れになり年賀状を書く時期を迎えると、思いを込めて書くようにしている。だが中には何故自分は毎年この人に年賀状を出すのだろうと不思議に思う人がいる。決して好き好みの問題ではないし、深い付き合いをしていた訳ではない。簡単に言うと、一時期にパッと気心が知れただけなのかもしれないし、そうでないのかもしれない。でも自分は年賀状を出すし、その人から年賀状が届く。年賀状には「おめでとう」が付きものだ。最近年賀状には「おめでとう」という挨拶があるという意味だけではないことを知った。年賀状には「その後どう」という言葉が含まれている。「元気にやってます」という一言も嬉しいが「元気?」という一言も、一言だけに特に嬉しく感じるようになった。当年68歳。

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