2015年8月

黒いテロップ

今日もスポーツ中継が花盛りだ。女子バレーは対韓国戦。3-0のストレートで撃破し2位に浮上した。ストレート勝ちした割には内容がスリリングで見応えがあった。この勢いで勝ち進んでくれればと思う。テニスは全米OPが始まった。何と初日に、錦織対ペール戦。夜も遅いので、観ないで寝ようかと思っていたが、バレーの勢いに押された形で、第1セットの立ち上がりだけを見ることにした。ペールは変則で、互いにリズムに乗れず、観ていてかなり草臥れる試合だった。観ている自分にも相当フラストレーションが溜まってしまった。結局午前3時頃の2-2まで観るはめになり、疲れ果ててファイナルセットの結果は明日の朝のお楽しみに残し床に就いた。ところが、寝付けない。錦織もペールも失敗するシーンが、走馬灯のように頭の中を駆け巡る。更に悪い事に、WOWOWの「有料の申し込みをすればこのテロップは消えます」と書いてある黒いテロップが目に焼き付いて離れない。それもその筈、その黒いテロップ付きのテレビ画像を3時間も見いていたのだから。WOWOWは時々無料放送をしている。何度か見たことはあるが、黒いテロップが目障りで直ぐチャンネルを変えてしまう。有料を申し込まない自分も狡いが、テロップを消さないWOWOWも狡いと思う。世の中はgive and takeが基本だ。WOWOWが気前よくテロップを消せば、気持ちよく観る事が出来、次回あたりは入ってやろうかと思うものだ。もう2度とテロップ付きのWOWOWを観ることはないだろう。

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鹿児島県知事の見識

全国学力テストの結果が公表された。鹿児島の教育会議で、今後の目標設定について問われた鹿児島県知事が「女子に三角関数を教えて何になるのか」と言ったとか。この発言には2通りの意味がありそうだ。一つは、教育に対する見識不足。義務教育は、社会人として自立するために必要な最低限の知識と判断力と行動力を身に付ける為にある。そのため浅くても幅広い知識・考え方を体験することが必要だ。だから世の中に出て直ぐに役には立たない知識も一通り経験することになる。寧ろ学校で学んだことは直接には役立たないものの方が多い。しかしそれらが肥やしとなり、人間として成長していくものだと思う。鹿児島県知事は、義務教育と専門教育とを履き違えているようだ。もう一つは、九州特有の男尊女卑思想。「女などに難しいことを教えても時間の無駄だ」という下心がプンプン臭う。薩摩隼の男性上位は有名だが、実態は女性上位という話を聞いた事がある。お釈迦様の掌の内から出られない孫悟空と同じで、実際は嫁さんは旦那を掌の内で遊ばせているという。県知事はまさに薩摩隼のようだ。全国学力テストで、鹿児島県の中学校は前年度に続いて全科目で全国平均を下回ったとのこと。その結果を受けての三角関数失言は、増々鹿児島県の教育レベルを押し下げることになる。鹿児島県知事は学校に入り直し「教育とは何か」を再勉強する必要がありそうだ。

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農水省のまやかし

農水省が海外の日本食レストランが前年比1.6倍になったと発表した。195の在外公館が現地の電話帳やインターネットで調べた調査結果だ。アジアが5割、北米が2割で年率10%の伸び率だ。和食がユネスコの無形文化遺産に登録され、日本食への関心が高まったことが一因だと農水省は自慢げに言っている。数字は凄いと思うが、理由は本当なのだろうかとも思う。誰しも海外での滞在時間が長くなると日本食が恋しくなる。やっと見つけた和食店に入ると、殆んどが中華料理のなんちゃって和食店でがっかりする。勿論これぞ和食という店もあるようだが、そんな店は高過ぎてお呼びでない。結局和食とは言いながら、伸びているのは吉野家やすき家のチェーン店だ。だが、これらのチェーン店は、和食と言えば和食だが、和食とは言い難い。一方無形文化遺産に登録されるまでとは行かなくても、和食というジャンルは存在している。普通の日本人は、そのジャンルを和食として認識している。でも農水省は吉野家を日本食レストランとして認定しているようだ。農水省は単純に「日本食」の意味を履き違えしている。健康的でバランスの良い和食を、世界に広めるべきだと思う。だが足枷がある。「外人には和食の調理師免許を与えない」という差別だ。だから、本物の和食は日本人調理人しか出来ないので海外では希少価値になってしまう。まずは外人に対する和食調理師の門戸開放が先決だ。

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企業寄りの日経記事

今日の日経朝刊三面記事トップ「リコール対象車所有者どこに?」の内容に違和感を覚えた。タカタのエアバック欠陥によるリコールは6月末で784万台だが、改修率は未だに49%に留まっている。改修率が上がらない原因は、住所変更や転売により所有者と連絡が取れないのが壁とのこと。だが、これは事実ではない。日経はタカタの事後処理の拙さを庇っているように見える。自分はホンダのインサイトに乗っている。この車も5月にリコールされた。リコールの理由は、エアバック作動時にインフレーター容器が破損・飛散し負傷する恐れがあるから。事実米国では数十名が命を落としている。心配になり自分も早速ディーラーへ改修の依頼をした。ディーラーは受け付けたが、混んでいて順番待ちとのこと。入手出来次第連絡しますとのことだったが、未だに連絡なし。先日定期点検でディーラーに行ったが、まだ入手出来ていないと言っていた。タカタの供給遅れであることは間違いない。日経の記事が事実であれば、既に改修を終えて安心しているはずなのだが。この記事にはオマケが付いている。国交省の担当者は「問題は周知不足でリコールに応じない人がいる」と言っているとか、メーカー各社は所有者宅を繰り返し訪問したり市役所で住所確認等の対応に追われているとか、実態とはかけ離れた内容が記事になっている。日経の視点は企業寄りになり過ぎている。ファイナンシャルタイムズ買収時にも、日経の企業寄り過ぎの姿勢が問われていた。日経はメディアの使命である真実を伝えるべきだと思う。

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日本ラグビーの行く末

日本ラグビー協会が後手後手を踏んでいる。ワールドラグビー統括団体が2019年ラグビーW杯の日本開催権剥奪の可能性を通達してきたとのこと。2019年ラグビーW杯のメイン会場が8万人収容予定の新国立競技場から7万人の日産スタジアムに変更された。会場変更は事前に統括団体会長の了解を得ていたが、統括団体は突然姿勢を変更し、収容人数減少による減収分数十億円を政府が補填しないと、会場を南アに移すと言ってきた。突然の姿勢変化の要因は、統括団体内部の会長派対南ア派の主導権争い。新国立競技場がポシャリ、南ア派が息を吹き返したようだ。元々日本のラグビー熱は高くない。ラグビーにとって8万人収容など夢のまた夢。結局五輪に引っ掛け、他人の褌で相撲を取ろうとしたこと自体が間違いだったのだろう。一方で日本ラグビーの実力を世界レベルに引き上げたラグビー日本代表のジョーンズ・ヘッドコーチが辞任し南アに移ることになったようだ。来年から南半球最高峰リーグ「スーパーラグビー」への日本参加が決まっていたが、選手契約などの準備が遅れ参加出来なくなる恐れが出てきたためらしい。結局日本のモタモタで掛け替えのない名コーチを失うことになってしまった。日本ラグビーには、自力でコツコツと頑張る道しか残されていないようだ。

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溌剌10代

今日は偶々10代の日本人スポーツ選手が脚光を浴びた競技が3つも重なった。決して特異日ではなく、これからも続きそうな気配だ。陸上のサニブラウン、バレーの古賀、高校野球の清宮。高校2年生のサニブラウン選手は北京の陸上世界選手権に出場し、ガトリンと肩を並べて走った。負けたものの、次回はあのボルトと対戦したいと言う。先月の陸上世界ユース選手権200mでは、ボルト選手がユース時代に出した記録を超えている。このまま育てば世界のトップアスリートになることは間違いない。今年高校を卒業した古賀選手はバレーボールW杯に出場し、木村沙織超えの大活躍だ。相手のブロックを見ながらアタックを自在に打ち分けるピカイチの技術を持っている。戦前の予想では、リオ五輪出場権の獲得は無理だと思っていたが、それを覆すかもしれない勢いだ。今後すくすく育てば日本バレーの柱になることは間違いなさそうだ。高校1年生の清宮選手はU18野球W杯の壮行試合にDH4番として出場した。第1打席で大学日本代表の豪腕田中投手からヒットを放った。試合経験のない150km台のボールを木製バットではじき返した。まさに怪物スラッガーで和製ベーブルースとの呼び声も高い。ひょっとすると数年後には日ハムの大谷投手と一緒にメジャーリーグで活躍しているかもしれない。今年は特に10代の図抜けたスポーツ選手の活躍が目立つ。これをきっかけに、あらゆる分野で10代が頭角を現すことを願いたいものだ。

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寒くても温かい日

つい先日まで35度以上の猛暑が続いていたのに、今日は一転して最高気温が22度に急落した。清々しさを通り過ぎ、少し寒さを感じる。今日は朝から、気温とは反対に心の温まる出来事があった。野球の練習着姿の中学生3人連れが、楽しそうに会話をしながら我が家の前を通り過ぎて行った。何気なく2階の窓から眺めていると、中学生は手にビニール袋を持っている。そして時々立ち止まり、腰を屈めながら何かをしている。そう、朝のゴミ拾いをしているのだ。今までこの家に住んでいて、大人が道路を掃除する姿は何度も見たことはあるが、中学生のは初めて。何か嬉しくなった。心がほんのり温かくなった。そして1時間ほどすると、先生が先導した部活の野球部員の一団がランニングをしながら通り過ぎて行った。試合も頑張れよと小さく心の中で呟いた。そう言えば、この中学の野球部は最近強くなった。確か今年は市の大会で優勝したはずだ。きっと先生は強い信念を持って人間教育をしているのだろう。優勝した訳が分かったような気がした。今日は寒いので、久し振りにシャワーではなく湯船に浸かった。冷たい身体が温まり心と筋肉が融けていくように感じた。心身ともに温まった1日だった。

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Simple is the best

近所のホームセンターに入ったら、入口に扇風機がズラッと並んでいた。良く見ると大手電機メーカー製ではなくYAMAZENとの表示がある。YAMAZENなど聞いた事が無い。価格は4千円で格安だ。中には2千円以下のものもある。風量は3段階で首振り機能はあるがリモコンはない。大手の扇風機だと、風量は8段階でゆらぎ機能もあり、音も静かで脱臭機能とタイマーとリモコンも付いている。しかし価格は1万円以上する。扇風機はYAMAZENの機能だけで十分だ。寧ろ大手の付加機能は使いこなせない。聞くところによると、YAMAZENは扇風機で日本の3割を占めているトップメーカーとのこと。YAMAZENは山善が販売している。元々山善は工作機械の卸し業が専門の商社。中国の工場を熟知しており、信頼のおける工場に生産委託している。しかも、協力工場の品質管理責任者は全て山善の日本人社員だという。基本性能を維持しながら余計な機能を削り、低価格化と品質安定化に成功しトップシェアを築いている。時代に合った上手い戦略だと思う。デフレが続き、シンプルさと低価格で勝負する製品が増えている。ユピテルは簡易型カーナビの国内シェア6割も占めているし、今流行りのロボット掃除機も簡易型が売れ始めているようだ。まさに時代はSimple is the bestの道を進んでいるようだ。

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チャレンジと英会話力

最近はスポーツの世界で矢鱈と「チャレンジ」が流行っている。ウィンブルドンのテニス選手が「チャレンジ」と審判判定に異議を唱える姿が当たり前になった。チャレンジとは、コート周囲の複数台のカメラの画像をコンピューター処理し、ボールの着地点を表示するシステム。数mmの違いでも選手は結果に納得する。自分は本当かしらとも思うのだが、選手も観客も納得するので極めて説得力のあるシステムだと思う。プロ野球でもチャレンジシステムが導入され、ビデオを見て審判が判定をしている。今日はバレーボールW杯の日本対ロシア戦がテレビ中継されていた。最後までどちらが勝つか分からない白熱した試合だった。バレーにも「チャレンジ」が導入されたようだ。時々監督が「チャレンジ」をする。ところが、チャレンジ判定に時間がかかり過ぎるのが欠点だ。折角手に汗を握る試合内容なのに、選手も観客も熱が冷めてしまう。チャレンジ結果は正しいのかもしれないが、試合の流れを断ち切ってしまう。更にバレーの場合は言葉の問題もある。ボールの着地点であればコンピューターに任せれば良いが、ネットタッチとかオーバータイムズなどはアナログなビデオ判定になる。でも監督が英語で判定すべき部分を的確に要求出来なければ、要求は満たされない。そんなシーンがあった。監督が英語に堪能していれば、試合の流れは変わっていたかもしれない。真鍋監督はデジタルデータを使いこなしている。でも日本代表の監督には、英会話力も求められている。真鍋監督には、英会話にもチャレンジしてほしいものだと思う。

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心許ない閣僚たち

安倍首相が又々国会でヤジを飛ばした。一国の首相としては、何とも品格が無く傲慢で薄っぺらな態度だと思う。前回は民主の清元議員に対し「早く質問しろよ」とヤジを飛ばし数日後に陳謝。今回は中谷防衛相の言い間違え答弁に蓮舫議員が噛みついたことに対し「まあいいじゃん、そんなこと」とヤジを飛ばしたが、委員長から注意を受け発言を撤回。まあ大した問題ではない。この程度で審議をストップさせる野党の方に問題が有る。でも元々中谷防衛相は安保法案に疎いようだ。中谷が蓮舫に噛みつかれた失敗は「野呂田6類型」と「大森3要素」を混同し、誤って「大森6事例」と答弁したこと。2週間前には、自衛隊は同盟国の原爆の輸送も可能と発言し、その後首相が120%あり得ないと尻拭いした。第2次安倍内閣の面々は如何にも心許ない。財務相は漢字もろくに読めないし、文科相は子供の使いしか出来ないし、防衛相は安保法を理解してないし、環境相はやることがトンチンカンだし、石破なんとか相は話題にも上らない。最近アベノミクスという言葉も聞かなくなった。と言うよりは、本人が言わなくなった。成長戦略は無理筋だったことに気付いたのかもしれない。最近声高になったのは、化けの皮が剥がれて来たので、隠そうとする努力かもしれない。それが「品格が無く傲慢で薄っぺらな態度」として現れていると見れば全てに納得がいく。政策も人事も考え方も、全てが硬直化している。9月の自民党総裁選の無投票再選で、その硬直化は更に揺るぎ無いものになりそうだ。軌道修正出来るのは、今や国民の大きな声しかないと思うのだが。

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新国立競技場計画の落とし所

白紙撤回したものの新国立競技場の新整備計画が迷走している。ヤフーの意識調査には25万件もの意見が寄せられ、維持管理の容易さが43%を占めた。サッカー協会はW杯決勝の条件である8万人規模を要求し、ラグビーはトラックを無くした球技専用のスタジアムを望み、陸上競技は国際大会が開催出来るようサブトラックの常設を求めている。更に金を稼げるイベントには屋根が必要だと言い、政府は五輪後民営化すると百家争鳴状態だ。これら全ての条件を満たしたものが、先の廃案になった計画だった。では何故今更幅広く意見を聞いているのだろうか。意見は聞くが実現は不可能であることを前提にしている。簡単に言えばガス抜きと言える。では拡散してしまった意見を如何に収束させるのだろうか。答えは自ずから一つしかない。壊してしまった旧国立競技場と同じ機能を持った新国立競技場を作ることだ。これこそが全ての人が渋々認める最大公約数なのだから。では何故旧国立競技場を壊してしまったのだろうか。古くなったとは言え耐震補強と若干の機能追加で五輪には十分使えたはずだ。稚拙としか言いようがない。いや浪費とも言えるし、無謀とも、無責任とも言える。悲しいことに、今は拙速が求められている。

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医者の不勉強

認知症が治る薬があるらしい。プラズマローゲンという、人や動物の組織に存在するリン脂質の一種。ホタテ由来のプラズマローゲンを摂取する大規模臨床試験が行われており、驚異的な結果が出ているようだ。服用1か月で試験参加者の60%に顕著な改善がみられたとのこと。長年連れ添った妻を認識できない人が、妻と認識出来るようになったり、人や虫の幻が見える障害も殆んど無くなったとのこと。プラズマローゲンが効く理由は、アミロイドβというたんぱく質の蓄積を防ぐことと、加齢とともに年々減っていく脳の神経細胞を新生することと考えられているようだ。そのためプラズマローゲンは認知症だけでなく、多くの脳機能障害を改善することが期待出来るとのことだから、是非とも研究を進めてもらいたいと思う。一方で認知症患者を抱えている家族にとっての大きな問題は、記憶障害ではなく徘徊や凶暴化だという。日本では、認知症と診断されると安易に記憶障害を改善する薬が処方されるケースが多く、その薬により増々凶暴化する例が多いとの記事を読んだことがある。認知症を熟知していない医者が多いのが問題らしい。薬が進化しても医者が不勉強では、良薬が毒薬になってしまう。医者の不養生も困りものだが、医者の不勉強はもっと困りものだ。

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チンドン屋と監査法人

1500億円もの利益水増し不正操作をした東芝が、社外取締役を増やして再建に取り掛かるという。果たして、これで再建出来るのだろうか。東芝の問題は、企業統治の欠如と柱になる収益事業が無いことだ。アサヒHDの池田相談役、三菱ケミカルHDの小林会長、資生堂の前田相談役が新たに社外取締役に就いた。そうそうたる顔ぶれだが、出来る事と言えば社長に対しやんわりと苦言を言う程度の事だろう。今よりは少しマシかもしれないが、多くは望めない。一流の経営者だから、収益体質に変えられるかというと、この業界ではズブの素人だからこれも叶いそうもない。まあ形だけのお飾りと言えそうだ。謂わば、再建大売出しのチンドン屋みたいなものだろう。東芝が再建のために最初にすべきことは監査法人の変更だと思う。適正な会計検査が出来なければ、本当の姿が見えてこない。実態の正確な把握が最初にやるべきことだ。東芝の会計監査は新日本監査法人が行っている。第三者委員会による不正会計調査では監査についての指摘はないが、問題は新日本監査法人の体質だ。不正会計が問題になる企業は、以前から殆ど決まって新日本監査法人を使っていた。日航、IHI、オリンパスしかり、新日本監査法人の前身である中央青山監査法人のヤオハン、山一證券、足利銀行、カネボウ。監査先企業との癒着や馴れ合いが企業体質なのだろう。金融庁は、もっと厳しく監査法人を監督指導すべきだ。このままでは東芝に留まらず、日本の監査は信用出来ないことが世界の常識になってしまう。いや既になっているのかもしれない。それにしても何故金融庁は動かないのだろうか。

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大化けするか「米ゲル」

農研機構食品総合研究所が新しい食品素材を開発したと発表した。米は古来からある食材だが、米をゼリーのような「米ゲル」に加工する技術を開発し、米をパンや麺などの代替食品素材あるいはプリンなどの加工食品に変えることが可能になったという。製法は簡単だ。原料はアミロースを25%程度含む高アミロース米。粘りの少ない米で、飼料用に生産されている。その高アミロース米を粒のまま水を加えて炊飯し、糊状にし高速せん断撹拌をすると「米ゲル」が出来る。水分量の調整により、軟らかいゼリー状のものからゴムまりのような高弾性のものまで自在に調節可能。そのためプリン、ムース、クリーム、パイ、パスタ、麺等の多様な食品の製造が出来るとのこと。更に卵や油脂の使用量を減らした低カロリー洋菓子類も出来るようだ。現在は小麦アレルギーの人も多く、小麦フリーのパンやパスタが望まれている。主食が米から小麦に置き換わりつつあり、日本の食糧自給率は低下の一途を辿っている。「米ゲル」のインパクトは大きい。低カロリー化、脱アレルギー、食糧自給率の向上等々、願ったり叶ったりの夢の食材になるかもしれない。是非とも開発の成功を願いたいものだ。

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東京大空襲の犠牲者データ

自分は永いこと理系の仕事をしてきたので、文章よりも表グラフの方が物事を理解し易い。日経夕刊に「東京大空襲の年齢別犠牲者数」の棒グラフが載っていた。余りにも幼児や子供の犠牲者が多いことに驚いた。戦争は大人がするものだから、当然犠牲者は大人が多いと思っていたからだ。記事のタイトルは「幼い犠牲多く」。東京は100回以上もの空襲を受けた。その中でも1945年3月10日の東京大空襲は規模が最大で罹災者100万人以上、死者10万人以上の犠牲者が出た。この記事では死者10万人のうち、年齢が分かっている犠牲者約2万人の名簿を分析している。このグラフによると、犠牲者の4割以上が20歳以下の若者で、年齢別には0~4歳が一番多いのだ。米軍の作戦は狡猾だった。日本の家屋は木造だから火に弱い。だから焼夷弾を雨あられのように大量に投下した。しかも投下地は軍事施設など無い下町の住宅密集地だ。まさに子供を狙った空襲だったのだ。戦争は国対国、軍隊対軍隊の戦いであり、民間人は戦争当事者ではないとするのが世界の常識。東京大空襲は広島・長崎の原爆投下と沖縄戦と同じ無差別攻撃で民間人を狙ったものだ。もしあの戦争に米国が負けていたら、戦争犯罪として裁かれたはずだ。戦争は正しい国が常に勝つというものではない。勝った方が正しいとする結果論なのだ。戦後70年も経った。既に実質的に戦った人は殆んどいない。そろそろ前向きに歩み始めても良い頃だと思うのだが。

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海水浴場の鮫

海水浴がたけなわなのに、関東周辺の海に鮫が出没しているという。お蔭で閉鎖される海水浴場も多くなってきた。ニュースでは、すわ温暖化現象の影響かと騒いでいる。ところが、鮫の専門家によると、今年が特別多いという訳ではないらしい。今までも鮫は近海にいたが、誰も注目しなかっただけだと言う。鮫は鮫でも、ジョーズで知られるホオジロザメやイタチザメは獰猛だ。でも今問題視されているシュモクザメは、気性がそれほど荒くないと言われている。鮫の出現イコール温暖化イコール獰猛と連想するのは短絡過ぎるのかもしれない。自分が卒業した小学校は品川区の鮫浜小学校。鮫洲学校と浜川学校が合併し鮫浜小学校になった。創立は明治9年。69歳の自分が80期生以降の卒業だから歴史ものだ。鮫洲の由来は、鎌倉時代に沖で見つけた鮫のお腹に観音様が見つかったことから名付けられたようだ。そんな昔から東京湾にも鮫はいたのだ。人に危害を加えるおそれのある種は鮫全体の1割ほどしかいない。寧ろ高級カマボコの原料になったり、中華料理の高級食材であるフカヒレとして、価値のある食材になっている。鮫は体の割に目が小さいので、強面に見えるので割を食っているところもあるようだ。鮫の語源は、小さい目が小目になりそしてサメになったという説がある。ヒトも生物も小さい目はハンデになるようだ。

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大山鳴動鼠一匹の次

戦後70年の首相談話とは一体何だったのだろうかと思う。極めて抒情的な散文で、玉虫色の内容なのでどの様な意味にもとることが出来る。主張しているようで、主張している事が具体的に分からない。会社の発表会であれば、落第レベルでエライさんからドヤし付けられること間違いなし。学校の弁論大会だとしても、言葉の羅列だけなので、聞く人の胸を打つことはなく入賞は無理。持論の「謝罪外交からの脱却」は入れず、頑なに入れないと主張していた「おわび」は一応形だけは入れた。一体誰の談話なのだろうと疑ってしまう。主義主張もなく、美辞麗句を並べただけの談話などする意義は全くない。21世紀構想懇談会で素案を作成した人達は、相当な虚しさを感じているに違いない。もっとも、こんな懇談会を真面に受けた人の見識にも問題はあるのだが。安倍は念願の安保法案の成立が確実になり、タカ派のイメージを薄めるために、談話の内容をマイルドに変更したのだろうと思う。そう考えると、談話の内容が腑に落ちる。という事は、今後タカ派が増々勢力を増すということだ。安倍の言葉はいつも曖昧だ。その曖昧さを明確にさせることこそメディアの責務だと思う。曖昧さが日本を迷路に引き込もうとしている。

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天津の悲劇

中国の天津で大爆発があり、多数の犠牲者が出ているようだ。本当の事は分からないが、取りあえずの情報によると、従業員は危険物の取り扱いについて教育を受けていなかったとのこと。日本には法律に基づき甲、乙、丙種の資格がある。甲は全ての危険物の取り扱いと立ち合いが出来、乙は第1種から6種のうち自分が交付された危険物を扱うことが出来る。丙種はガソリンスタンド専用だ。自分は入社してから直ぐに甲種を取得した。別に特別な訳ではない。学卒で危険物取扱主任者の資格を取るなど当たり前で、取れない人が後ろ指を指される時代でもあった。だから日本であれば危険物の取り扱いは常識の範囲にあった。でも中国ではどうだったのだろうか。全てを海外から導入し、稼働させるまでは良い。だが海外勢が去りお仕着せのノウハウだけで危険物施設を運営するリスクを如何に考えていたのだろうか。ノウハウに経済的価値は無いと思うのが中国だろうと思う。しかし、日本の技術そのものは、基本パテントというよりも、ノウハウの塊だ。実用技術とはノウハウそのものなのだと思う。中国の大爆発は宜なるかなとも思う。中国は第二の経済大国になったのだから、もっと地に着いた技術を伝承してほしいものだと思う。

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デザイナーorアレンジャー

続々とボロが掘り起こされている。東京五輪のエンブレムのデザイナー佐野研二郎のパクリ作品だ。東京五輪のエンブレムは、ベルギーのホテルのデザインにスペインの大震災寄付金活動のキャンペーンポスターを組み合わせたものに違いない。このパクリ疑惑をきっかけに、続々とパクリ作品が指摘されている。サントリーのキャンペーン賞品のトートバックは、パクリというよりも実物そのもの。他人の作品をそのままコピーしたもの。比較してみると呆れてしまう。トートバック30種類のうち8種類が取り下げられた。更に腕時計のデザインでも指摘されている。カルバン・クラインと佐野研二郎作品のkuro obiは、並べて見るとそっくりではないが、別々に見ると区別が出来ない程。ただカルバン・クラインよりも佐野作品の方がデザイン的に劣るので「紛い物」と言えそうだ。佐野研二郎の失敗は、ネット社会を甘く見ていたことだろう。今は誰でも簡単にネットに情報をアップ出来る。全人類60億人の監視下に置かれているとも言える。デザイナーではなくアレンジャーとして職業登録していたら、その才能は高く評価されたのかもしれない。

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情報流出の功罪

機密情報を暴露するということは、全面的に悪だとは言えないかもしれない。一昨年前にCIA・NSAの情報収集を告発したスノーデンによって、米国のえげつない情報活動が暴露されNSAの活動が一部制約されるようになった。少なくとも米国の同盟国での諜報活動は下火になりつつあるようだ。スノーデンは米国から見れば裏切り者だが、世界の国々からは感謝されノーベル賞に値すると言う国まである。一方中国では、中国版スノーデンが現れたようだ。胡錦濤前国家主席の最側近で昨年失脚逮捕された大物政治家の令計画の実弟が米国に亡命したとのこと。令計画は胡錦濤時代に日本の官房長官のような立場で長年共産党の機密情報を管理していた。令計画は逮捕される前に、弟の令完成に共産党政権を揺るがす国家機密数千点を託し、令完成はそれを持って米国に亡命。現在、中国は身柄引き渡しを求め、米国は態度を保留中とのこと。令完成は一族に重い判決が下れば情報を公開すると言っているようだ。もし公開されれば共産党の機密や指導者の海外不正蓄財が暴露され、蜂の巣を突いたような騒ぎになりそうだ。それにしても令兄弟の名付けはユニークだ。5人兄弟で、上から路線、政策、方針、計画、完成という名前とのこと。もし6番目の子供が生まれていたら何と名付けたのだろうか想像してみた。多分「破壊」だ。まさに時代はスクラップビルトの繰り返しなのだから。

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盗聴は泥棒と同じ

米国家安全保障局NSAによる盗聴が明るみに出て各国首脳がオバマ大統領に抗議の電話を入れた。だが日本の反応は穏やかだ。菅官房長官が記者の質問に対し「事実とすれば遺憾だ」と答えお茶を濁そうとしたが、それでは収まらず安倍首相が抗議の電話を入れるはめになった。でも相手はオバマ大統領ではなく格下のバイデン副大統領。バイデンから「大変申し訳ない」との陳謝の言葉を貰い一件落着となったようだ。しかし単なる電話会談で幕引きをはかるべきではない。誰を対象に、どのような情報を、いかに入手していたのかを明確に回答しろと要求すべきだと思う。盗聴といえば泥棒と同じ。泥棒に入られて犯人が捕まりいまは本人は改心しています、というだけで済ましてはならない。盗難された物品・情報と盗みの手口が分からなければ、再発防止の対策もたてようがない。オバマは昨年NSAの情報収集活動の改革策を発表し、同盟・友好国の首脳の盗聴は原則行わないと表明した。でも原則だから、いつでも原則から外れることは発生する。泥棒が再犯を犯さないよう圧力をかけるのも同盟のよしみというものだ。ひょっとするとニュージーランドへの盗聴は止めたのかもしれない。何故なら米国が大筋合意を見込んでいたTPP交渉が、ニュージーランドによって合意に失敗した。今頃フロマン米通商部代表はNSAを恨んでいるかもしれない。

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条例破りの知事の行く末

埼玉県知事選で上田現知事が、自身が定めた多選自粛条例を破って出馬し当選した。投票率は27%で現知事の得票率は59%だから、埼玉県の有権者の15%が四選を支持したことになる。埼玉県民は何故知事選に無関心でいられるのだろうか、理解に苦しむ。多選自粛条例とは、多選を禁止したものではなく努力規定だから、この条例を破っても法律違反という訳ではない。だが、現知事が自ら三選までと定めた理由は、土屋元知事の悪しき長期政権による腐敗が酷かったからだと記憶している。土屋は参議院議長から埼玉県知事になった変わり種の大物政治家だったから、良い事も悪い事も沢山やった。ダサイタマを彩の国にイメージチェンジ、埼玉スタジアムを整備し日韓W杯の開催誘致成功などの成果はあるが、一方で放漫な財政運営で県の財政状況を最悪にしてしまった。特に晩年は家族絡みの悪行が有名だ。妻や娘らが頻繁に知事室に出入り、県職員に直接指示をだすなどやりたい放題だった。日本さくらの会理事の品子は、越生の梅林を桜に変えようとしたし、新しいダムの命名には桃子の名をとり西秩父桃湖と名付けたという。当時、県政私物化の象徴的事例として報道を賑わさせていた。ヒトは長期政権に就き続けると、傲慢になり内部から腐るものだ。上田知事は、あと4年間如何なる防腐処理を施すのだろうか。

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所変われば品代わる

昨年は70年ぶりにデング熱が発生して大騒ぎになった。都は代々木公園を中心にボウフラが発生しないように、水たまりの解消に努めているようだ。デング熱を媒介する蚊はヤブカのヒトスジシマカ。勿論ヒトスジシマカを撲滅することが一番だが、難しい。となれば刺されないように防御するしかない。刺されないようにするには、蚊の目は白黒を判断し暗い色を好むので白い服を着ること、ヤブカの活動時間である夕暮れの数時間は外に出ないこと、エッセンシャルオイルのシトロネラをスプレーすること等々あるようだ。デング熱の感染者数は、1964年の東京五輪の頃はほぼゼロだったが、年々増え今は250万人に達している。中でも断トツはリオ五輪が開かれるブラジルで約50万人に達している。その後にインドネシア、ベトナム、メキシコと続き中国も5万人でランクインしている。世界の各国がヤブカの撲滅に悩んでいる。ところが中国の対策はユニークだ。中国の患者のほとんどは広東省に集中している。その広東省には、世界最大の「蚊生産工場」があるという。しかも毎週100万匹の蚊を放っているという。但し生殖能力がなく、ウイルスを持っていない蚊をだ。デング熱を媒介する蚊の数を薄めることが目的らしい。「所変われば品代わる」と言う諺は生きているようだ。今の日本にそのような発想はあり得ない。もし行えば袋叩きになること請け合いだ。一風変わった中国の結果を見守りたいものだ。

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テニス解説者あれこれ

錦織圭がとても強くなったので、世界レベルのテニスのテレビ中継を見る機会が多くなった。四大大会は言うに及ばずATPツアーワールド500も、常にテレビ観戦出来る状況になってきた。とても嬉しく思う。それにしても、何故これ程までに錦織が強くなったのかと嬉しくも驚嘆しているが、反面解説者の良し悪しもそれ以上に目に付き始めた感じがする。決して個人攻撃をする積りはない。一視聴者、一テニスファンとして、あるべき理想の解説者を求めているだけなのだから。例えば、ウィンブルドンでの坂井利彰。あの有名な坂井利郎の子供で慶応大学の監督をしているが、言う事は「ここが頑張りどこです」程度のことしか言えない。観戦しているファンは、技術的な事や精神面や俯瞰的な見解を期待しているのだが全く無い。今日のシティ・オープンのグロス戦を解説した辻野隆三は、まるで落語に出て来る横丁のご隠居のようだった。選手と自分の経験を重ね合わせて、その心情を呟いているだけ。まるでテレビ画面を与太郎と一緒に見ている気分になった。それに較べ、錦織の中学生時代を指導した米沢徹さんの解説は秀逸だ。いま錦織は何を感じてどう攻めようとしているのか、相手はどのようなプレッシャーを感じているのか、をトツトツと話す。しゃべり方は下手だ。でも選手の臨場感が伝わってくる。診ている(「見ている」ではない)視点が違う。その違いこそが、一流と二流を分けているのだろうと感じた次第。

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初めての気温38.5度

昨日までの天気予報では、この猛暑日は昨日で終わり今日から32度になると言っていた。32度も暑いが、35度以上に較べれば少しは涼しく感じるはず。期待していた。ところが予報は見事に外れ今日は観測史上初めての38.5度を記録。日常で体温以上の気温を経験したのは初めてだ。38度に湿度と無風が加わり、湿った空気が体に纏わりついてくる。いくら拭ってもベターっと離れない、空気が重く感じる、そんな不快さだ。気温が体温よりも高いのだから、体を触ると涼しく感じるのかと思い触ってみたが、寧ろより暑さを感じた。生まれて初めて寝室のエアコンを点けて寝ることにした。夜中の熱中症予防にはエアコンを28度に設定し連続運転するのが一番だと言っていたテレビを思いだし実行した。確かに熱くもなく寒くもなく、湿度が下がりシーツもサラサラで快適だ。ところが寝入りそうになってからエアコンの送風音が気になりだした。一定に音が出ているのであれば慣れるのだろうが、ある間隔でオンオフするのでオンした時の音が耳障りで寝付けない。結局真夜中にエアコンを切り窓を開けた。それから朝までは快適で熟睡出来た。しかし、起きた時には、就寝時から夜中まで七転八倒した気怠さだけが残っていた。猛暑対策は一筋縄ではいかないようだ。

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核兵器のない世界

広島平和記念式典での安倍首相の挨拶の内容が、昨年とは様変わりだ。昨年は一昨年と殆んど同じ内容だったので、コピペで済ませるなと極めて不評だった。式典に臨む首相の心構えの程度が知れた。今年はスピーチライターが変わったようだ。内容は変わった。今年の秋の国連総会で新たな核兵器廃絶決議案を提出することと、来年の外相G7会合が広島で開催されることを発表し「核兵器のない世界」の実現に取り組むことを表明した。だが一方で歴代首相が毎年言及してきた「非核三原則」については省略した。早速非難の声が上がったが、すかさず菅官房長官が「非核三原則は全く揺るぎはない」とフォローした。首相は何故故意に「非核三原則」を外したのだろうかと考えた。「非核三原則」とは、1967年に佐藤栄作首相が、核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」と明言したもの。これで佐藤首相はノーベル平和賞を受賞し、政府は国是として堅持してきた。国是とは、一国の政治上の大方針のことをいう。しかし、沖縄に米国の核兵器が置かれているのと、日本に寄港する空母に搭載されているのは公然の秘密と言われている。既に「持ち込ませず」は破られている。首相は安保法案の成立も近いので、この際非核三原則も済し崩しにかかろうとしたのかもしれない。あるいは国是とはお経のようなものなので、省いても何ら問題はないとでも考えていたのかもしれない。「核兵器のない世界」という首相の挨拶が広島へのリップサービスに聞こえてならない。

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熱中症にご注意を

東京では6日連続で猛暑日となり観測記録を更新している。天気予報によるとこの猛暑日は明日まで続くという。35度以上を猛暑日というようだが、同じ猛暑日でも日によって堪え方が違う。今日の猛暑は比較的楽に感じた。だが慣れたからではないし、明日という出口が見えたからでもない。2日前までは家の中にジッとしていても耐え難くエアコンの効いた部屋に入り浸りだった。原因は湿度だ。これほど酷い猛暑日の連続は経験した記憶がない。今日は月一の掛かり付けの医院に行った。こう暑いと血管も広がり血圧は正常だったが、先生から熱中症に気を付けるよう注意を受けた。今どきは誰でも知っている熱中症だが、以外と自分では気付かないことが多いとのこと。炎天下だけでなく室内でも夜間でも熱中症は発症する。しかも、症状が多彩。めまい、気分が悪い、吐き気、手足のしびれ、こむら返り、頭痛、筋肉痛、血圧低下、倦怠感、大量発汗等々は熱中症の恐れがある。今の時期にこのような症状が出たら、迷わず来院しなさい。軽い熱中症であれば点滴ですぐ回復出来るからとの助言を受けた。患者商売優先だからではない。この先生は誠実で患者思いなのだ。若いのに今どき往診もこなしている。年の頃は40歳前後に見える。まるで自分の息子と話しているような気分になる。いつも老いては子に従えだよねと言い聞かせ先生の話を聞いている自分がいる。

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千葉時代という名の地質

日本の考古学の世界で凄いことが起こりそうだ。地球の歴史の中に日本の地名が刻まれることになるかもしれないとのこと。約70万年前の地質が千葉県の養老渓谷で発見された。現在は、新生代第四紀更新世の中部/中期と表記されている時代が「千葉時代」と呼ばれるようになるかもしれない。だが同じ地質が世界で他に2か所見つかっている。これから投票により来年の秋には正式決定するという。ただ厳しいことに1つの時代区分で決まるのは世界で1か所だけというルールがある。もし養老渓谷が選ばれれば、初めて日本の地名が地球の歴史に刻まれることになる。地質時代の名称は今でも活用されている。明日公開される映画「ジュラシック・ワールド」は1~2億年前のジュラ紀が背景だし、テレビ東京の番組「カンブリア宮殿」は5億年前のカンブリア紀から名付けられている。もし「千葉時代」に決まれば、世界中で「チバ○○」ブームが起きるかもしれない。考古学は生きている。だから考古学は面白い。

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意義の無い第三者委員会

文科省が新国立競技場の計画白紙化の経緯について第三者委員会で検証すると発表した。遠藤五輪担当相に代わる前までは、新国立競技場の総責任者は下村文科相だった。その下村本人が第三者委員会の委員を任命した。こんな委員会で意義のある検討が出来るのだろうか。言わば戦争のA級戦犯が、かの戦争の戦犯者を探し出そうとしているようなものだ。下村は総責任者としては名ばかりで、全てを丸投げしていて全くコントロール出来ていなかったし、今更計画の変更は出来ないと問題をズルズルと引きずってきた張本人だ。国会で辞任を求められても厚顔に居直り、担当局長を更迭しトカゲの尻尾切りで済ませようとしている。更に今度は、6月に安倍首相に対し見直しを進言したと言い出した。首相が「それで間に合うのか」と質問すると「検討します」と答えたというから正に子供の使いだ。国民は下村がA級戦犯であることを既に見抜いている。さて第三者委員会はどのような結論を導き出すのだろうか。9月中旬に報告書をまとめるとのことだが、その頃は誰も興味を失っているだろうし、内閣改造で文科相の顔も代わっているはずだ。仕事もしないけど責任も取らないという大臣がいたという記憶さえも残らない結果に終わりそうだ。

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本音と建前

首相補佐官が物議を醸しているが、その当人の礒崎語録が面白い。今は「法的安定性は関係ない。わが国を守るために集団的自衛権の行使が必要かどうかが基準だ」との発言が注目を浴びている。また「9月中旬までに終わらせたい」発言が、参院の鴻池委員長の逆鱗に触れ「参院は衆院の下部組織でもなく、官邸の下請けでもない」発言を誘発した。更に「憲法改正は簡単なものから始め、国民を慣らしてから大きなものをすると良い」と言っている。「法的安定性」「9月中旬まで」「憲法改正の段取り」は全て補佐官一人の意見ではあるまい。官邸内で安倍と礒崎が交わしている本音ベースの会話に違いない。政治家は本音と建前を使い分けるのが得意だ。もし安倍が礒崎発言を間違いと思うならば、野党が辞任要求する前に更迭しているはずだ。更迭しないということは本音だという証拠とも言えそうだ。「法的安定性」問題に対する野党の追及内容も妙だ。「法的安定性は関係ない」ということは、集団的自衛権の行使は違憲だと言っていることと同じ。民主は礒崎の「違憲でも法案成立を」という主張に対し「違憲の法案を提出したこと」を追求すべきなのに、首相補佐官が「憲法なんかどうでも良い」ということを問題視している。ピント外れだ。平和の党であるはずの公明は平和憲法堅持のはずが、礒崎の違憲主張を容認している。与党ボケして落ちる所まで落ちてしまったようだ。いつになったら地に着いた国会討論が出来るのだろうか。

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ニワトリの序列

ニワトリの雄が朝鳴く順番には序列があるようだ。名古屋大の研究チームが研究成果を英国科学誌に発表した。ニワトリの世界では、雄同士が戦って強い順に序列を決め、上位の雄が優先的に餌を食べたり交尾をしているそうだ。朝一番のコケッコーもその序列に従っているとのこと。最強の雄が鳴くまでは、それ以下の雄は鳴かずに順番待ちをしているらしい。ニワトリの世界は一夫多妻制で、朝一番のコケッコーはボスが目下のニワトリに対し「俺は健在だ」という誇示と合図を送っているシグナルとのこと。サルの世界でも、雄の序列は決まっている。ヤクザの世界でも序列がある。そして政治の世界では、サルやヤクザやニワトリよりも厳格な序列があるようだ。そう言えば官僚組織は序列そのもの。問題になっている東芝などは、その序列争いの結果と言える。ただ、序列を決めることが、悪いという訳ではない。と言って、小学校の横並びでゴールインする徒競走が良いという訳でもない。生き物は、基本的に自分だけは生き抜くことを本能としている。我々人間も基本的には同じだ。しかし人間なのだから、相手に対する思いやりは必要だ。それだけが他の生物とは違う人間の取り柄と言える。政治家や東芝のエライさんは、ニワトリと同じレベルなのだろうか。それともそれ以下なのだろうか。目を凝らすとニワトリに見えてきた。

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