五輪は選手を使い捨て

もうすぐパリ五輪が始まる。会場準備は大変なようだ。開会式は、あのセーヌ川で行なわれるという。かつて一度だけセーヌ川クルーズを楽しんだことがある。だから、あのセーヌ川かと感慨深い。でも、観ると泳ぐでは大違い。今日はトライアスロンの話。セーヌ川の大腸菌汚染は甚だしいという。過去101年間、水質汚染を理由に遊泳が禁じられてきた。そう言えば、20年ころ前に行った時も、誰一人として泳いでいる人はいなかった。当時は、そんなことは想像もつかなかった。風景が汚染を凌駕していたのだろう。でも、いざ泳ぐとなると話は別だ。セーヌ川の大腸菌は、阪神のセ・リーグ優勝時に大勢が飛び込んだ道頓堀川の4倍もあるという。そのセーヌ川をパリ市長とエスタンゲ大会組織委員会会長が、安全をアピールするため泳いだという。カイワレの菅、狂牛病の武部を思い出す。しかし、パリのセーヌ川騒動を単に批判すべきではない。東京五輪のトライアスロンの会場であったお台場の海は大腸菌で満たされていたのだから。可哀想なのはトライアスロン選手たちだ。いつの日になったら、選手は真っ当な会場で力を発揮出来るのだろうか。五輪は選手を使い捨て、というフレーズが頭の中で響いている。

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知ったかオジサンがフェイクオジサンに

テレ朝の番組「池上彰のニュースそうだったのか」の内容が、専門家から「テレビで放送すべきではない」と指摘されている。番組で池上は、諸説あるが「日本」の読みが「ニッポン」から「ニホン」になったのは「せっかちな江戸っ子が早口で話したため」と解説した。それに対し国語辞典編纂者が「これはきわめて明白な俗説中の俗説で、たとえ諸説ありと断ったとしても、テレビで放送すべきではない」と指摘したのだ。「諸説あり」という表現は、専門家が真実を追究して、それでもなお幾つかの説に分かれる、という場合にこそ使うべきもの。「事実に反する」とあっさり否定できるような説を「諸説」の中に加えるべきではない。「諸説あり」がフェイクを拡散させる免罪符になってはならない、と指摘しているのだ。「ニッポン」から「ニホン」になったのは、決して江戸っ子の所為ではなく、p→fという子音弱化なのだ。「母は昔パパだった」という表現が有名だ。決して、今様のLGBTではない。母を昔はパパと発音していたのだ。それが時代を経るにしたがってp→fという子音弱化で、ハハに変化したのだ。これが「ニッポン」から「ニホン」に変化した諸説の一つなのだ。知ったかオジサンの池上の底は浅く、フェイクオジサンとも言えそうだ。決して安易に諸説をまき散らすべきではない。

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社外のカイゼンは苦手なトヨタ

豊田章男会長の「本社の海外移転も考える」発言が、波紋を広げている。交通安全祈願の催しの後に「自動車業界が日本から出ていけば大変になる。ただ今の日本は頑張ろうという気になれない。ジャパンラブの私が日本脱出を考えているのは本当に危ない」と語ったことが、切り取られ朝日新聞が報道したからだ。トヨタは型式指定の認証不正問題が発覚し、不正があった3車種の生産停止が3ヶ月続く。自動車評論家は「不正と言うよりはミスに近いが、国交省が不正だと騒いでメディアの報道に火をつけ、事を大きくしている」と指摘している。豊田会長は不正発覚後の会見で、国の認証制度について時代に合わない基準や不明確なルールが多く現場に負担がかかっているとして、制度改善の必要性を主張した。それが国交省の逆鱗に触れているという構図のようだ。確かに、国交省の認証制度は時代遅れで実情にマッチしていない。お役所仕事の典型なのだ。間違いなく、非は国交省にある。でも、だからといって、天下のトヨタが海外移転をちらつかし、脅しをかけるのはどうなのだろうか。豊田会長は昨年まで7年間も日本自動車工業会の会長をしていたのだ。会長の仕事をしっかりやっていれば、認証制度も改善されていたはずなのに。トヨタはカイゼンが得意だ。でも、社外では苦手なようだ。

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日本体操協会の怠慢が問われるべき

日本体操協会が、パリ五輪の宮田笙子女子体操代表選手が代表を辞退すると発表した。誰かが宮田選手の喫煙・飲酒をチクったからだ。本人は、たった一度の喫煙・飲酒を認め、代表を辞退したという。代表行動規範では禁煙・禁酒が義務付けられている。でも、現に本人はやる気で現地に行っているのだから、本人が自主的に辞退したのではないのだろう。日本体操協会が規範を楯にとって、世間体を気にして、無理やり辞退を説得させたに違いない。法律では20歳未満の喫煙・飲酒は禁止されている。日本代表選手は代表行動規範で規制されている。法規制から見れば、宮田選手は犯しているが、単純に法規制だけで判断して良いのだろうか。自分は、60年頃前に18歳で飲酒を始め、19歳で喫煙を始めた。当時の大学生としては、当然の慣習だった。いわんや、現在は、飲酒は20歳からだというが、一方で18歳が成人と規定されている。喫煙・飲酒は過ちではあるが大した問題ではない。一度の喫煙・飲酒で、五輪を辞退させるには酷過ぎる。五輪選手は国の代表だ。過酷なプレッシャーがかかっている。恐らく、宮田選手は独りでプレッシャーと闘っていたのだろう。日本体操協会は、五輪選手のプレッシャーをメンタルケアすべきであった。ケアもせずに辞退に追い込むなど、日本体操協会の怠慢が問われるべきだろうと思う。

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世の中狂っているとしか

自民党の堀井学衆院議員が、秘書を通して有権者に香典を渡したとして、公職選挙法違反容疑で東京地検特捜部が家宅捜索に入ったとのニュース。香典は本人が持参すれば賄賂には当たらない。でも、本人以外であれば賄賂に該当するという取り決めがある。堀井は2022年に、秘書を通して有権者に20万円の香典を渡した。それが今になって検挙の対象になっている。堀井は、あの悪名の高い安倍派に属していた。政治資金パーティー裏金事件で、2196万円を政治資金収支報告書に記載していなかったことが判明したが、検察の3000万円の足切りで立件は免れたが、20万円の香典は発覚してしまった。堀井は、その後副内閣相を辞任。更に次期衆院選に立候補しない考えを表明した。何だかおかしくはないか?2196万円についての脱税はOKなのに、20万円の香典はNGになる。以前バブル時代に会社勤めしている時に、同じような体験をしたことを思い出した。時の上司曰く「交際費は幾ら使っても罪には問われないが、100円の消しゴム一つでもくすめば犯罪になるのだぞ」と。世の中狂っているとしか言い様がない。

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