2016年4月

三菱村の獅子身中の虫

馬鹿な親が出来の悪い子を庇う。そんな典型例だと思う。勿論、いま市場を賑わしている三菱自動車の不正燃費事件のことだ。不正は明らかだが、三菱グループのドンである相川元三菱重工会長は、不正はたいした事では無いと嘯いている。燃費など誰も気にしていないと言う。事件が明らかになっても、会社を思っての事だろうから彼らを責めてはいけないと犯罪行為を庇護している。呆れて開いた口が塞がらない。三菱グループは結束が固い。悪い事をしてもグループが庇い助けるから、三菱自動車はなかなか更生出来ない。グループ29社の会長社長が一堂に会する金曜会が毎月開催されている。そのドンが三菱重工の相川元会長。その相川元会長の長男が、三菱自動車の相川社長だ。人的に馬鹿な親が出来の悪い子供を庇っている。2004年のリコール隠しの時は、御三家である三菱重工、三菱商事、三菱東京UFJ銀行が5千億円以上の支援をして三菱自動車を庇った。会社的にも馬鹿な親が出来の悪い子供を庇っている構図だ。その御三家が今業績悪化に苦しんでいる。三菱重工は大型客船事業でつまずき、小型旅客機MRJもなかなか飛び立てないでいる。三菱商事は資源ビジネスの失敗で最終赤字に転落した。三菱東京UFJ銀行はマイナス金利が経営を直撃している。三菱グループの凋落は、単に経済変化によるものとも思えない。金曜会には、獅子身中の虫が蔓延っているのかもしれない。

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青木会長ツアー出場の意味

青木功日本ゴルフツアー機構会長が中日クラウンズに出場した。会長がレギュラー大会に出るのは史上初で、73歳7カ月での出場は史上最年長記録。しかし、9番ホール終了後、右足痛で途中棄権した。この事が物議を醸している。青木は「若い人を育むことを狙い背中を見せる」意気込みだった。ところが、松井功副会長は「試合に出ている場合じゃない。その知名度を利用して企業に働きかけて大会スポンサーを増やすことだ」と批判している。日本の男子ゴルフツアーは人気が無い。観客は疎らで閑古鳥が鳴いているし、多くのスポンサーが撤退しテレビ中継も激減している。果たしてどちらの言い分が正しいのだろうか。松井の言うように、人気のないゴルフ大会に青木がスポンサー獲得に走ったところでスポンサーが増えるだろうか。増えるはずがない。青木が会長としてまずすべき事は、ゴルフ大会を魅力あるものに改革することだ。その為には、選手の意識改革や魅力ある会場への整備や観客を楽しませる工夫が必要だ。まずは観客を呼び戻すのが始めの一歩に違いない。観客が戻れば、スポンサーもテレビも付いて来るのは間違いない。残念ながら青木は途中で棄権してしまったが、青木が何故敢えて出場したのかは誰でも分かるはずだ。日本の男子プロ選手らが、青木の背中の意味を理解出来れば、少しは好転するに違いない。

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権利と通義

舛添都知事の豪華出張や湯河原別荘通いが内部告発され批判に曝されている。海外出張経費が8回で2億円。確かにかかり過ぎだ。随行職員が多いとのことだが、寝るだけで一泊20万円のスイートルームは常識を外れている。毎週末に公用車を使って湯河原の別荘に行き二日半滞在するという。ハイヤーに換算すると400万円分になるようで、金銭感覚もおかしいし、危機管理意識も欠如しているようだ。出張経費も公用車の使用もルールには則っているとのことなので、犯罪ではないようだが、人間としての品位に欠けている。この種の人間を見ると、Rightの翻訳である「権利」という二文字を思い出す。Rightを「権利」と翻訳したのは、徳川慶喜のブレーンを勤めた西周。この翻訳語は誤訳だと噛みついたのが福沢諭吉。Rightは、個人の好き勝手を認める概念ではなく、誰がみても妥当で正当性のあるものというのが真の意味だ。「権利」と訳してしまうと、個人が自らの利益のために主体となって主張することができる一切の利権という意味になってしまう。だから福沢はRightを「権利」と訳すのは誤りで「通義」と訳した。舛添は誤訳である「権利」を主張しているようだ。でも国際政治学者なのだから、Rightの意味は知っているはずだ。ということは、知識よりも生まれ持った品性が表に出ているということなのかもしれない。

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アベノミクスに毒されて

日本が受注を目指してきたオーストラリアの次期潜水艦は、フランスが受注することになった。中谷防衛相のコメントは「日本が選ばれなかったことについて大変残念」。何か変だ。防衛相の仕事は日本の防衛であり、決して潜水艦の売込みではない。いま日本の政治は、極めて経済一辺倒に傾き過ぎている。防衛相までもがアベノミクスに毒されているようだ。オーストラリアの首相が去年の秋にアボットからターンブルに替わった。アボット時代は、日本が受注競争の一番手にいると言われていた。アボットは、海洋進出を強行する中国の封じ込めを狙い、日米との連携強化を重視し、潜水艦計画もその一環に位置付けていた。ところが、ターンブルは実業家出身の経済通で、潜水艦計画でも雇用創出や経済効果に重点を置いた。日本は現地生産に消極的だが、フランスは積極的だった。しかも、オーストラリアにとって中国は最大の貿易相手だ。ターンブルは日中間の対立に巻き込まれることを恐れたのだろう。日本が受注出来なかった理由は、オーストラリアの首相交代による変化を読み取れなかったことだ。優秀な防衛相であれば、首相交代による国際関係の変化を敏感に感じ取ることが出来るはずだ。今回は潜水艦の売込みだけだったので良かったが、果たして国際情勢の緊迫時に適切に対応出来るのか、極めて心配な種が一つ増えたようだ。

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旅のオマケは「波の伊八」

大多喜へ1泊で旬の筍を食べに行く事は決まったが、次の日の行動が決まらない。この辺りは、もう何度も来ているので、今更目新しい観光名所などは無いと思っていた。でもカミサンが何処に寄るのかと迫ってくる。自分は追い込まれ必死に考えた。その時閃いたのが「波の伊八」。いつしかテレビで見たことがある。北斎に影響を与えた美術界の重要人物だ。千葉県にも歴史的に有名な彫刻師がいた。今回は「伊八」をテーマに廻ることにした。まずは宿から近い行元寺へと出発。行元寺には、波の伊八と偉名を取る「波に宝珠」の欄間がある。北斎はこの欄間を見てかの有名な「神奈川沖浪裏図」を創作し、これがゴッホに伝わり、更にドビュッシーの交響曲ラ・メールの誕生になったと言われている。実物の「波に宝珠」の欄間を見て、その波の表現力に驚いた。浮世絵は、波の表現といい雨の表し方といい抜群に優れたものがある。まさにここに起源があることを肌で感じた。更に次なる寺を目指した。太東崎の飯縄寺。この寺は天狗と牛若丸の彫刻で有名らしい。話は変わるが、太東崎はカミサンとの初デートの場所だ。こんな所に伊八が眠っているとは夢にも思わなかった。この寺は本堂も鐘楼も伊八の彫刻で埋め尽くされている。圧巻は、本堂の「天狗と牛若丸」。カタログや写真で見ると、どうという事は無い。寧ろ見たいと思う願望が生じない。ところが、実物には圧倒された。極めて奥行きが深い。どうしたらこれ程立体的に彫れるのだろうかと自分の目を疑った。説明によると一本の太い木から削り出したとのこと。この「天狗と牛若丸」が伊八の代表作と言われている。実物を見ると、心底その実力がヒシヒシと伝わってきた。まさに波の伊八を堪能した旅行であった。

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タケノコ、竹の子、筍

我が家の旅行計画は極めて即断即決だ。天気の悪い日に旅行などしても面白くない。旅行は天気の良い日に限ると思っている。だから殆んどの場合は、週間天気予報を確かめてから旅行先を決める。だが今回は例外中の例外。今日の旅行は天候不明の3か月前の1月末に決めた。行き先は、部屋付き露天温泉があって、旬の筍を堪能出来る隠れ宿。この宿は人気があるので間近には予約不能。部屋付き露天温泉と旬の筍の魅力で、敢えて冒険した次第。ところが、幸か不幸か、いや、まことに幸いにして天気は抜群。晴れて温度も湿度も極めて心地よく言う事なし。今日は絶好のドライブ日和だ。いつものように東京ドイツ村に立ち寄りパターゴルフを楽しんだ。東京ドイツ村のパターゴルフ場は極めて手入れが良い。千葉県内有数のパターゴルフ場だと思う。ちなみに1番は印旛沼の谷養魚場のコースと思うので、2番目ではあるが。途中で粟又の滝に立ち寄った。相当前から一度は行ってみたいと思っていた所だ。急な坂道を徒歩で下って、帰りは登るので、年寄りにとって良い観光地とは言い難い。だが、実際に粟又の滝を間近に見ると、来て良かったと思った。奇景でありかつ存在感がある。宿に着きビールを煽ってから露天風呂に浸かりその後昼寝。露天の周りの竹林には竹の子が育っていた。その後の夕食は大多喜の筍三昧。美味かった。宿の主によると大多喜の筍はエグ味が無いとのこと。確かに実際生まれて始めてエグ味にない筍を経験した。一言でタケノコと言っても、竹の子有り、筍有りで味も表現も様々だ。でも筍が美味しいことを心底実感した。大多喜の筍が、福島原発事故による放射能汚染から立ち直り、元気な状態で市場に出回るようになった。良かったと思う。

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藤の思い出

新緑が綺麗だ。花も葉も無い木々が緑に覆われ始めた。つい2週間前には、柿の木も梅の木にも葉っぱなどは無かった。それが生まれましたと挨拶するかのように、眩しく軟らかな緑の光を放っている。我が家の隣には、三百坪ほどの広い敷地の家がある。少し坂の上にあり、自分の居場所の二階の書斎から見ると、丁度一階にあるかのような目線上に、まるで自分の庭のように見える。自分は書斎の机に向かっていることが多い。だから、隣の庭は自分の一部でもある。まさに自分にとっての借景なのだ。隣人が庭で何をしているのか、いつ庭師が入るのかも分かる。だが、先日その主が亡くなった。数日後ダークスーツの人たちがうろつき始めた。咄嗟に、この土地も売られ、切り刻まれて何軒かの住宅になってしまうのだろうことが憶測出来た。その主は極めて偏屈で、近所付き合いは皆無。自分から見ても、偏屈で傲慢で、近寄り難い人物だと思っていた。体が悪くなる前は、時々庭の手入れをしていた。素人の自分から見ても庭いじりはかなり苦手のようだが、ある時藤を植えていたことがあった。それなりに一生懸命やっていた。でも主は藤棚は作らず、間に合わせの棒を刺して藤の弦を誘導していた。どう見ようが失敗に違いない。素人以前の腕だと思った。今、藤はだらしなく地を這っている。しかし、今年の隣家の藤は綺麗だ。綺麗と言うよりは勢いがある。その勢いが自分の目に迫ってくる。今まで一言も話したことのない隣の主の意気込みが吹き込まれているかのようだ。せめて生きている間に、嫌いではあるが一言話せれば良かったのにと思う。藤の艶やかさが、そう語りかけているような気がした。

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英国のEU離脱の賛否

オバマ米大統領が、英国はEUを離脱すべきではないと強い警告を発した。首脳が外国の国民投票の是非について言及するのは極めて異例だ。英国では6月にEUからの離脱を問う国民投票が実施される予定になっている。英国国内の賛否は五分五分。キャメロン首相は反対派で、ロンドン市長は賛成派。拮抗している。オバマの眼中には、EUとの環大西洋貿易投資協定交渉を優先したいとの思惑がある。更に英国がEUに留まれば、ある程度EUをコントロール出来ると思っているのだろう。英国がEUに留まればオバマにとっては願ったり叶ったりだ。一方反対派のキャメロン首相は賛成派に圧され気味の情勢だ。他力本願であろうとも何とか立て直したいと願っている。両者の思惑は一致した。恐らく、キャメロンがオバマに応援演説を頼んだに違いない。ところが、オバマは図に乗って「EUを離脱すれば、貿易協定締結交渉の優先順位で、英国は列の後ろに並ぶことになる」と、英国に対し屈辱的な言葉を吐いてしまった。英国民は、米国と対等と思っている人が多い。オバマの一言がキャメロンを勇気付けたことは間違いないが、同時に賛成派の勢いに油を注いでしまったに違いない。英国民は、最早任期切れ寸前でレームダック状態のオバマの言葉を信じて良いのだろうか。英国民こそ、米次期大統領選を注視し、賛否を発信すべきだと思う。

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猫あれこれ

我が家のカミサンは大の猫好きだ。散歩中でも猫を見つけると、猫が近づいて来るまで辛抱強くじっと待つ。だからいつも散歩には時間がかかる。最近近所の外猫がカミサンに懐き後を追って来るようになった。いや、カミサンの方が外猫に懐いていると言うべきだろう。今日は買い物の為近くにあるららぽーとに行った。入口にペットショップがある。ららぽーとに行くといつもそこに立ち寄り猫を見るのが常だ。猫が1匹60万円もする。中には100万円以上の猫もいる。値段の高さにビックリし、この猫を買う人もいるのかと二重にビックリする。今は猫界のダックスフントと異名を持つマンチカンという種類の猫に人気があるらしい。一方新聞には「猫カフェ業務停止命令」の記事。東京都が全国で初めて動物愛護管理法に基づき1カ月間の業務停止を命じる行政処分を出した。悪臭や病気で利用者から苦情が相次ぎ何度も立ち入り検査をしたようだ。昨年6月の登録更新時には10匹と申請していたが、12月の立ち入り検査では62匹の猫がおり、うち44匹が病気に罹っていたとのこと。なかには人気のマンチカンもいたとか。都は改善命令を出したが猫カフェが従わなかったため、業務停止命令を出したという次第。猫にも天国と地獄があるようだ。

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三菱自動車の恒例不正行事

三菱自動車が恒例となった不正事実を公表した。燃費を実際よりも5~10%低く偽り、低燃費車として62万台以上も販売していたとのこと。技術者は自動車の燃費を0.1%改善するのに汗水垂らして研究するのだから、10%もの不正が如何に桁外れに大きいものかが分かる。三菱自動車の不正は五輪開催周期と同調している。シドニー五輪の2000年はリコール隠し、2004年のアテネは三菱ふそうのリコール隠し、2012年のロンドンはリコール対応遅れ、そして今年のリオは燃費不正なのだから、まさに恒例行事と言えそうだ。社長は記者会見で、当時の性能実験部長が不正を指示したと言い訳しているが、一人の部長だけでこれ程の不正が出来るはずがない。会社ぐるみの違法行為であることは間違いない。これまで不正を続けてきながら、今更一社員に罪を被せるなどとは、芯から腐りきった会社なのだろう。不正対象車種はeKワゴンとeKスペース。これは日産にも供給されており日産名はデイズとデイズクルーズ。不正発覚は日産が燃費の規格と実態が異なっていることに気付いたから。日産の指摘に対し社内調査をした結果判明したというから、如何にも間抜けな話だ。三菱グループは良くも悪くも結束が固く助け合う。三菱自動車の度重なる不祥事は、三菱グループが抜本的に更生させずに甘やかし続けた結果と言えそうだ。子供の教育でも、甘やかし続ければロクな人間にしか育たない。そう育つと自律的な更生は望めない。対策は誰の目からも明らかだ。2020年の東京五輪には三菱ブランドは消滅しているかもしれない。

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将棋と囲碁

26歳の井山名人が伊田十段を破り、囲碁界初の七冠独占を達成した。名人、棋聖、本因坊、王座、天元、碁聖、十段の七大タイトル戦が揃った1976年以来初めての快挙で、まさに日本プロ碁界の歴史に金字塔を打ち立てたと言える。将棋界では羽生名人が、20年前に25歳で七冠独占を達成している。その羽生名人は頑張れば出来るというものではなく、井山名人が挑戦中に気力、体力、精神力を維持し続けたことを称賛している。井山名人は5歳のときにテレビゲームで囲碁を覚え、小学2年で小学生名人のタイトルを取っている。子供の頃は、囲碁に負けると泣いたという。将棋の谷川元名人も負けると涙を流したというから、勝負師には幼い頃から負けん気が必須条件なのだろう。自分は子供の頃将棋で遊んだことがある。今でもNHK杯のテレビ観戦は欠かさない。実力はアマの初級程度ではあるが、テレビを観ながらプロの次の一手はどう指すのかを思い巡らし楽しんでいる。囲碁については、ルールは知っているが、定石も戦術もよく分からない。以前囲碁の上手い親戚の叔父に、石を打つ順序について訊ねた事がある。叔父は、大きい所から打ってい行くのだと教えてくれたが、それは禅問答としか聞こえなかった。井山名人の囲碁の特徴は自由奔放さにあり、定石に囚われず人の思いつかない手を編み出し、鋭い攻撃力と反撃力にあるとのこと。未だに囲碁は分からないが、井山名人の強さの秘密は分かるような気がする。囲碁の世界では、日本は中国、韓国に後れを取っている。井山名人の目標は、究極である世界一とのこと。是非とも人間に勝ったAIアルファ碁にも勝利してほしいものだと思う。

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子供の声は騒音なのか

我が家の近くの駅の周りに、あっと言う間に保育園が3つも出来た。今や働くお母さんが増え、保育園入園希望者は鰻上りの状況だ。まさに幼児のいない我が家でも、待機児童問題を身近で感じるようになってきた。早急に幼稚園や保育園を増設するとともに、小学生の学童保育も充実させる必要がある。ところが保育園開設に待ったをかける住民もいるようだ。先日は市川市で開園間近の保育所が住民の反対に遭い、開園が中止に追い込まれた。理由は、行政の説明の不手際もあるが、子供の声を騒音と捉える住民の反対パワーとのこと。更に、待機児童数が全国ワースト1の世田谷区でも反対運動が起きているようだ。所はあの田園調布。住民からは、地価の下落、交通量増加による危険性、騒音問題などを理由に反対の声が上がったとのこと。しかも、その住民の中には自民党の元閣僚も含まれていたというから驚きだ。閑静な住宅街で暮らす老人たちは、一体何を考えているのだろうかと疑ってしまう。我が家のすぐ近くに保育園がある。昼間は幼児たちの声が聞こえる。夕方になると、お迎えの車が多くなり、狭い道に駐車する。でも、迷惑だと感じたことはない。幼児の声を聞くと、老人が多い近所の雰囲気が若返ったように感じるし、自分の気持ちもリフレッシュする。閉塞感のある日本の将来が明るくなりそうな予感も与えてくれる。お迎えの車が多い時間は、出来るだけ車を乗らないようにしている。年寄りは時間持ちだから、用事があるときは時間をずらせば良いだけのこと。何の不自由もない。子供の声を騒音と捉える国などに明るい未来が来るなど絶対にあり得ないと思う。

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ブルーシート

テレビが地震で大規模な土砂崩れが起きた南阿蘇村の捜索現場を中継している。土砂に飲み込まれ跡形も無くなってしまった住居付近を数多くの自衛隊員たちが、土を掘り起こしたり、棒を突き刺したりして捜索している。隊員たちが一か所に集まり始めた。どうやら土砂の中から犠牲者の1人を見つけたようだ。現場の周りを多くの隊員たちがブルーシートで隠し、救出が行われている。直接救出に携わる隊員は数名だが、ブルーシートで隠す役割の隊員は一桁多い数十名。こういうシーンは殺人現場や犯人護送の時にもよく見受けるニュースの場面だ。昔は無かったように思うが、何時の頃からかブルーシートで隠すことが定着した。事件が起きると、まず現場をブルーシートで隠す作業から始まり、その後本来真っ先に必要な現場作業が行われることになる。何か変だ。何故真っ先にブルーシートなのだろう。ブルーシートの目的は外部からの遮断。外部とはマスコミだ。所構わず取材するマスコミの無節制な姿勢への防御がブルーシートなのだ。ブルーシート張り作業は、現場の作業効率を落とすだけでなく、余計で邪魔な作業だ。言い換えれば、無節操なマスコミ取材が現場での解決速度を遅らしているとも言える。マスコミは何が何でも伝えれば良いというものではない。そろそろマスコミも節操を弁えたらどうかと思う。当局側も報道規制だけではなく、取材規制を発動出来るように検討すべきではないかと思うのだが。

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地震考古学的な研究を

今回の熊本地震は震源地が次々と移動し、観測史上例を見ない形だと気象庁は言っている。ところが、今回大きな揺れを引き起こした布田川断層帯の上に位置している西原村には、過去に起きた大地震について書かれた郷土誌があるとのこと。古文書によると、布田川・日奈久断層は1200~1500年頃に活動していたようだ。今回の熊本地震と似たような地震が400年前に起きている。1619年熊本県八代地方で地震が発生。余震が長期間続き大分県も大きく揺れ、また今回と同じように熊本城の石垣も崩れたという。今回の地震は400年前と全く同じではないか。少なくとも地震発生前には、どの地震学者も熊本地震の可能性など指摘していなかった。ところがいざ地震が発生すると、手のひらを返したようにメカニズムを得々としゃべり出す。地震発生当初は、地震無風地帯に大地震が起きたと騒ぎ、長期化すると地震学者が断層帯の上だから起こるべくして起こったと言い、挙句の果ては、中央構造線の延長線上にあるから当然危ない所だと指摘する。地震学者には困ったものだと思う。現在、地震を予測する方法は無い。だが、古文書や地層解析で、何時、何処で、どのような規模の地震が起きたのかは解明出来る。未来は過去の延長線上にある。過去を振り返れば、今後どの程度の対策を打ち、住民はどのような心構えをするべきかが見えてくるはずだ。住民には地震考古学的な研究の方が役に立ちそうだ。

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自信に溢れた指揮官

いざと言う緊急時に、頼りになるのが自信に溢れた指揮官だ。前代未聞の強震が続く熊本地震は、まさに緊急事態。ところが、ニュースに出て来る気象庁地震津波監視課長の記者会見が心許ない。言葉に自信が無く、見解も今一。気象庁といえば、一応地震関係の権威でもある。地震は何時起きるか分からないし、今後どうなるのかも分からないものの、分かる範囲で自信を持って明確に答えてほしいと思う。だが、この地震津波監視課長は、言葉を途中でつっかえる。如何にも自信なさげだ。聞いていると不安が募って来る。更に、この群発地震を単に単発性地震によるものと説明する。でも、素人から見ても活断層に沿って連鎖的に発生していることは容易に推定出来る。他局の解説者はボタンがパラパラと剥がれるように連鎖していると説明している。極めて説得性がある。誰が見ても単発性であるとは思えない。気象庁地震津波監視課長が間違った説明をしているとしか思えない。この地震津波監視課長は、地震の判断に対し自分自身の自信を無くしているのかもしれない。連発地震だけに、自身、自信と続くのかとも思う。いざと言う時には、自信のある指揮官が頼りになると実感した次第。頑張れ気象庁。

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熊本地震で思う事

熊本で大地震が発生した。しかも震度6を連発している。こんなに酷い地震など聞いた事もない。熊本の住民も初めての経験だと言い、新幹線も脱線した。これらを一言で言うと「想定外」ということになる。しかし、自然災害をその一言で終わらせて良いのだろうか。確かに自然の猛威を人間の力でコントロールすることは不可能だ。だが、起きたとしても被害を小さく抑えることは可能だ。そこに人間の知恵がある。日本列島は火山列島とも呼ばれている。火山帯の上にあるのだから、噴火も地震も宿命にある。だから我々日本人は、火山と地震と寄り添いながら生きてゆく術を身に付けなければならないはずだ。災害が発生すれば近所が助ける。大規模災害になれば日本中で援助の手を差し伸べる。これは日本人の美徳と言える。更に考えるべき事は、2次災害を発生させないよう普段から社会の仕組みや危険物質を排除することが大切だと思う。一方「想定外」という言葉で、思い出すのが福島原発事故だ。今から考えると、決して想定外ではなく、想定外と強制的に思わされてしまったようだ。決して想定外ではなかった。この経験を生かすことは出来る。今日本で唯一稼働している川内原発は、この熊本地震でも問題なしとして稼働している。だが、川内原発には重要免震棟も設置されず、線量計も整備不良のままだ。しかも、カルデラによる大災害は想定外としている。東海地震の浜岡原発と並んで、最も危ない原発になりつつある。日本は活断層の上にある。それを第一に認識すべきだと思う。活断層の上に原発があることが如何に危険であるかが認識されていない。災い転じて福となすという諺がある。熊本地震が原発ゼロの引き金になればと思う。でも、まずは現地の救済が優先だ。

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TPPの価値

衆院TPP特別委員会が空転している。西川委員長のTPP交渉内幕の著書、交渉過程を隠す黒塗り文書、交渉を担当した甘利前大臣の国会不在等で議論が始まらない。衆院補選、夏の参院選を意識し党利党略に走り、与党からは先送り論まで飛び出している。一体何の為のTPP交渉だったのだろうかと思う。アベノミクスと騒いではみたものの、肝心の成長戦略が描けず、今は息切れの状態にある。成長戦略とは岩盤規制を壊すことでもあるから、初めから官僚の強力な抵抗に遭い極めて困難なことは分かっていた。だからこそ、外部の力を利用して規制緩和を図るしか道は残されていない。それがTPPだと理解していた。TPPの実態が分からないので、成立後どっちに転ぶか分からないが、立ち止まるよりも進んだ方が閉塞感から抜け出すことが出来る。ところが、米国では、次期大統領候補全員がTPPに反対している。トランプは「バカげた協定だ」と切って捨てた。自由主義者のクルーズまでも反対派に転向した。社会主義者のサンダースは「破壊的だ」と激しく批判し、クリントンも「今のTPP法案には反対」と表明している。今やTPPが成立する見込みは皆無に等しい。でも、日本にとっては、たとえ結果として不成立になっても、TPP成立を前提にして議論が進めば規制緩和が図られる効果はある。いわば、他人の褌で相撲を取るようなものだが、今はその褌すらも締められない政治家たちが右往左往している。嘆かわしい限りだと思う。

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タトゥーあれこれ

観光庁が国内の温泉施設に対しタトゥーを入れた外国人の入浴規制の緩和を求めたとのこと。タトゥーを入れた人物が、公衆浴場やゴルフ場に入場出来ないことは知っていた。だが、それはタトゥー自体の直接的な法規制ではなく、施設管理者に逆らって入場した建造物侵入罪として扱われるとのこと。逆に管理者がタトゥーを認めれば入場出来るのだ。単なる慣行であるとは知らなかった。タトゥーと言うと子供の頃の記憶が蘇えって来る。東京の下町で育った子供の頃は、風呂がある家など殆んど無かった。当然我が家にも無く、家族揃って近所の風呂屋に行ったものだ。当時は背中に入れ墨を入れた怖そうな人も風呂屋に来ていた。父親が、あの人の傍に近寄るな、じっと見るなと注意してくれたことを思い出す。中学生の終わりの頃に我が家も風呂付になり風呂屋のお世話になることはなくなった。入れ墨をした人が風呂屋に入れないと知ったのは大人になってからだ。良い時代になったものだと思った事を記憶している。それにしても時代は変わったものだと思う。日本人のヤクザのような入れ墨は見かけなくなったが、外国人のタトゥーは溢れ返っている。外国人のスポーツ選手は腕に凄いタトゥーをしているし、一般人の女性までもタトゥーが花盛りだ。米国では若者の5割がタトゥーを入れているという調査結果もある。流行りの一つとも言えるが、一生消えることはない。日本の暴力団の象徴である入れ墨と、外国人のタトゥーは生まれが違うように思う。観光庁の外国人に対する規制緩和は理解出来る。だが、日本人には緩和してほしくない。日本人にとってタトゥーはワルの象徴だ。たとえ遊び半分のタトゥーでも、身内の日本人には反社会的人物として映る。その慣習を大事にしてほしいと思う。

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時代遅れな道具

内閣府の消費動向調査によると、2人以上の世帯でスマホを持つ世帯の割合がガラケーを初めて上回ったとのこと。ガラケーはガラパゴス携帯の略だから、ガラケーを持っているのは年寄りだけで、すでにとっくの昔にスマホ一色になっているものと思っていた。今年になって逆転したとは意外な感じがする。我が家は2人暮らしで、2人との未だにガラケーだ。通話とメールに使うだけだからガラケーで充分。しかもスマホに較べガラケーの利用料金は極めて安い。逆にインターネットを使いこなせない人がスマホを持つなどということは、見栄以外の何物でもないとも思ってしまう。テクノロジー関連の情報サイトが「日本の超時代遅れな5つのもの」に、CD、新聞、FAX、DVDレンタル、ガラケーを挙げている。日本企業の生産性が低い理由は、アナログを捨てきれずデジタル化移行に失敗したからだとも指摘している。でも自分は、そうは思わない。確かにデジタル化した方が生産性が良くなる部分はある。でもデジタル化が全てではない。日本では、単に情報のやり取りだけではなく、直接顔を合わせないと伝えられない局面が多い。YESとNOだけでなくグレーを伝える重要さを外人は理解していない。そういう意味で、日本企業のシステムは優れていると思う。一方我が家は未だに新聞、FAX、DVD、ガラケーの世界にある。生産性を追及する必要もない。パソコンより新聞の方が読み易いし、FAXは固定電話に付いているオマケのようなものだし、ガラケーは経済性が優れている。水が低きに流れるように、我が家では時代遅れな道具が使い続けられていくようだ。

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戦後という時代の終わり

G7外相らが揃って広島市の平和記念公園を訪れ、平和記念資料館を見学、原爆死没者慰霊碑に献花した。核保有国の米英仏の現職外相が平和記念公園を訪問したのは今回が初めてだ。G7として初めて核軍縮・不拡散について広島宣言を発表し、核兵器のない世界の実現に向けて世界の指導者たちに広島・長崎を訪問するよう呼びかけたことは大きな成果だと思う。5月のG7伊勢志摩サミットに先立ち、G7外相会合を広島で開いたことには意味がある。ケリー国務長官が米国の現職閣僚として始めて被爆地を訪れた。今まで原爆を投下した米国は政府関係者の被爆地訪問を見送ってきた歴史がある。あの悲惨な原爆資料館を観れば、たとえ戦争と言えども米国民であれば謝罪せずにはいられないだろう。ところが、米国での原爆投下に対する評価は、早期の戦争終結をもたらし、米兵士の犠牲も最小限に抑えたもので、正当なものだったという見方が強いという。だからケリー長官は、遺憾の意は表したが謝罪はしなかった。問題はオバマ大統領が平和記念公園を訪問するかだ。オバマ大統領は就任早々プラハで核兵器のない世界を目指すと宣言した。そして任期の最後に広島訪問をすれば大統領としてレガシーを残すことになる。オバマ自身は広島訪問の実績を残したいと思っているはずだ。だが米国世論がどちらに動くか分からない。恐らくケリー長官の広島訪問はそのリトマス試験紙だったに違いない。日本国民は誰もケリー長官に謝罪の要求などしなかった。ケリー長官は最初ビクビクしていただろうが、相当安堵したことだろう。それがオバマに報告される。戦後70年目にして、やっと米国大統領が広島を訪問する日が実現するかもしれない。同時に戦後という時代が終われば、それに越したことはない。

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清々しい引退会見

リオ五輪出場が叶わず競泳の北島選手が引退した。清々しい引退会見だった。五輪には4大会連続で出場し4つの金メダルを獲得し立派な成績を残した。前回のロンドン大会で引退するのかと思っていたら、33歳にもなったのに身体を鍛え直しリオにトライ。残念ながら紙一重でリオには届かなかった。北島選手というと「超気持ちいい」とか「何も言えねぇ」などの名言を思い出す。自分は北島選手を舌足らずの話方をする人かと思っていた。ところが、引退会見では礼儀正しくきっちと話すのに驚いた。引退で平井コーチとの二人三脚も終わる。平井コーチは「立派な人間になった。すさまじい精神力を持った選手だった」と褒め称えた。北島選手にとって、水泳競技を通し大きな人間に成長したことこそ最大の収穫だったに違いない。平井コーチは「第2の人生でも金メダルをいくつも取れるよう頑張って」とエールを送った。北島選手には燃え尽き症候群に陥る気配はない。第2の人生でも金メダルを目指してほしいものだと思う。

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企画間違いの「精霊の守り人」

NHKが莫大な制作費を投じた「精霊の守り人」が、早や3話目で視聴率10%を割ってしまったとのこと。「精霊の守り人」は、毎週土曜日9時のゴールデンタイムで、全20回を3年がかりで放映される予定とか。週刊誌などは、主役の綾瀬はるなの女優生命の危機と騒いでいる。だが、視聴率低迷の要因は綾瀬にあるのだろうか。我が家では、カミサンの要望で初回を観たが、面白く思えずそれ以降は観ていない。「精霊の守り人」は異世界ファンタジー小説で、アニメや漫画で人気を博したことがあったようだ。では何故視聴率が低迷しているのかを考えてみた。配役に問題があったのだろうか。綾瀬はるなは難しい殺陣も熟し熱演している。自分は余り綾瀬を好きではないが、決して綾瀬の所為で視聴率が低迷しているとは思えない。週刊誌の指摘は的外れだと思う。「精霊の守り人」のようなファンタジー物語が好きな世代は、スマホゲームに夢中な若者だ。テレビよりもゲームや漫画が好きだ。だから、最近の若者はあまりテレビを観ない傾向にある。一方、熟年者はテレビ鑑賞が好きで刑事物は良く観るが、ファンタジー物語には興味を示さない人が殆んどだ。結局、ゴールデンタイムの主な視聴者である熟年者の興味の対象外であること、ファンタジー物語が好きな若者はテレビ離れをしていること、が低視聴率を生み出しているように思う。高視聴率を得るために金をかければ良いというものではない。人気があるからと言って話題性のある番組を作れば良いというものでもない。ゴールデンタイムの視聴者の好みを分析していない。突き詰めれば、NHKの企画そのものが間違っていたということだろう。NHK視聴料金の壮大な無駄遣いと言えそうだ。

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民進党は昔の社会党

名前を変えても、性質や性格は変わらない。それが民進党、元民主党のようだ。衆院TPP特別委員会で、黒塗りの交渉経過の資料と西川委員長のTPP交渉暴露本の政府対応に業を煮やし民進党が退席した。質問に立った緒方議員は颯爽と他の議員を引き連れ席を立ったが、こんなことで良いのだろうか。議員として、憤懣やるかたないとのポーズを取ることは分からなくもないが、余りにも幼稚だ。この委員会で議論すべき事はTPPの締結結果の吟味のはず。TPPが日本にとってメリット・デメリットなのかを究明することが第一だ。ところが、民進党は結果よりも交渉の経過を重視した。だがTPPは既に交渉者レベルで妥結している。今は各国がそれを受け入れるかを国レベルで議論している段階なのだから、民進党の拘りは世界からみれば一周遅れの状況にある。国民は議論を通しTPPの本質を知りたいと思っている。だが、民進は議論から逃げる。これが民主党の本質であったし、残念ながら民進党もしっかり引き継いでいる。この民進党とは一体誰のための党なのだろうか。少なくとも国民のための党ではない。よーおく考えると見えてきた。民進党とは、隠れ自民党なのだと。そう考えると、全ての辻褄が合う。TPPに限らず消費税再増税、原発再稼働、米軍普天間飛行場の移設などは、いずれも民主党政権が進めたことだ。自民の裏は民主で、民主の裏は自民。今は名前が変わっただけで、民進の裏は自民と変わりがない。民進党は元民主党であり、更にその前の概念から言えば民進党は昔の社会党だと言えば腑に落ちる。結論として、政権交代などと民進党がほざくのは烏滸がましい限りだと思う。

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朝改暮変

時の間隔が短くなったような気がする。朝刊に突如「井阪セブンイレブン社長退任提案へ」との記事が載り、午後には鈴木セブン&アイ・ホールディングス会長退任が報道された。朝改暮変。あっと言う間の逆転劇だ。セブンイレブンは5期連続で最高益を更新する見通しで絶好調だ。その絶好調の社長に突然レッドカードが突き付けられた。鈴木会長はまさにセブンイレブンのカリスマだ。井阪社長を退任させ古屋副社長を昇格させる方針だった。ところが、取締役会で過半数の賛成が得られず、本人の突然の辞任になった。井阪は鈴木の子飼いだが、鈴木は井阪を獅子身中の虫と言うくらいだから、相当な確執状態にあったのだろう。今まで自分の意見は100%通してきた鈴木にとって、反対意見が出たのは初めてとのこと。鈴木からみれば「世代が変わった」ということなのかもしれない。鈴木辞任の原因は色々取り沙汰されている。伊藤名誉会長との確執、社外取締役の反対、米投資ファンド、サード・ポイントの要求、鈴木の次男のトップ世襲噂等々。真相は分からないが、58歳の井阪を退任させ66歳の古屋を昇格させるということは、古屋をワンポイントリリーフに使い次男に世襲させることを目論んでいるように映る。だから、伊藤名誉会長も米投資ファンドも、この人事案にノーと言ったのかもしれない。商店ならば兎も角大企業の経営に世襲を入れてはいけない。鈴木もそろそろ潮時のようだ。

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欠陥のある損害賠償制度

加害者が被害者に損害賠償金を支払わないケースが多いようだ。と言うよりは、殆んど支払わられていないとのこと。裁判で損害賠償額が決まっても、加害者が支払わなければ10年で時効になってしまう。加害者が支払わない場合、裁判所に差し押さえを申し立てることが出来るがハードルが高い。申し立てるには、被害者側が加害者の住所や財産内容を確認調査する必要がある。極めて非現実的だ。結果として加害者の逃げ得になるようになっている。何故被害者がこれまでしなけばならないのだろうか。犯罪が起きるとマスコミが騒ぎ出し取材攻勢が始まり、加害者は個人保護等の厚遇を受けるが、被害者には何らの保護も気遣いもない。マスコミは被害者には土足で踏み込んでくる。日本には加害者側が大事にされるという極めて歪な文化がある。しかし、海外では事情が違うようだ。被害者を大切にして、損害賠償金を回収する仕組みが整っているとのこと。フランスやデンマークでは、加害者が損害賠償金を支払えば刑の執行を停止したり、支払わなければ刑を重くするなのどの措置を取ることもあるという。カナダやノルウェーでは、損害賠償の支払いが滞ると、国が自動的に差し押さえ手続きに移行する制度が整備されているという。せめてカナダ並みの制度を導入してほしいものだと思う。

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世界を変えるパナマ文書

世界レベルのビッグニュースが飛び込んできた。タックスヘイブンのパナマから文書が流出し、各国の首脳や著名人が租税回避地を利用している実態が暴露された。タックスヘイブンと聞いて思い浮かべるのは、今までは暴力団や金持ちの資金洗浄や税金逃れだったが、何と今回の主役は各国の首脳。ロシアのプーチン大統領、中国の習国家主席、英国のキャメロン首相、シリアのアサド大統領、ウクライナのポロシェンコ大統領、パキスタンのシャリフ首相、アイスランドのグンロイグソン首相、マレーシア、北朝鮮等々世界一線級の要人たちだ。プーチン側近は「プーチン氏への個人攻撃だ」と報道を否定。中国では報道が規制されインターネット検索が遮断され、当局のコメントも一切なし。不正撲滅運動を推進している習主席自身の問題だから笑い話にもならない。キャメロンは今まで散々オフショアー企業の脱税をやり玉に挙げてきたが、立場が逆転し今後の議会の厳しい追及に耐えることが出来るのだろうか。タックスヘイブンを利用すること自体は違法ではないが、脱税や資金洗浄は違法行為だ。今後各国で調査が行われるようだが、解明次第では世界の政治地図が塗り替わるかもしれない。その点、日本は小物ばかりだから余り心配はない。嘗て金丸が畳に下に金塊を隠したとか、小泉政権時代の大臣が若い時に税金を逃れるために正月は海外に居住先を移したとか、世界のニュースバリューとはほど遠い。しかし、今回のパナマ文書は衝撃的だ。世界の首脳は、どんな綺麗ごとを言おうが、裏では着実に財産を溜めこんでいる。パナマ文書が首脳たちのダーティさを曝け出した。これを機に世界は動きそうだ。

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タクシー運賃と運転手の質

タクシー初乗り運賃を値下げする方向で検討が進められているようだ。大手の日本交通が都内の初乗り運賃を、現在の「2キロ730円」から「1キロ410円」に変更を求める申請を国交省に行った。初乗り後80円ずつ加算され2キロで現行と同じ730円になる設定だという。要するに運賃の値下げではなく、2キロ内を細かく設定して、短距離でも気軽に乗ってもらい利用を増やすのが狙いのようだ。タクシー業界では初乗り運賃引き下げによる収益減への懸念が根強いようだが、2キロ以上利用する場合でも、410円ならばタクシーに乗ろうとする客は増えるに違いない。懸念は幻に終わると思う。車両台数の7割を超えるタクシー会社が同様の申請をすれば、国交省が認可に向けた審査に入るとのこと。認可されれば来年4月には410円タクシーが実現しそうだ。だが、自分は原則的にタクシーには乗らないようにしている。最近の運転手はマナーが良いらしいが、昔は酷かった。態度は悪かったし、短距離を頼もうものなら睨みつけられた。その経験がトラウマになっている。最近でも偶にタクシーに乗らざる得ない場合がある。偶々その運転手が丁寧でマナーが良いと感動したものだ。それほど質の悪い運転手のイメージが頭の中にこびり付いている。運転手の質の評価は、平均点では決まらない。全体的に質が良くても、一部が悪ければ評価はそれに引きずられるものだ。これを契機にタクシー業界が一団となって質の悪い運転手を絶滅させれば、誰にとってもタクシーは気軽に利用出来る便利な乗り物になると思う。

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NHK番組の顔

今週からNHKの番組の顔が大幅に変わるようだ。クローズアップ現代の国谷裕子さんが降板し7人の女性アナウンサーに替わる。「出家詐欺」やらせ問題はNHKの体制の問題なのに、国谷さんと共に葬り去せようとしているようだ。国谷さんはたぐい稀なジャーナリスト。女性アナウンサーが番組の質を維持することは不可能に近い。番組名に「プラス」を付けたが「マイナス」の方がぴったりする。BS1の国際報道2016では田中淳子さんがキャスターを務める。ワシントン支局長などを歴任した実力者だが、俳優・田中邦衛の子供でもある。口を曲げて「俺はヨー」という顔がダブって見えてしまいそうな気がするのが、少し気掛かりだ。お天気お姉さんの寺川さんも替わる。NHK天気予報士の伝統である不倫が現実になる前に替えてしまおうとするNHKの魂胆が垣間見える。NHKのスポーツ解説者の選考基準はどうなっているのだろうかと毎年思う。サッカーの木村和司は「上手いですねー」と言うだけでサッカーの解説を上手く出来ない。選手時代はフリーキックの名手としてならしたが、日産監督時代はチームをどう変えたいのかを指導出来ずクビになった。解説者としても、解説出来ないことが致命的だ。木村と同じような解説者がいる。テニスの坂井利彰だ。親の坂井利郎は上手いが、息子の利彰は下手。利彰は全日本学生テニス選手権シングルスで優勝しているからテニスの実力は親譲りだ。ところが勉強不足で、アナウンサーが的確な表現で状況を説明すると「そーなんですよネ~」と相槌を打つだけ。言葉尻が全て「ですよネ~」となり、常に相手の同意を求めたがり自分の確たる意見が無い。相当甘やかされて育てられたに違いない。慶応テニス部の監督とのことだが、まだ親離れしていない子供のようだ。解説内容も、それまでの試合経過をなぞって説明するだけで解説にはなっていない。マイアミ・オープンでは錦織が大活躍していて、手に汗を握るのだが、解説者の言葉が耳障りで興を削いでいる。名選手必ずしも名解説者になるとは限らない。この二人を解説者から外してほしいと思うのだが、何故かNHKは使い続けている。余程深くて暗い闇があるに違いない。

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医療費アップも考えようによっては

新年度が始まり、健康に関わる様々な制度も変わるようだ。国民年金保険料も介護保険料も上がり、紹介状がないと大病院の初診料は5千円以上の追加負担になり、おくすり手帳を持たないと医療費が40円ほど高くなる。医療費負担が大きくなるのは困りものだが、考えようによっては良い点もある。町医者の紹介状が無いと、大病院の初診料が高くなるのは、大病院集中を緩和する効果がありそうだ。でも、このやり方は小手先過ぎる。本来は、大病院は高度な医療を必要とする患者だけを対象にするべきだ。そして大病院は医療技術そのものを高める研究に重点化すべきものだ。本来のあるべき姿を明確にしてから、軽度の一般患者をオフリミットする方策を採るべきだと思う。現在おくすり手帳を持たない人は、2人に1人とのこと。薬の乱発や飲み合わせ不具合を防止するには、一人ひとりがおくすり手帳を持つことが極めて効果的だ。だが、今までは、おくすり手帳を断った方が20円ほど安かった。だから持たない人が多かった。だが、新年度からおくすり手帳を持たないと40円ほど高くなることになった。一つのシステムを導入し定着させるために、追加料金がかかるのでは普及は望めない。今回のようにおくすり手帳を持てば安くなると聞けば、誰でも手帳を持つようになるはずだ。賢い改定だと思う。厚労省も国民の気持ちになれば出来ることを実感するに違いない。

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ふるさと納税への言いがかり

総務省が全国の自治体に対し、ふるさと納税へのお礼として、お金に換えやすい商品券や転売しやすい家電などを贈らないよう文書で要請した。転売目的や高額な特典目当てでふるさと納税をする人が増えており、自治体を応援するという寄付制度の趣旨に反するからだという。だが少し変だ。この主張は屁理屈で、言いがかりにしか聞こえない。ふるさと納税の魅力は特典が貰えて、かつ納税額の殆んどが税金控除されることだ。しかも、ふるさと納税は、日本で唯一税金の使い道の指定が出来る制度である。ふるさと納税の肝はこの指定制度にある。この指定制度が損なわれるのであれば、本来の趣旨に反すると言えるが、実態はそうではない。言い方を変えれば、国の税金の使い方に疑問を持つ人や故郷を応援したい人たちが、この制度を利用して国の行き届きなさを補完しているとも言える。大いに奨励すべき制度だと思う。但し自治体側もお礼として商品券を贈るのでは、納付された税金が目減りしてしまう。出来れば地元の名産品を贈る方がコストパフォーマンスも良くなるし、宣伝効果で集客も期待出来るようになる。だが各自治体での事情は異なるだろう。それだからこそ、自治体の主体性に任せるべきものだと思う。決して国が上から目線で捻じ曲げるものではないはずだ。

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