2020年10月

回答と国家像の隠蔽

クイズです。「○○は問題ない」「○○との指摘は全く当たらない」を連発し、マスコミからの質問に対し具体的に真面な回答もせず、はぐらかし、マスコミの声を封じ込めた政治家は誰でしょう?。という質問をすれば、恐らく90%以上の正答率で、元官房長官の菅首相と答えるに違いない。質問に対し「○○は問題ない」「○○との指摘は全く当たらない」では、回答になっていない。「△△だから問題はない」と理由を述べなければ問答にならない。言い方を変えれば、回答を隠蔽する独裁的政治家と言える。まるで判決を言い渡す裁判官のようだ。いや、裁判官は判決前に理由を説明するから、裁判官よりも質が劣る。首相になってもベースは変わらない。「国民のために働く内閣」「自助・共助・公助」「改革」を標榜しているが、これも菅自身の国家像を隠蔽する盾になっているかのようだ。いや、国家像など持っていないのかもしれない。目前の課題として、脱ハンコ、スマホ値下げ、地銀の再編等の単発政策が並び立てているが、全体の国家像は見えてこない。官房長官時代の回答の隠蔽と首相になってからの国家像の隠蔽が重なって見える。信用がおけない。常時目を光らして動向を見る必要がありそうだ。

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人体実験か

横浜スタジアムでのコロナ感染実証実験が始まった。東京五輪に向け、大規模イベントの入場制限を緩和するため、試験的に横浜スタジアムの入場制限を、現在の収容人数の半分から満員にして、感染リスクを調べようとするものだという。今日は80%の緩和を目指したが51%に留まったとのこと。観客数が下回ったのはベイスターズの低迷さもあるが、コロナの怖さが上回ったに違いない。この実験は経産省傘下の新型コロナウイルス感染症対策分科会が承認したという。実験には、神奈川県、横浜DeNAベイスターズ、横浜スタジアム、日本電気、LINE、ディー・エヌ・エーが参加し、横浜市が協力したとのこと。でも現在、神奈川県の新規感染者数は、東京、大阪に次いで3番目にある。感染が収束していない上にインフルエンザの流行も懸念されている今、何故このような人体実験を行う必要があるのだろうか。PCR検査も不十分なまま、このような実証実験を行うなどもっての外。まさに実証実験ではなく人体実験と言える。結果次第で済し崩し的に入場制限緩和を図ろうとする政府の悪巧みが垣間見える。政府も神奈川県も横浜市もベイスターズも狂っているとしか言い様がない。

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大統領の罪

李明博元大統領が収賄罪に問われた裁判で懲役17年の実刑判決が確定した。罰金12億円と追徴金5億円も科されるという。韓国では退任後に刑事事件で起訴される大統領経験者が少なくない。実刑判決が確定した元大統領は全斗煥、盧泰愚、朴槿恵に次ぎ、4人目となる。朴槿恵には、差し戻し控訴審判決で懲役20年、罰金17億円の実刑が言い渡されたが、上告中で確定はしていない。何故韓国では大統領が退任後に罰せられるのだろう。一つは、大統領に強大な権限が与えられているため、在任中は善悪の見境が無くなってしまい、かつ諫める人も居ないからなのだろうと思う。もう一つは、政権交代が頻繁で、右派から左派に替われば、左派から見れば右派は極悪人と見做すことになるからだと思う。今後の問題は文在寅去就の後だ。文在寅は、民主主義を無視した政治手法、立法・行政・司法・言論の支配、検察の無力化、赤化路線と保守派叩き、経済失政、不動産政策の混乱、北朝鮮による挑発への無抵抗、政権幹部による不正・不動産投機・セクハラと訴追のネタが満載だ。訴追が確定したした時には、余りにも刑罰が重く多すぎるため、ひょっとするとこれまで刑に問われた歴代大統領は軽いと見做されて全て恩赦になるのかもしれないと思った次第。

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碌でもない知事

来春の千葉県知事選が波乱含みの様相だ。自民党千葉県連が鈴木大地前スポーツ庁長官に出馬を打診し、鈴木が県連幹部に「意欲はあります」と伝えたのが3日前。ところが森元首相の横槍で鈴木は立候補を断念することになった。現在千葉県には碌でもない知事がいる。3期目の森田健作だ。昨年の台風15号は千葉県に甚大な被害をもたらしたが、当日森田は県庁に出ず、別荘に逃げ込んでしまった。新型コロナウイルス対策でも陣頭指揮を取れなかった。県民は愛想を尽かしているので4期目の出馬をしても落選間違いなし。だが、森田は未だに出馬の意思を明らかにしていない。一方千葉市長として実績を残した熊谷が出馬の意欲を示している。実績から見て、熊谷が出馬すれば当選は確実だろう。自民県連は、熊谷支持と鈴木支持に分裂しそうな気配だ。結局森田の無能さと優柔不断さが県連の分裂をももたらしている。腐った魚は周辺も腐らせるのだろう。

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幌延

核ゴミ最終処分場の文献調査に寿都町と神恵内村が応募することが話題になったが、幌延では20年前から核ゴミ地層処分の研究施設が存在していたとのこと。現在は研究期間の延長で揉めているという。「幌延」という町は、自分にとって思い入れのある土地だ。両親が戦時中に疎開していた町だからだ。語れば長い話になる。我が家の先祖は織田信長時代まで遡ることが出来ると父から聞いたことがある。琵琶湖周辺の郷士だったという。その後近江商人として栄えたが、本願寺に全財産を寄進し、褒美として北海道の幌延の土地が与えられた。家督を継いだ父の兄が幌延に移り、次男の父は単身で東京に出た。父は働きながら東京外語大の中国科で学び始めたが、生活が成り行かず中退。水道器具メーカーに就職し日大を卒業。母と結婚し東京に住んでいたが、空襲が激しくなり、兄を頼って幌延に疎開した。戦後東京に戻り水道工務店を開業した。疎開の時に戸籍も北海道に移し長いことそのままにしてあったので、小中学校の入学時に取り寄せた戸籍謄本には北海道天塩郡幌延町と記されていた。因みに自分の名は北海道の一字を貰っている。だが、幌延には一度も行ったことが無い。一度は行ってみたいものだ。

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読むのは時間の無駄

菅首相の著書「政治家の覚悟」が未だに波紋を広げている。自分は麻生元首相、野田元首相、安倍前首相の本を読んだことがある。だが菅現首相の本は読みたいとは思わない。政治家のこの手の本は、選挙前の手前味噌的実績宣伝が多い。麻生の「とてつもない日本」は、日本は凄いと礼賛しただけで、表題は祖父吉田茂の言葉をパクっただけ。内容は麻生が喋ったのをシャドウライターが綺麗に作り上げたことが見え見えだ。野田元首相の「民主の敵」は、2大政党制になれば不正不公平が是正され全てがバラ色になるというもの。でも現実はその通りにはならなかった。安倍前首相の「美しい国へ」は、自身が「戦う政治家」になるという宣言だった。戦う政治家とは、国民の声に耳を澄まし戦うことだと定義している。だが、現実は身内だけを守り、国民の声と戦う政治家だった。菅現首相の「政治家の覚悟」は8年前に書いた本のリライト本だ。「公文書は重要だから議事録の保存を」という章を丸ごと削除してしまった。信条が変わったのならば、削除することもあるだろう。しかし、削除の理由も言わないし、削除を出版社に責任転嫁した。その程度の本だから読む価値は無い。読むのは時間の無駄というものだ。

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遅過ぎる所信表明

菅内閣が発足してから1ヶ月以上経ったのに未だに国会が開かれず、所信表明演説も行われていないのは異常だ。まさか自身が首相になるとは思ってもみなかったので、所信表明作りに手間取ったのかもしれない。政治家たるもの自分が首相であればと常に構想を練り万全を期すのが当たり前だから、もし準備不足であれば政治家失格だ。この間、日本学術会議の任命拒否や故中曽根元首相の合同葬で国立大に弔意表明を求めたりのゴタゴタ続きだ。そしてあろう事か所信表明演説をすっぽかし、ベトナム、インドネシアに外遊した。インドネシアでは日本が経済支援している石炭火力発電所建設に対し、環境破壊とのデモを喰らった。だが、帰国後返す刀で小泉環境相と相談し「温室効果ガスの排出量を2050年に実質ゼロ」を所信表明演説の柱に組み込むことにした。言行不一致だ。菅は就任直後「国民のために働く内閣」を標榜した。「国民のために働かない内閣」などいる訳が無い。薄っぺらな標榜だけが虚しく聞こえる。

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17連休という愚策

唐突に西村コロナ担当相が年末年始を17連休にすると言い出した。理由は、新型コロナウイルス対策で、初詣などによる人出が三が日に集中することを防ぐためだと言う。果たして名案なのだろうか?17連休ともなれば、人々が分散して初詣するのは確実だろう。だが影響はそれだけではない。GoToナンチャラの真っ最中だ。休める人はGoToナンチャラをフル活用して、コロナを全国にばらまきに行くはずだ。非正規など時給制で働いている人は、休みの分だけ収入が得られない。株式市場が17日間も開かなければ、異常な株価操作でパニックが起きる恐れがある。10連休となった令和元年のゴールデンウイークでは、人出が多く経済は活性化したが、非正規社員の困窮が大問題になった。今年はコロナだから、賢い人はGoToナンチャラを控えるはずだ。結局、コロナは拡散し、経済は上向きにならず、非正規社員が困窮し、ただ、初詣だけが分散されることになるかもしれない。初詣で混み合う神社は限られている。政府は、初詣の人を分散させるためと言うのであれば、混み合う神社に絞って対策を打てば済むことだ。安倍政権に続き菅政権も、直球を投げず変化球ばかりを投げ過ぎる。

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政治家の覚悟だとッ!

菅首相の著書「政治家の覚悟」が、波紋を広げている。2012年自民が野党だったときに出版した本に官房長官時代のインタビューを付け加えたリライト本だ。ところが、原本にある「公文書は重要だから議事録の保存を」という章が削られている。野党時代の現自民党菅首相は民主党菅直人政権の議事録の削除を批判してきた。でも、自民が政権復帰後、この本が災いしモリカケ桜問題で、何回もブーメラン攻撃を浴びてきた。そして、その結果削除された。公文書は重要だが、その改ざんを図ってきた張本人なのだから、リライト本で削除する疚しい気持ちは理解出来る。でも、問題はその先にある。菅本人は「自分が削除しろと言ったことは無い。つまり文章は消えたからケセラセラ。フランス語分かる?」と宣った。つまり、自分の意思では無いと言っている。一方文春新書は編集上削除したと言っている。でも、著作権から見ても、著者の承諾無しに原本を改ざんすることは不可能だ。明らかに、菅も文春も嘘を言っていると考えるのが常識だ。結局、菅の豪腕が文春を手込めにしたということだろうと推測する。菅政権は支持率は高いが豪腕過ぎる。決して長くは無いと心底思う。

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墜落しないジェット機

三菱重工が国産初の小型ジェット旅客機スペースジェットの事業化を凍結するとのニュース。新型コロナウイルスに託けて、やっと止めることに踏ん切りが付いたのかと嘆かわしく思う。経産省が小型ジェット機開発案を発表したのが2002年。三菱重工が事業化を決め開発に乗り出したのが2008年。2015年に初飛行に成功したものの、不具合続きで納期を6度延期。ANAやJALなど国内外の航空会社からの受注済み300機がパーになった。2019年には自力開発は不可能と判断し、何とトラブル塗れのボンバルディアと組んだ。ダメな様子をこのブログ「(-1)+(-1)=? 」にも書いた。案の定、技術的な進展は何も無かった。目指していた2021年度以降の初号機納入の夢も儚く消えた。これまで1兆円を超える開発費を投じたと言われている。壮大な無駄遣いと言える。今までに止める機会は何度もあった。当事者たちは新型コロナウイルスを天の恵みと思っているに違いない。官民による事業開発の典型的な失敗例と言えそうだ。飛べないジェット機だから、墜落しないジェット機だとも言える。

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新しい臓器の発見

オランダの研究チームが、人ののどの奥にこれまでの医学では知られていなかった臓器が見つかったと発表した。鼻腔と咽頭が繋がる部分の頭蓋骨の中にある僅か3.9cmの臓器で管状腺と名付けられた。事の発端は、前立腺がんの転移診断をしていたところ偶然に見つかった。診断に用いられたのは、PSMA PET/CTという先端のスキャン検査。PSMA PET-CTは、患者にGaなどの放射性トレーサーを注入し、前立腺がんに多く含まれるタンパク質のPSMA(前立腺特異的膜抗原)と結合させ、検出するという画像診断法だ。これまでの一般的な超音波やCTやMRIではこの臓器を見つけることは出来なかった。PSMAは、前立腺がん細胞だけではなく、唾液腺組織にも多く含まれているため、今回の発見に至ったとのこと。研究チームは、管状腺の発見が今後のがん治療にとっても重要だとしている。管状腺は唾液を分泌するため、がんの放射線治療で管状腺が損傷すると、患者の食事や会話に影響を与え、クオリティ・オブ・ライフを損ねてしまう恐れがある。次のステップは、管状腺を、どのようにして患者に最適な形で残すことができるかを見極めることだと言う。2020年になっても新しい臓器が発見されるとは、人体の謎は益々深くなっていくと感心した。

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溺れる者は藁をも掴むのだ

今冬は新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行が危惧されている。自分はインフルエンザワクチンの有効性を余り信じていないが、カミサンに急かされて先週接種を受けた。受けた理由はインフルエンザが怖いからではない。もし発熱した場合、新型コロナウイルスとインフルエンザの区別が出来ず、アタフタすると思ったからだ。この時点で自分の論理が支離滅裂なのは分かっている。ワクチンの有効性を信じていないのに、接種したからにはインフルエンザには罹らないと思い込む自分がいるからだ。溺れる者は藁をも掴むのだ。それはともあれ、新型コロナウイルスとインフルエンザをたったの15分で区別出来る検査キットが開発されたとのニュース。デンカ、富士レビオ、富士フイルムが開発を進めているとのこと。しかも、鼻の奥からではなく、鼻の手前の鼻腔でも検体採取が可能となり被検者の負担も軽くなり、採取者への飛沫感染のリスクを低減出来るという。医療関係者にも被検者にも願ったり叶ったりの検査キットのようだ。簡単、速いに安いが付けば言うことは無い。

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自明の理の実行

欧州の新型コロナウイルスの新感染者数が第1波の3倍になった。再びロックダウンの状況だ。そこで、更にロックダウンをやれば店が潰れてしまうと欧州各国で過激なデモが始まった。ところが、それに対し涼しい顔をしている国がある。スウェーデンだ。スウェーデンは当初から集団免疫を獲得する方法を採ったと言われている。為すがままに任せる当時スウェーデンは世界中から批判された。死者数も多かったが、数年先には亡くなるはずの老人が殆どだったという。少なくとも、今の段階で各国の対策の評価をすれば、スウェーデンが最優秀ということになる。新型コロナウイルスの対策が見えてきたようだ。でも、スウェーデンの目的は本来集団免疫の獲得ではなかったという。スウェーデンの対策の肝はソーシャルディスタンスだった。マスクも着けていない。学校も休校にしていない。営業停止も自粛も無かった。更に、情報は良いデータも悪いデータも公表し、国民の安心に繋げたとのこと。PCR検査の陽性増加数に一喜一憂せずに、死者数に注視したという。スウェーデンでは、ソーシャルディスタンスがきっちり守られている。新型コロナウイルスは人から人へと感染する。人から人へを断てば、連鎖は途切れることになる。自明の理だ。スウェーデンは自明の理を実行したに過ぎない。でも、新型ウイルスは世界中で増殖している。自明の理を実行出来ない国が多いのが現実ということなのだろう。

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近くて遠かった茨城県が

都道府県の魅力度ランキングで茨城県が最下位を脱出したとのニュース。7年連続で最下位47位だった茨城県が42位に浮上した。都道府県の魅力度ランキングは毎年ブランド総合研究所が発表している。数万人を対象にして、提示した都道府県について5段階で評価してもらう。上位の高評価の割合を用いて、魅力度=100点*とても魅力的回答者割合+50点*やや魅力的回答者割合、で算出する。ブランド総合研究所は躍進した要因を、新型コロナウイルスの流行や自治体の取り組みと指摘している。新型コロナの影響で遠出をせず自宅で食事する機会が増えたため野菜や果物などを買う際に茨城産を意識する機会が増えたことや、ドラマやアニメなどを通して茨城県に接した人が多かったからと推定している。またリモートワークで住居を水戸に移す動きもあった。情報発信のやり方も効果があったという。今までは一方的な情報発信だったが、バーチャルユーチューバーを誕生させ、双方向の対話型にした。これに若者が食いつき再生回数が飛躍的に伸びたという。どうやら、県の魅力を発信するには一方的な宣伝ではなく、身近に感じさせることがポイントのようだ。近くて遠かった茨城県が近づきつつあるようだ。

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トリチウムへの決断

福島原発事故の汚染処理水トリチウムの扱いが愈々大詰めを迎えている。水素には同位体がある。原子核が1つなのが通常の水素だが、原子核1つと中性子1つから成るのが重水素で、原子核1つと中性子2つから成るのがトリチウムだ。水素同位体には質量数が4から7の同位体もあるが、いずれも半減期が極めて短く不安定で実験室外には存在しない。化学的性質は最外殻電子の数によって決まり同じ挙動を示すので、水素とトリチウムを分離するのは極めて困難だ。分離する方法は無いのが現状だ。トリチウムは放射性物質で半減期は12.32年。天然には微量しか存在しないが、誰でも人体にも50ベクレル程度のトリチウムを保有している。分離が出来ないので現在も世界中の原発がトリチウムを放流している。福島のトリチウム水も希釈して放流するしか処理方法は無い。福島の漁業者はトリチウム処理は放流しかないことを理解しているという。でも現実的な最大の問題は漁業への風評被害だ。今こそ、政府が一丸となってトリチウムへの理解を啓蒙し、放流の道を拓くしかない。でも、原発を否定する諸刃の刃にもなる。従って、脱原発の道しか残されていない菅政権は、決断すべき時を迎えていると思うのだが。

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逆転の発想は必ずしも正しいとは言えない

ほとほと疲れ果てた。パソコンの不調でフリーズの連発なのだ。しかも数十分以上続く。数日前にwindowsのupdateがあってからだ。ここ数年windowsのupdateがあると、パソコンが不調になることがあった。だから犯人はwindowsのupdateと決めつけた。早速更新ファイルを削除してみた。でも、症状は改善しない。依然タスクマネージャーのディスク稼働率は100%になっている。その要因をネットで調べてみると、それらしき答えは沢山ある。ディスクに負荷をかけ過ぎとのこと。Peer何とかがプロセスを占有しているとか、SuperFetchの不具合が原因だとか。Windowsキーとxを同時に押して出てくる「コンピューターの管理」で、指示通り各機能を無効にしたが、改善しない。そこで思いついた。ディスクへの過負荷ではなく、コントロール不足ではないのだろうかと。そこで、ネットの指示の逆をやってみた。「コンピューターの管理」の各機能を思いつく限り働かせることにした。結果はビューティフル。見事パソコンは正常に戻った。パソコンのパの字も知らない自分が、直せたことが嬉しかった。でも、それは昨日の話だ。今日はまたフリーズが続いている。誰かパソコンのフリーズを直す方法を教えてほしい。

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不合理な格差

日本郵便の契約社員が、正社員と同じ仕事なのに待遇格差があるのは不合理だと訴えていた裁判で、最高裁は不合理だと判断した。労働契約法20条は、非正規労働者と正社員の「不合理な格差」を禁じている。各項目が不合理か否かが争われた。扶養手当の目的は生活保障を図り、継続的な雇用を確保するためなのだから差別は不合理。年末年始勤務手当は多くの労働者が休日として過ごしている期間に働くこと自体への特別勤務手当のためだから不合理。夏期冬期休暇は心身の回復を図るためだから不合理。祝日給も病気休暇も契約社員に認めないのは不合理と判断した。一方、ボーナス、退職金は格差を是とした。日本郵便で働く約38万人のうち、約18万5000人が非正規労働者だ。日本郵便にとっても大きな変革になる。働かされる職場から働く職場へと変貌するかもしれない。今や日本はアベノミクスで非正規労働者が溢れかえっている。この判決が全国に波及して、同一労働同一賃金が当たり前の世の中になることを願いたい。

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天晴れ!仙台高裁

仙台高裁が初めて福島原発事故で国の責任を認めた。国を被告に含めた地裁判決は、これまで7件で国の責任を認め、6件で否定しており、判断が分かれていたから、高裁の判決がこれからの指針になるはずだ。やっと一歩歩み始めたと言ったところだろう。福島県や隣県に住んでいた約3600人が国と東電に総額約210億円の損害賠償などを求めた集団訴訟で、仙台高裁は国と東電に総額10億余りの賠償を言い渡した。判決のポイントは3つ。1つは、出来たはずの地震予知検討を怠ったこと。事故の9年前に政府の地震調査研究推進本部が発表した地震の長期評価を基に試算していれば大規模な津波が到来する可能性を認識出来たと結論付けた。1つは、国の責任を明確にしたこと。原子力発電所の設置・運営は国家のエネルギー政策であり、国の責任において原発の設置を許可したものだから、国は東電と同等の責任がある。1つは、原発事故を避けることが出来たかどうかについて、国が証明出来ない限り国が責任を負うべきという考え方が示されたこと。特に3つ目の国が証明責任を有するという判断は極めて画期的だ。今後のあらゆる裁判で使われるようになれば、国の無責任さは一掃されることになるはずだ。

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ベーシックインカムって

菅政権が発足し早速ベーシックインカムBIの導入論が話題になっている。BIとは、政府が金持ちも貧しい人にも、生まれたばかりの子供にも老人にも、すべての個人に対して、生活に最低限必要な現金を無条件で毎月支給する制度だ。導入論に火をつけたのは菅首相のブレーンで経済学者の竹中平蔵パソナグループ会長だ。竹中のBIは原田泰名古屋商科大学教授の持論を元に「国民全員に毎月7万円支給」を提案している。竹中は今年8月に刊行した著書「ポストコロナの日本改造計画」で「一人に毎月七万円給付する案は、年金や生活保護などの社会保障の廃止とバーターだ。国民全員に七万円を給付するなら、高齢者への年金や、生活保護者への費用をなくすことが出来るので、それによって浮いた予算をこちらに回す」と書いている。つまり年金や生活保護などの社会保障を廃止すると提案しているのだ。だが、それでは健康保険や介護保険制度の共助の仕組みも成り立たなくなり、現役世代も高齢者も、病気や介護が必要になったときは全額自己負担となり生活が成り行かないと猛反対の声が大きい。ところが、10月のJ-CASTインタビューでは、年金も生活保護も存続させると言い出した。既に論理的に破綻している。さて菅首相は竹中の甘い言葉に乗るのだろうか。

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菅首相の世界デビュー

米国ではトランプに対し、世界でも最も権威のある医学誌が「現政権は公衆衛生の危機に無能であり、さらに多くの命を奪うことに加担してはならない」と主張し、トランプへ投票しないよう呼びかけた。由緒ある科学誌も「今まで特定の大統領候補を支持したことはなかったが、今年はそうせざるを得ない。トランプ氏は科学を無視し、人々を傷つけた」と声明を発表しバイデン支持を呼びかけた。更に英科学誌ネイチャーは「科学と政治の切れない関係」と題する社説で、新型コロナウイルスの感染拡大や環境問題などでトランプら世界中の政治家が科学的証拠を無視したり、貶めたりする例が相次いでいると批判した。でもそれだけではない。菅首相が日本学術会議の会員候補6人を任命しなかった問題にも触れ「政治家が、学問の自律性や自由を守るという原則に反発している」とも訴えた。その上で「国が学問の独立性を尊重するという原則は、現代の研究を支える基盤の一つ。政治家がこの約束を破れば、人々の健康や環境、社会を危険にさらす」と懸念し、今後しばらくの間、より多くの政治ニュースを取り上げるとの方針を示した。斯くして菅は世界デビューを果たした。残念。

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泥縄式回答

日本学術会議の新会員候補6人除外問題に対する政府答弁が曖昧で泥沼化している。6人には、特定秘密保護法や共謀罪や集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法を批判してきた経緯がある。誰が見ても除外の理由は明らかだ。ところが、菅首相は除外の理由を「総合的俯瞰的に判断した」と弁明したが、これでは理由を説明したことになっていない。菅は次ぎに「任命を決裁する段階で6人は外されていた。推薦名簿は見ていない」と、かわした。しかし、これでは、誰が除外する権限を有しているのか、誰が虚偽公文書を作成したのか、と新しい疑念が生じてくる。泥縄式回答だ。勿論日本学術会議の元会長らが抗議の狼煙を上げた。元々菅には自民が野党時代に日本学術会議の勧告内容にケチをつけたが葬られた怨念がある。安倍政権時代にも除外が行われたが、菅が主導していたとの噂もある。これまでの流れから見れば、菅の6人外しは必然だったと言えそうだ。恐らく除外の経緯はこうだ。推薦リストに目を通し、補佐官に6人を除外するよう指示。何食わぬ顔で通そうとしたが、赤旗に見つかった。まさか「憲法の学問の自由」問題まで発展するとは思ってもみなかった、というところだろう。菅は権謀術数の政治家と言われているようだが、大局観は無さそうだ。正々堂々と政治を行えば、短期政権では終わらないかもしれないのに。

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ロート製薬のCMが

一目見て一瞬アラビア文字かなと思った。日経朝刊のロート製薬の一面広告だ。文字が裏返しになっている。今日は「目の愛護デー」なので、読みにくても読もうと頑張る目を労って下さいという意味を込めたCMだった。敵の狙いに乗って全文を読んでいると、不思議なことに最後の文章も裏返っているのに裏返っていないように見えてきた。人間は順応しやすい動物なのだと改めて実感した。自分は幸いなことに長期入院生活をした経験は無いが、長期間ベッドに横たわっていると、横になっていても景色が縦に見えてくると聞いたことがある。周りに何も無い草原で仰向けになり夜空を眺めていると、自分の身体が空へ落ちていくように感じる経験をしたことがある。順応のし易さは、長所でもあり短所でもある。普段何気なく生活しているが、余りも順応し過ぎて、本来見なくてはならないものが見えなくなってしまっているものもある。ロート製薬のCMが気付かさせてくれた。

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ソフトバンクのPCR検査

ソフトバンクがPCR検査を2000円で始めると発表した。自由診療の検査が2~4万円だから2000円という価格設定は画期的だ。何故ソフトバンクは検査価格を10分の1も下げることが出来たのだろう。理由は3つある。1つは、医療行為ではなく情報提供に絞り医療行為にかかるコストを切り離したこと。1つは、PCRキットを大量発注し購入価格を下げたこと。1つは、PCR検査だけに絞ったため検査プロセスを単純化出来、高度な知識や経験の無いスタッフでも対応出来ること。更に、利益を度外視し価格に利益を載せていないのだ。でもコストダウンだけではない。ソフトバンクは検査体制も整えた。国の指針である国立感染症研究所の方針に合わせ、保険適用の水準に達する検査体制を整え、衛生検査所の認可を取得した。採用した検査キットは唾液を用いるタカラバイオ製で安全性を高め、しかも検査結果は即日判明する。良いこと尽くめの検査方法と言える。ソフトバンクがもたらした最大のポイントは、医療行為と情報提供を切り離したことだと思う。今後この方式がPCR検査に留まらず各種の医療検査に広がっていけば、医療現場と被検査者にウインウインの効果をもたらすことになると思う。

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ニコラ・テスラ・テトラ

ニコラ・テスラと言えば「エジソンの直流vsテスラの交流」の確執で有名な天才電気技術者で、現代の交流電気方式を作り上げた人物だ。だが、今日は進化系自動車EVの話。米国には電気自動車EVメーカーとして、ニコラとテスラが存在している。両社ともニコラ・テスラをオマージュして名付けられた社名だ。テスラは中国市場を開拓し、時価総額は既にトヨタの2倍超に達し大成功を収めている。一方ニコラはGMと提携するとして上場し時価総額は2兆円を超えたが、誇示していた技術の多くがウソだとバレてしまって株価が急落しているという。この事態を天国の故ニコラ・テスラはどう見ているのだろうか。電気自動車EVはやがて空飛ぶクルマへと進化するのは必然だ。ボーイングがメインスポンサーをする「GoFly」という飛行機開発のコンテストがあった。世界から数百チームが参加したが、賞金を得たのは日本のベンチャー企業であるテトラ・アビエーションだけだったとのこと。つまり空飛ぶクルマではテトラが世界一ということだ。テトラ・アビエーションは、まだ従業員5人の小さな企業だが、近い将来テスラと肩を並べる企業に成長することを期待したいものだ。

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ノーベル援助賞

今年のノーベル化学賞は「ゲノム編集」を開発した米カリフォルニア大学バークレー校のジェニファー・ダウドナ教授と、仏出身で独マックスプランク感染生物学研究所のエマニュエル・シャルパンティエ所長に決まった。遺伝子を改変する技術は20世紀後半から様々な手法が存在していたが手間や時間がかかり、改変の自由度も低かった。2012年に開発された「クリスパー・キャス9」で生物のDNAを狙った場所で切断出来るようになった。従来より簡単で精度も高く、生命科学の研究に欠かせない実験手法になった。使い勝手のよいクリスパー・キャス9は農水産物の品種改良で成果をあげている。近畿大と京都大は筋肉量が多いマダイを開発した。筑波大の江面浩教授は血圧の上昇を抑える効果のある物質が多いトマトを作った。ゲノム編集技術は画期的ではあるが、ヒトに適用するには安全性が確立されていない未成熟な技術でもある。将来的にはゲノム編集は遺伝性の病気の根本的な治療法になるとの期待は大きい。驚くことに、このゲノム編集開発の裏には日本の研究者がいる。中田篤男大阪大名誉教授と石野良純九州大教授だ。大腸菌の内部で、特定の酵素をつくる遺伝子を突き止める研究に取り組んでいた時、同じ塩基配列が繰り返す部分があることに気づいた。でも研究のメインテーマでは無かったため論文では「生物学的な意味がまったくわからない」と締め括ったという。後日この繰り返し塩基配列がクリスパーと呼ばれ、細菌は侵入してきたウイルスのDNAを切り取り、クリスパーに取り組み記憶し、再びウイルスが侵入した際、記憶と一致すると、ウイルスのDNAを攻撃するという仕組みが解明された。シャルパンティエ氏とダウドナ氏は、この仕組みを人間や動植物の狙ったDNAを切断する技術に応用し「クリスパー・キャス9」の技術を確立したという次第。クリスパー・キャス9を開発した2氏は凄いが、その種を見つけた2氏も凄い。ノーベル援助賞なるものも創設しても良いのではないかと思う。目出度し、目出度し。

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懲りない政権

スリランカ政府が日本の支援で建設を計画していた2500億円規模の鉄道整備事業の中止を閣議決定したと発表した。この事業はシリセナ前大統領の政権が日本側と合意し、スリランカが中国の投融資への依存から脱却する動きとされていた。2005年から2015年まで大統領だったマヒンダ・ラジャパクサは、中国からの投融資で空港・港・高速道路の建設という大規模プロジェクトを推進したが、同時に汚職疑惑も取り沙汰された。しかも最悪なのが完済までに400年もかかるという「債務のワナ」に陥る状況を生み出してしまったことだ。しかし、中国の罠から脱却するため日本に切り替えたシリセナ前大統領も政変で評価を落とし、マヒンダ・ラジャパクサの弟ゴーターバヤ・ラジャパクサが次の大統領に就任した。そして兄マヒンダ・ラジャパクサが首相に就いた。結局何のことはない。再びラジャパクサ政権となり、中国投融資と汚職が再開されることになるのだろう。懲りないスリランカと言える。でも他国を笑っている場合ではない。日本でも懲りない政権が続いているのだから。

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不正給付は凡ミスと天下り対策

新型コロナの影響で収入が減った個人事業主へ支給される持続化給付金を騙し取る詐欺が多発している。兵庫県の3人組は170件以上の嘘の申請を行い、被害額は1億7千万円にも及んでいる。愛知県では800人が他人名義で申請し被害は8億円だ。沖縄県では虚偽申請に税理士も関わり、なんと不正受給の数は1800人。18億円もの不正受給が行われたという。早期の支給が必要とは言え、支給手段が余りにも杜撰だ。原因は3つある。1つは、経産省が天下り対策としてサービスデザイン推進協議会に業務を丸投げしたこと。その主体である電通とパソナが委託費を中抜きした。1つは、サービスデザイン推進協議会が実態を調査もせず簡易な審査で申請を許諾したこと。1つは、安倍政権が出来もしない経産省にこの業務を任せたこと。申請者の事業実態の把握は国税庁に任せればお茶の子さいさいだった。もし安倍が縦割り行政を飛び越え、チームに国税庁を組み入れていれば、このようなことは起こらず、申請許可ももっとスムーズになっていたに違いない。元凶は安倍の凡ミスと経産省の天下り対策と言える。

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リチウム空気電池

リチウムイオン2次電池LIBの技術進展が目覚ましい。LIBの基本構成は、正極にコバルト酸リチウム、負極に黒鉛、電解質にエチレンカーボネートだ。だが問題もある。コバルトがコストの7割を占めるので代替材料が必要。エチレンカーボネートは液体で発火の恐れがある。自動車用としてはエネルギー密度が低い。そこで、正極を各社が各様に開発している。殆どのスマホは電解質にゲル状ポリマーを用いたものに置き換わった。エネルギー密度が250Wh/kgのLIBでは、1回の充電で走れる航続距離は300km程度しかない。ガソリン車並みの500kmにするためのエネルギー密度アップが求められている。物質・材料研究機構がLIBの数倍から5倍のエネルギー密度を実現できるという「リチウム空気電池」開発に目処を付けたとのこと。正極(空気極)が電解液に浸された多孔質カーボン、セパレーター、負極がリチウム金属酸化物という構成だ。正極に空気中の酸素を利用することにより小型軽量化しやすくなり、エネルギー密度的の大幅アップが図れるという。今回のブレークスルーは充放電回数の妨げになっていた要因を特定したこと。開発が成功すれば、安価な電気自動車が世の中に出回ることになるはずだ。

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日本学術会議を独立法人に

どうやら日本学術会議という存在も曲者のようだ。調べてみると意外な事実が浮かんでくる。会員210名は特別職の国家公務員で、経費は国の予算10億円で賄われている。かつて会員は研究論文をもつ全ての研究者のよる公選制だったが、今では年長研究者が推薦される縁故的なものになっている。国内87万人の学者の代表で「学者の国会」と言われているが、実態は長老学者の溜まり場のようなもの。決して学者の国会ではない。政府への助言が仕事だが、日本の大学が軍事研究するのはダメと言いながら、中国の軍事研究はオーケーとする二枚舌で、国益に反する行動もとっている。17年前に日本学術会議の在り方が問題になり「10年以内に欧米主要国のように独立の法人格の団体にするべく」再検討することになっていた。ところが、政府も日本学術会議も、その検討を置き去りにしてしまった。今回の任命拒否は、その膿が出てきたということだ。菅首相は、回りくどく任命拒否など行わず、正々堂々と日本学術会議の実態を明らかにして独立法人化を図るべきだった。独立法人となれば、首相の任命権も無くなるし、学問の自由も保障されるし、国に遠慮することなく真面な提言が出来るはずだ。

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密室政治と青空政治

河野太郎行政改革担当相が精力的に活動を始めた。その姿勢は強権的な菅首相と似ているが、本質は全く異なっているように感じる。菅の動きは日本学術会議の新会員任命拒否問題のように、狙いも根拠も明らかにせず陰湿で、国のためではなく自我や保身のための行為に映る。一方、同じ強権的な動きだが、河野のそれは遅れに遅れた国の体質改善を抵抗勢力と闘いながら、日本の明日を拓く行為に映る。ハンコやファックスはタバコと同じ生活習慣病のようなものだ。断ち切ってしまえば、新しい生活に順応するものだ。しかも健康体に戻ることが出来る。ネット配信に慎重な文化庁の職員に、やる気が無ければ更迭すると迫ったが、迫らなければ官僚は動かない。中央省庁の人材不足を挙げてブラック化是正を言い出したが、人材補充よりもまずは無駄な仕事の見直し・削減だろう。「縦割り110番」の設置も的を射ている。河野も官僚も、縦割り行政の実害を知るはずがない。実際に困っている人の意見を吸い上げることこそ行革の一丁目一番地だ。菅は安倍の密室政治を引き継ぎ増殖しようとしているが、河野は青空政治で生活習慣病に病む日本を更生しようとしているかのようだ。

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拡大解釈の元祖と弟子

菅首相が強権を発動し、日本学術会議の新会員について会議が推薦した候補者105人のうち6人を除外して任命したとのニュース。日本学術会議法には会員の選び方について、学術会議の推薦に基づいて内閣総理大臣が任命すると書いてある。推薦に基づかず任命から外したのは前代未聞だ。しかもその理由を公表しないという。今までの法解釈では、推薦に基づく以上内閣総理大臣は任命を拒否することは出来ないし、推薦に基づかない任命もあり得ないとされていた。日本学術会議は憲法23条学問の自由に基づき、政治から独立して学問的観点で自由にやれる学者の組織だ。日本学術会議法17条には、推薦基準がその分野の学問的な業績、そして学者として力があるということを見て決めると書いてある。学者間ではしかるべき推薦理由が存在している。菅は任命から外した理由を明確にすべきだと思う。要は「任命」の解釈だ。憲法6条には、天皇は国会の指名に基づいて内閣総理大臣を任命する、とある。菅流に解釈すれば、天皇は国会の指名によらず好みの者を内閣総理大臣に任命することが出来てしまう。あり得ないことだ。恐らく菅は法律の拡大解釈の元祖で元凶の安倍を見習ったのだろう。門前の小僧習わぬ経を読むの類いかもしれない。日本学術会議は学問の自由と存在価値を守るためにも徹底抗戦が必要だ。

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