2019年8月

安全第一の啓示

高齢者による自動車事故が頻発している。自動車メーカーも安全装備を開発し、それが標準装備になっている。我が家のインサイトは乗り始めてから10年経った。でも、別に不具合は無い。運転しやすいので満足している。あと数年は乗ろうと思っていた。先日、ディーラーの担当者が最近の安全装備を説明したいと言ってきた。買うつもりは無いと明言した後で説明を受けた。確かに安全に超したことはないとは思った。我が家の周りは道が狭いので、自分はもし次ぎに買うとすれば5ナンバーのセダンにしたいと思っていた。だが、今のセダンは3ナンバーが主流だ。選択肢が限られる。結局グレースに絞られた。カミサンにお伺いを立てると、安全第一だからとの理由でOKが出た。昨日が納車日だった。静かで安全で快適な車だ。これなら長距離運転も楽そうだ。ところが、帰りがけにショッピングモールに立ち寄り、駐車場の出口でフロントバンパーをコツンとぶつけてしまった。新車の初日の大災いだ。でも、気持ちを切り替えた。人身事故に至らなくて良かった。粗雑な運転を戒める神様の思し召しに違いない。安全第一の啓示だ。この程度でラッキーだったと信じることにした。

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incidentを創り続ける会社

最近「インシデント」という言葉をよく耳にする。辞書でインシデントincidentを調べると「出来事、深刻な事件、紛争、付随的なもの」とある。南海電鉄の特急車両「ラピート」が走行中に異音を発し、調べてみると台車に亀裂が見つかったとのこと。この場合、重大インシデントとは、深刻な出来事のことだ。これを機に御堂筋線などの台車でも亀裂が次々と見つかっている。原因が台車にあるのか車両全体か、鉄道会社の検査体制などにあるのか不明とのことだが、製造元は全て旧住友金属工業の日本製鉄に集中している。国内の台車製造は日本製鉄、川崎重工業、近畿車両の3社が主に手掛けており、日本製鉄は国内シェアの半分を占める最大手だから、日本製鉄の集中していることは肯ける。だが、待てよ。最大手だから確率的に事故率が高いというのは変だ。詭弁ではないかと思う。常識で考えれば、最大手だからこそ、他社には及ばない優れた技術で、良質の製品を送り出しているはず。でも思い起こせば、3年前に日本製鉄の台車の亀裂により東武東上線が脱線事故を起こしている。ラピート事故は今に始まったことではなさそうだ。日本製鉄はインシデントを作り続けているとも言える。インシデントとは、日本製鉄のために創られた単語ではないかとさえ思うようになってきた。

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目を覚ませ

英紙エコノミストがまとめた世界60都市の安全度ランキングで、東京が1位、大阪が3位に選ばれたとのこと。観光客が訪れる主要60都市のデジタル、衛生、インフラ、治安について100点満点で評価したという。何となく日本の国民は、日本は安全で暮らし方も上と思っているようだが、世界の評価は全く違う。一度再考すべきだと思う。Nnewsweek加谷珪一のコラム「経済ニュースの文脈を読む」によると、日本は最早後進国だと言う。日本の労働生産性は先進各国で最下位で、世界競争力ランキングは30位で1997年以降では最低。平均賃金はOECD加盟35カ国中18位でしかなく、相対的貧困率は38カ国中27位、教育に対する公的支出のGDP比は43カ国中40位、年金の所得代替率は50カ国中41位、障害者への公的支出のGDP費は37カ国中32位、失業に対する公的支出のGDP比は34カ国中31位、これでもかというくらいひどい有様だという。更に米国の著名国防専門家カジアニス氏は、200カ国の戦略物資の貿易管理システムを評価した結果、韓国は17位だが、日本は36位だと言う。この観点に立ち戻って、世相を判断する必要がありそうだ。目を覚まさなければと思う。

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understandの解釈

韓国が蒸し返した元徴用工補償などの歴史問題に対し、日本は韓国のホワイト国外しなどの経済手段で報復し、とうとう韓国が日韓軍事情報包括保護協定GSOMIA破棄という安全保障問題にまで発展してしまった。歴史問題は歴史問題として解決し、経済で報復すべきではないと、以前このブログ「日本は世界の孤児になるかも」に書いた。だが当時の危惧が現実になってしまった。最初の躓きは、日本が歴史問題として解決を目指さなかったことと、戦略物質の韓国経由第三国への流出の事実を韓国にしつこく追求しなかったことだと思う。でも、最大の躓きは韓国の誤訳によるGSOMIA破棄だと思う。当初韓国はGSOMIA破棄については「事前に米国の理解が得られた」と説明していた。ところが米国は理解していなかった。原因はunderstandの解釈だ。韓国は「米国は全て承知した」と解釈した。でも米国は「そういう話は聞いている」という意味でunderstandを使ったとのこと。韓国は開き直り米国に「文句を言うな」と通告したという。言語の壁も国家間の障害になっているようだ。お粗末としか言い様がない。

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原発不要の夏

今年の夏は暑かった。大震災の頃は室温を28度以下に下げないでと報道していたが、今では天気予報で、熱中症の恐れがあるからエアコンを使いなさいと奨励している。大震災後、東電の原発は停止したままだ。でも、この夏に電力危機は一度の起こらなかった。大震災後8年間の実績で、原発は不要との結論が導かれたようだ。東電は福島原発10基を廃炉にすることを決定し、柏崎刈羽原発でも1~5号機の1基以上の廃炉検討を始めたとのこと。ようやく東電も原発を諦める決心がついたのかと思ったが、どっこいそうではなさそうだ。嶋田前経産省事務次官が、東電の筆頭株主である原子力損害賠償・廃炉等支援機構の特別顧問に就任した。東電次期会長就任の布石と言われている。嶋田は元々陰で東電を動かしてきた人物だ。ほとぼりが冷めてきたので、経産省がソロリと再稼働へと動き出してきたとの見方がある。しかし、原発関係の大問題は、再稼働ではなく廃炉作業にある。経産省の実力者嶋田は名実ともに原子力損害賠償・廃炉等支援に注力すべきだと思う。

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○○を売ってトウモロコシを買った

トランプと安倍がG7の地で首脳会議を開き、G7とは関係の無い米国産の余剰トウモロコシを日本が購入するということを発表した。その量は日本の年間輸入量の4分の1にあたる約270万トン、金額にして数百億円。米国産トウモロコシはトランプの政策により中国が買わなくなり、ガソリン添加用バイオエタノールも減産中で、あり余っている。アイオワ州はトウモロコシの一大産地。しかもアイオワ州は共和・民主の激戦地で、このままでは民主に傾いてしまう。トランプは大統領選のため、安倍に押しつけたのは間違いない。でも米国産は遺伝子組換えで飼育用。日本では遺伝子組換えに強い抵抗感があるし、飼育用は国内生産を奨励している。安倍は、こんなトウモロコシをどうしようとしているのだろうか。安倍の叔父さん佐藤栄作は嘗て沖縄返還のため、繊維をバーターした。「糸を売って縄を買った」と揶揄された。一方甥の安倍は「媚びを売ってトウモロコシを買った」。でも、売ったものが「媚び」だけならましだ。ひょっとすると、安倍は日本人に大量の遺伝子組換えトウモロコシを食わせるつもりかもしれない。そうなると、売ったものは「媚び」ではなく「日本人」となる。いずれにしろ、直ぐにも証明されるはずだ。

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カモシカと象の違い

サッカー天皇杯のベスト16が出揃った。いよいよ佳境に入るが、3回戦では珍事が起きていた。8月14日に富山県総合運動公園陸上競技場で行われたJ1・ベガルタ仙台対J3・カターレ富山戦。当日券は完売になったが、何と客席はガラガラ。1万5千人超を収容できる競技場に、観客はたったの3千人。結果は1-0で富山が敗れた。地元の富山県民は晴れの舞台を見たいし応援したい。でも当日券が買えない。きっと超満員になっているに違いない。早めに入場券を手配しなかった自分を悔やみ、悔し涙を流したに違いない。でも入場券を買うことが出来なかったのは、富山県サッカー協会の不手際だったようだ。1万5千席のうち10%を当日券にして、90%をオンライン予約にした。結果として、当日券は売れたが、オンラインは売れなかったということだ。でも、客足を見て、オンライン予約を当日券に切り替えることは難しい事ではない。臨機応変の対応が出来なかったということに尽きると思う。サッカー選手はカモシカのように機敏に動けるのに、サッカー協会は象のようにも動くことさえ出来ないようだ。

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炭素税の使い途

環境省が2020年度の税制改正要望に炭素税を盛り込む方針を決めた。炭素税とは、化石燃料の炭素含有量に応じて、国が企業や個人の使用者に課す税金だ。化石燃料の価格を引き上げることによって環境負荷を抑え、さらにはその税収を環境対策に利用することにより、地球温暖化の原因である二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を抑えることを目的としている。一見地球に優しい課税と言えそうだ。日本での税収の使い道は決まっていない。英国は影響を受ける産業への税率軽減、カナダは企業や家庭の減税、スイスは住民に再配分、仏は労働税の引き下げ等に使われている。しかし、炭素税は謳い文句の割には、使い方が偏っていて、かつみみっちい。いまブラジルのアマゾンは、常時大火災に見舞われている。アマゾンは地球上の酸素の2割を生み出し、3万品種の異なった植物や2500種類の魚類、1500種類の鳥類、500種類の哺乳類などが生息している。それが消滅しようとしている。原因はブラジル政府による乱開発だと言われている。世界各国は、今こそ地球のため炭素税をプールしてアマゾン保存のために投入すべきだと思う。それでこそ炭素税も浮かばれるというものだ。

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スマホとハンディファン

先日、中学2年になった孫が両親と一緒に我が家に遊びに来た。夏休みだからなのか、手足に赤いマニキュアをしている。ちょっと前まで、幼いと思っていたが、もうすっかりお嬢様だ。片手に白い物を持っている。首の近くに当てている。よく見るとハンディファンなのだ。そう言えば、今年の夏は街で若い女性がハンディファンを顔や首に当てている姿をよく見た。今の流行りなのだろう。ひと昔前であれば、扇子や団扇が主流だった。この方が優雅なのだが、現代女性には非効率に映るのかもしれない。若い女性がハンディファンを顔に当てる仕草を見て、スマホを連想した。電車の中では、殆どの人がスマホを食い見るように拝んでいる。まるで、新興宗教の一団にも見える。ひょっとするとと考えると恐ろしくなる。同じような仕草でも、スマホとハンディファンでは大違いだ。ハンディファンは周りの人に「お暑いですね」というメッセージを伝えている。スマホは不健康、ハンディファンは健康的と感じた次第。

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カジノの茹でカエル

米カジノ運営大手ラスベガス・サンズが、カジノを含む統合型リゾートIRの日本立地に関し、大阪を諦め横浜に絞ると発表した。時を同じくして、ここぞとばかりに林横浜市長がIR誘致方針を正式に表明した。横浜市にとって経済効果は6300億円以上で、自治体にとっても1200億円の増収になるらしい。でも、横浜市民の9割以上が反対をしているという。本来はこの種のリスクのある決断は、民意を問うよりは政治主導で行うべきものだと思う。民意を聞くだけの政治家であれば、方針がブレまくる。真に市民のためだと決意し信念を突き通すのが政治家の真骨頂というものだ。でも、林横浜市長は真に市民の事を考えているのだろうか。2年前の市長選で、林候補は「カジノ誘致は市民の判断に任せます」と公約して当選した経緯がある。なのに、今は横浜市民を置き去りにしている。今の林横浜市長には市民など眼中に無いということなのだろう。一体この変節は何なのだろうか。よくよく考えると、経済政策優先こそが政治の本命と見誤っていると考えると納得する。所詮は政治界の茹でガエルなのだろう。残念。いや残念だが、それ以上に苦しむのは横浜市民に違いない。だからもっと残念。

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終焉を迎えるG7

G7も終焉を迎えそうな気配だ。例年発表される首脳宣言の採択が見送られる方向で決まったようだ。主要国首脳が議論しても、その結果が公表されなければ、存在意義は無い。単なる横町の年寄りの無駄話とかわらない。自由貿易や気候変動対策で欧・米が対立している。対立しているから議論をする。でも議論したからといって必ずしも意見が一致するとは限らない。しかし、どのように一致しないかを公表することには意味がある。だから、これこれで一致しなかったと宣言すべきものである。この意見の不一致を元に、更なる議論が展開されるようになるからだ。一方でトランプがG7にロシアを呼び戻すよう提案したが、独英が時期尚早だと即座にその提案を一蹴した。トランプがG8に戻そうとする狙いは何なのだろう。自由貿易、イラン情勢、環境、難民問題などについて議論を深めるためではないことは明らかだ。米大統領選時のロシアによる援護に対して借りを返すためと考えると妙に納得する。G7は、最早各国のエゴの塊の場と化し、世界を導く役割を放棄している。

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次世代型オリンピック

東京五輪が1年後に迫り、テレビでは五輪ムードが盛り上がりつつある。特に、以前はパラリンピックはオリンピックの付け足しとして位置づけされていたが、最近はパラリンピックも定位置を得つつあるのが特徴だと感じる。生活が豊かになり、文化が向上した証とも言えそうだ。ところが、更にその上をいく動きも現れつつあるようだ。フランスの獣医で障がい者アスリートのステファン・ウデが提唱し始めた。バイクで左足が動かなくなった。30歳で障がい者ゴルフを始め、数々の大会で優勝。その後車いすテニスに転向し、北京パラリンピック男子Wで金メダルを獲得。その彼が、健常者のオリンピック大会にも車いすテニス部門を新設し、全ての人のスポーツにしたいと言い出した。そうすれば、障がい者もオリンピックのメダルをとれるという夢が生まれる。スポーツの世界が変わるだろう、と言う。健常者と障がい者が融合したオリンピックが生まれるかもしれない。そろそろオリンピックは商業主義を脱し、新生五輪を目指すべきだと思う。

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サンゴの日焼け防止

日経夕刊のトップは「日焼け止め規制じわり」との記事。世界のビーチリゾートで日焼け止めの販売や使用を規制する動きが広がっているという。日焼け止めに使われる化学物質がサンゴ礁の成長に有害との指摘が出ているためだ。米国やパラオなどは2020~21年から制限するという。その化学物質とは、オキシベンゾン、オクチノキサート。如何にも悪そうな物質名だ。だが、世界最大のサンゴ礁グレートバリアリーフを有する豪州では制限しないという。何故か。研究論文に対する信憑性だ。研究方法が極めて限定的で実態を現しているかが怪しいという。でもこの種のことは、極めて理解し易い。サンゴの成長には、澄んだ海での日光が必須。日焼け止め物質が海中に浮遊すれば、日光が遮られると考えるのが常識。だから、日焼け止め物質は悪いということになる。豪州はその常識に科学的事実を求めたということだと思う。真実は分からない。これから実証される。でも連想する。日本のダイオキシン事件だ。モルモットだけが異常に反応し、その事実を持って、日本は稚拙にダイオキシンを規制した。当時、海岸を清掃し流木などを燃やすキャンプファイヤーが流行っていた。でも物を燃やすという行為全てが規制された。楽しみのキャンプファイヤーも無くなった。とても似ている。日焼けによるヒトの皮膚ガンを防止するのか、サンゴの日焼け防止を優先するのか、は早急に決着をつけるべきだと思う。

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嗚呼、あおり運転

常磐道のあおり運転殴打事件の容疑者がやっと大阪で捕まった。ここ数日テレビはどこのチャンネルでもあおり運転一色だ。あおり運転は時々あるが、この事件は極めて異常だ。通常あおり運転は程度の差はあれ腹いせ参りの一過性であることが多い。でも、この容疑者はあおり運転のオンパレード。いつでも何処でもあおり運転状態。使用している車は、BMWなどの試乗車。しかも、返却せずに長期間乗り回しているという。最早これはあおり運転という社会的な範疇の問題では無い。一種の異常者による犯罪行為と言える。テレビから見れば美味しいネタなのだろう。だが、これを持って、あおり運転を特集するテレビも異常だと思う。もし、しつこく取り上げるのであれば、焦点はあおり運転にではなく、精神異常に絞るべきだと思う。その方が、真相が探れるし、同様な事件の防止にもなると思う。つまらないことだが、この一連の報道で、我が家の車にもドラコレが必要だと思うに至った次第。ムムッ。ひょっとすると、テレビはドラコレ業界の回し者かもしれない。

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磁場の有り難さ

地球の磁極が益々速く移動しているという。地球の内部は液体の外核と固体の内核に分かれている。外核では液体のニッケルと鉄が対流しており、その鉄が磁場を形成する元と言われている。そのため地球全体がN極とS極を持つ一つの磁石にようになっている。スケールが大きすぎて磁極が少し動こうが、生活には何の影響も無いような気がする。ところが磁極がGPSなどの位置情報システムのベースになり、スマホだけでなく、軍のナビゲーションシステムや民間飛行運航で使われている。少し狂えば大変な事になる。だから騒いでいる。磁場は太陽放射を遮る役割を果たしている。もし、地球の磁場が無くなってしまったらどうなるのだろう。太陽風により、地球上の水も空気も吹き飛ばされてしまうという。そう考えると、地球に生物が存在すること自体が奇蹟だということに気付く。そして「地球は一つの生命体である」というガイア思想が身近に感じてくる。

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タダで使えると思うな

リクルートキャリアのリクナビ「内定辞退率」が袋叩きに遭っているとのこと。リクナビを無償で利用した学生を対象に、過去に辞退経験のある登録学生の企業閲覧履歴からAIが内定辞退率を評価して、予測したデータを顧客企業に売り飛ばしていたという騒動だ。対象は8千人で大手38社に販売したという。主な非難は、就活生に不利になる行為だから許せないとか、就活生と直接面接で評価しない企業が許せないとか、データを二次活用して商売にする行為が許せないとか、AIが判断すること自体が許せないとか、色々だ。でも、自分はそれほど怒るべきことなのだろうかと思う。今やAIは時代の寵児だ。中国ではAIが個人信用度を点数評価し、銀行の信用度も結婚相手もそれで瞬時に決まってしまうという世の中だ。それに較べれば日本の内定辞退率など可愛いものだ。リクナビに落ち度があるとすれば、就活生本人にデータの利用の可能性を伝えていなかっただけ。今や、スマホでもパソコンでも閲覧履歴は本人の知らないとことで使われているというのが常識だ。社会に出る前の良い経験だ。現代の格言は「タダで使えると思うな、心せよ」

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ジョコ大統領の決断

インドネシアのジョコ大統領が、首都をカリマンタン島に移転させると表明した。賢い選択だと思う。インドネシアの現首都は3千万人が暮らすジャカルタ。交通渋滞による経済損失も問題になっているが、最大の問題は地盤沈下による洪水対策だ。ジャカルタは年に20cmも地盤沈下している。更に温暖化で海水面も上昇している。試算によると2050年までにジャカルタの3分の1は水没する恐れがあるという。このため4.5兆円もかけて巨大堤防を建設することになっている。でも、地盤沈下の原因は住民の飲料水確保のための地下水の汲み上げ。しかし他に飲料水を確保する術が無い。汲み上げが続けば巨大堤防も沈下してしまうのは目に見えている。そこでカリマンタン島への遷都を決断したようだ。その道のりは険しいと思うが、国のリーダーとして国を思う心が伝わってくる。日本にも、抜本的な施策を打てるリーダーが生まれると良いのだが。

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ミスリードする論文

DIAMONDonlineのアクセスランキング1位が「全国一律の最低賃金が実現すると地方を滅ぼす理由」だ。著者は塚崎久留米大教授。自民党も厚労省も最低賃金を全国一律にする案を検討し始めたとのニュースがあるから、保守的な立場でその動きを妨害する腹づもりなのだろう。著者は「最低賃金は労働力の需要と供給が一致する均衡賃金にすべき」と主張する。最低賃金が均衡賃金より高ければ失業が生じ、低ければ労働力不足になる。全国一律になれば、地方から企業が逃げ出し、若者も大都市へ移動し、地方が滅んでしまう。だから賃金格差があった方が良い、と言う。この著者の主張は、現状を維持しろと言うだけで、最低賃金の位置づけの観点が欠落している。クソの役にも立たない論文と言える。最低賃金の全国一律化は東京一極集中を解消するための有力な対策だ。全国一律になれば、若者は地方に定着するしUターンも増える。但し、企業はその賃金に見合った生産性の高い仕事を供給する必要が出てくる。でも、この生産性を上げることこそ、少子高齢化によるGDP減少を食い止めるキーになる。DIAMONDonlineは日本の将来をミスリードしようとでも思っているのだろうか。

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夏休みの宿題

先日小学5年生の孫が、一人で我が家へ遊びに来た。本が好きだと書斎の書棚を眺めている。偶々子供向けの本が1冊あった。ポプラポケット文庫の「透明人間」だ。この本は、昨年星新一賞の応募作品を作る参考資料として購入したものだ。応募作品が「Invisible World」。読みたいと言うので、本と作品のコピーを渡した。そして今日その孫が来て、夏休みの宿題としてInvisible Worldの感想文を書いたと言う。早速読ませてもらった。題名は「あきらめない心」。二つ印象に残ったという。一つは、主人公が罪を償うため非透明に戻れる薬を作ったということ。嘗て孫自身も罪を償うことが出来ない体験をしたが、償う努力が大切なことを知ったこと。二つ目は、主人公は思い差し半ばで倒れてしまったが、自分は途中で諦めることが嫌いだから、何事にも諦めず頑張りたいと思ったこと。文章は今いちだが、内容は立派で気持ちが伝わってくる。まさか、自分のSF小説が孫の題材になるとは思わなかった。千人力の援助を受けたような気がする。もうすぐ、今年の星新一賞の応募が締め切られる。今から何とか、今年も応募しなければと決意させられた次第。まさに、自分にとっても夏休みの宿題になった。

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革命的な所作

弱冠20歳、昨年プロ合格したばかりの渋野選手が、全英女子OPを制したのは誰も予想しなかった歴史的快挙であることは間違いない。凄いと思う。でも、もっと凄いのは競技中のあの笑顔だ。プロゴルファーの革命的な所作と言える。今までプロゴルファーが試合中に笑顔を見せることなど無かった。寧ろ求道者の如く無表情で冷静さを装った仕草こそがプロゴルファーだった。だが、一見真剣さを感じさせるものの、反面ギャラリーとの溝を深くさせていた。渋野選手はその溝を埋めてしまった。そしてゴルフの楽しさを伝えていた。バーディーを取ればニッコリと、ホール間の移動ではハイタッチ。ギャラリーを味方につけたし、喜ばした。でも、いざスイングする時は、スパッと気持ちを切り替えていた。今後のプロゴルフは、如何に自分自身がゴルフを楽しみ、そしてギャラリーを楽しませるかがポイントになるのだろう。フジテレビで北海道 meiji カップがLIVE中継された。ところが、内容は渋野選手の録画のオンパレード。他の選手を見たい人はがっかりしたに違いない。渋野選手はテレビのディレクターまでも壊してしまったようだ。革命の衝撃とはこういうものなのかもしれない。

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ダーティー過ぎるソフトバンクG

ソフトバンクグループが、2019年4~6月期連結決算の純利益は1兆円超になったと発表した。野村証券によると、日本の主要各社が2004年以降に開示した四半期の純利益では最大とのこと。凄く儲かったのだから法人税も凄いのだろうと思う。ところが違う。去年の純利益は1兆円を超えたが、法人税はゼロだった。1兆円を超える純利益を上げている巨大企業が、税務申告では赤字になっているのだという。脱税かと思ったが合法らしい。親会社が、子会社や孫会社との取引で、税務上は赤字に申告出来る制度を悪用(?)していたようだ。如何にも政商らしいマジックだ。違う意味だが同じようなことがアスクルでも起こった。ソフトバンクグループの子会社がヤフーで、孫会社がアスクル。ソフトバンクグループの孫はヤフーに日本のアマゾンになれと指示。ヤフーはそのためアスクルのロハコを手に入れたい。そこでヤフーは反対するアスクルの岩田社長を解任し手に入れた。世間はヤフーのやり方を批難した。すると孫はヤフーのやり方を批難した。でも親会社の孫が知らなかった訳が無い。つまり後出しジャンケンだ。これをパフォーマンスともいう。何でも有りの汚い会社だと思う。

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本末転倒の高野連

投球制限とスポーツ障害の予防に向けた球界のあり方について、過去を悔いて上田元慶應義塾高監督が語っている。投球無制限が球児の将来の夢を奪っていると。投球制限は大会運営側が規制をかけないと、現場では歯止めがかからない。社会人野球連盟は力が無いし、プロ野球界も無関心。高校も中学も小学も投球無制限で、試合日程も3日で4試合と過酷。高野連が最も組織化されていて影響力が大。もし高野連が投球制限制限を採り入れれば、中学、小学にも波及するはず、と指摘する。でも、昨日のブログに書いた通り、高野連は投球無制限の最先鋒だ。もし、高野連がスポーツ障害の予防に向けた球界のあり方について目を向ければ解決は近い。ところが、高野連の関心事は違う所にある。テレビニュースによると、甲子園出場校の応援団の旅行日程を支配しているという。バスを数十台チャーターし、応援団を関西に運ぶ。甲子園の進行状況を見ながら近傍のサービスエリアに待機させる。頃合いを見計らって甲子園へと導く。一方選手らの練習場や宿泊所は高野連が宛がう。これでは、高野連の業務は、まるで旅行業者だ。高野連の仕事は、サービス業ではない。球児の夢を叶える場を作ることあるはずだ。

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好投手を潰す高野連

第29回WBSC U-18ベースボールワールドカップの高校日本代表の選考をめぐり、高野連では「令和の怪物」と言われた大船渡高の佐々木投手の不要論が沸き上がっているという。高校生歴代最速の163キロを投げ、数多の三振を奪った佐々木投手が何故不要なのだろうかと疑問に思った。表向きには将来的に球界を背負って立つ金の卵だけに、目先の勝利以上に佐々木の身を案じねばならず、実戦的な起用が難しいと言っている。一方、今年は星陵の奥川や創志学園の西など優れた投手が多い。この方が変な忖度なしに使い潰せるというのが本音のようだ。高野連の基本的な考え方が透けて見える。高野連は投球制限を規制した新潟県を無制限にひっくり返した。高野連は、何があっても高校生に無制限の投球数を強いたいようだ。高校生の将来など全く考えていない。大学野球もプロ野球も眼中には無い。唯々甲子園が盛り上がれば良いと思っているようだ。高野連には、世界レベルへの体質改善が必須だ。

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ブラック化するJOC

日本オリンピック委員会JOCは次回から理事会を非公開とすることを決めたという。折角東京五輪招致疑惑の竹田会長が退き、山下体制になったというのに、時代に逆行する行為と言える。それでなくても日本スポーツ界は不祥事が多すぎる。竹田を筆頭に、女子アマレス、女子体操、柔道等々不祥事が後を絶たない。山下新会長は「非公開にした理由は、公に話せないことが多すぎるから」と言う。でも、この理屈は変だ。公には話せないことを密室で議論すれば、益々公表出来ないことになるはずだ。公に話せないことを発言させないのは理事会の執行部の偏った意向だ。意向次第で変わるということだ。山下は、透明性は議事概要のブリーフィング、資料の公開、会長の定例会見などで確保すると言う。しかし中身を伴わないお題目だけの情報など全く価値が無い。事実を隠す行為が、ブラック化を助長する。正々堂々と公開の場で、議論の活発化を図るべきだ。山下が非公開化を決めたのは、山下がブラックに飲み込まれた証と言えそうだ。スポーツ界は官邸のように決してブラック化してはならないのに。

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炎鵬のように動け

安くて安全にガンを消すコータックという放射線療法が、日本ベンチャー学会会長賞を受賞した。固形ガンに効くという。固形ガンとは、血液ガン以外のガンだから、殆ど全てだ。でも、抗がん剤は数千万円のオプジーボに代表されるように極めて高価だ。だが、この方法は極めて安価。原理的にはオキシドールで消毒し、ヒアルロン酸をガンに注入して放射線を当てるだけ。治療は1回わずか500円なのだという。高知大学名誉教授で高知総合リハビリテーション病院院長の小川さんが開発し、ベンチャー企業の製薬会社KORTUCも手伝ったとのこと。特長は、大きくなって放射線療法が効きにくくなったガンにでも3倍の効き目があるという。年間9万人も発生する乳ガンの患者に対しても、乳房切除手術をせずにこの方法で治療することが出来るという。でも、最大の問題は未だに保険適用されていないことと、この技術を使える病院が少ないこと。今はイギリスで臨床治験が進んでいる。その進捗次第で日本での保険適用も近づいてくるという。他人の褌で相撲を取る場合か。炎鵬のように動け、厚労省。

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事実と真実の違い

人種差別と白人至上主義を標榜としてきたトランプが、米銃乱射事件を受け、何と「人種差別と白人至上主義は非難されなければならない」と発言した。選挙のためなら二枚舌も有りということだろう。ところが、ニューヨークタイムズはこの発言を額面通り受け取り、朝刊早版1面トップに「トランプ氏、人種差別に対し結束促す」と据えた。それに怒ったのがリベラルな読者層だ。#CancelNYTが急増し、購読キャンセル申請が相次いだとか。慌てふためいたニューヨークタイムズは遅版の見出しを「憎悪犯罪を非難するも銃規制には触れず」と差し替えた。新聞の使命の一つは事実を伝えることだ。トランプの「人種差別と白人至上主義は非難されなければならない」発言は事実。だが、トランプは人種差別主義者で白人至上主義者だから、この発言内容は真実ではない。そこで見出しを差し替えた。この差し替え行為こそが間接的に真実を物語っている。結局、ニューヨークタイムズは、期せずして、事実と真実を伝えることに成功したとも解釈出来る結果になった。意図したものであれば天晴れなのだが。

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もっと羽ばたけ

今日一番のニュースは、渋野選手の全英女子オープン優勝の快挙だ。日本人選手として樋口久子以来、42年ぶりにメジャー優勝を果たしたと報道されている。日本中が大騒ぎだ。でも、正しくは、樋口選手は全米プロ選手権の覇者だから「日本人選手が史上初めて全英女子オープンを制した」と言うべきだろう。メジャーという言葉が少し誇張され過ぎていると思う。でも、兎も角目出度いと思う。自分は昨夜テレビで9番ホールまで見ていた。3番ホール・パー4で2オンしたが、何と4パット。これで渋野の華も散ったかと思った。ところが、5番、7番バーディで3番のミスを取り返した。だが、8番はボギー。なんとか9番までは見たが、幸運線は下降している。最早これまでかと思った。そこで床についた。だから10番以降は今朝のニュースで知った。何と優勝。ニュースを見て、驚いた。最終ホールの18番の5mのパットが優勝を決していたことを。渋野は「もし入らなければ負ける」と自覚していたらしい。でも、3パット覚悟で強気に打ったという。スポーツは結果オーライ的なところがある。もし3パットで優勝を逃していたらと想像する。もし、逃がしていたらあの「笑顔」に、非難が集中していたに違いない。最終パットが分水嶺になった。右に傾けば国賊、左にこぼれば英雄。あの最終パットこそがスマイリング・シンデレラを生み出したに違いない。1日経ったニュースを見て、そう思った。お目出度う。もっと羽ばたけ。

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大統領の犯罪

カリフォルニア州とテキサス州とオハイオ州で立て続けに無差別銃乱射事件が発生した。カリフォルニア州ではお祭りの最中に4人が射殺され15人が負傷した。19歳の犯人は射殺されたが、インスタグラムに人種差別思想に言及した投稿をしていたという。テキサス州では、20人以上が射殺され26人が負傷した。犯人は21歳の白人男性。ヒスパニック系の人々に対する憎悪が犯行の動機だという。このようなヘイト・クライムは米国で増加の一途を辿っている。米国のヘイト・クライムは大統領の発言次第で増減する傾向がある。9.11後ブッシュが「イスラム系の人々をいじめるな」と主張した翌年は3分の2に減少したとのこと。一方トランプが大統領選でイスラム系の人々の入国禁止を提案した翌月にはヘイト・クライムが激増した。大統領になってからは、あからさまな人種差別発言が多発し、それに伴ってヘイト・クライムが激増の一途を辿っている。トランプは人種差別を煽っている。これはまさに大統領による間接的犯罪だと言える。米国民は大統領選などに絡めずに、人間として厳しい目を向けるべきだと思う。

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お隣さんの些細な出来事

我が家の隣の300坪超の土地が分割・分譲され6つの家が建った。一番近くの家の土地は三角形だが、上手くレイアウトした。三角に残る土地の一部を囲い小さなコンクリートの庭にした。小さい子が4人いる。普段は自転車を漕ぐ遊び場になっているが、突然大きなビニールのプールを設置した。穏やかな子供たちで、親の細やかな神経が忍ばれる。いつも4人で水遊びを楽しんでいる。子供の遊び声が快い。ところが、今日は金切り声が響く。二階の窓から覗くと、見知らぬ癇の強い児が一人、金切り声を挙げ続けて騒いでいる。聞くに堪えない絶叫だ。ママトモが来たらしい。しかもママトモは自分の児に注意もしない。それが当たり前とでも思っているようだ。4人の子供たちはビックリする。最初は唖然としていたが、そのうち腹が立ってきたようだ。反撃を開始した。上の子が癇の強い児をぶった。続いて次の子がぶった。そして何と歩き始めたばかりのスッポンポンの子がぶった。その児は大泣きしたが、親は「どうしたの?」と大して気に留めない。あの癇の強さは、無神経な母親に愛を求め続けた成れの果てかもしれないと思った次第。

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三日天下のセブン

三日天下という言葉がある。光秀は信長を討ったが、僅かな期間しか権力を維持出来なかったこと指す。現代版「三日天下」擬きは7ペイだろう。7月1日に開始し、9月末に終了するという。たったの3ヶ月だ。開始早々不正利用で、800人、4千万円弱の被害が出た。8月1日の終了会見には、2段階認証おじさんの小林社長は顔を出さなかった。少しホッとした。出席したのは営業部長。だが、本件失敗の黒幕は、セブン&アイ・HDの後藤副社長。でも、辞任は否定しているという。何故コンビニエンスストア業界の王者が、これ程までに失態に次ぐ失態を重ねるのだろうか。記者会見によると、未だに不正利用の原因が特定出来ずに、対策も立てられないという。でも答えは簡単だ。セブンのトップたちが、7ペイを理解していなかったからだ。「良きに払え」という言葉がある。余程賢い殿様か、バカ殿様の吐く台詞だ。セブンの場合は、残念ながら後者だったのだろう。そう考えると、セブンが一連のトラブルを起こしていたことが腑に落ちる。でも現場のセブン・オーナーたちは苦しんでいる。トップの現場無知による影響がこんなにも出るものかと恐ろしくなる。解決するには、鈴木前CEO並のトップが現れることを期待するしかないのかもしれない。残念。

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藤波投手は移籍すべき

阪神の藤波投手が299日ぶりに甲子園の先発マウンドに立った。相変わらずコントロールが悪く、1失点だったが8四死球の結果で、矢野監督は2軍落ちを明言した。藤波の不調の原因は、イップスとも技術不足だとも言われている。藤波は元々才能はある。しかも努力家だ。何故数年間も不調から抜け出せないのだろうか。矢野監督の「次のチャンスは晋太郎自身が掴むものだ」という言葉が全てを物語っていると思う。嘗て権藤野球評論家が日経のコラムで「藤波は他球団に移籍した方が良い。阪神は投手が不調になると2軍に落とすだけで、再生を図ろうとしない。だから、降格と昇格を繰り返すだけで選手は成長しない」とコメントしたことがある。その通りだと思う。昔はヤクルトに野村再生工場があったし、巨人の2軍では川相監督が多くの若手を育成した。でも、阪神には選手を育てるという風土が無い。選手の才能を啄むだけ。エンジェルスの大谷選手だって自力だけで凄くなった訳ではない。本人の素質と努力の上にエンジェルスのコーチ指導があったからこそだ。藤波は阪神に拘らず権藤の助言を受け入れた方が良いと思う。

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