タダで使えると思うな

リクルートキャリアのリクナビ「内定辞退率」が袋叩きに遭っているとのこと。リクナビを無償で利用した学生を対象に、過去に辞退経験のある登録学生の企業閲覧履歴からAIが内定辞退率を評価して、予測したデータを顧客企業に売り飛ばしていたという騒動だ。対象は8千人で大手38社に販売したという。主な非難は、就活生に不利になる行為だから許せないとか、就活生と直接面接で評価しない企業が許せないとか、データを二次活用して商売にする行為が許せないとか、AIが判断すること自体が許せないとか、色々だ。でも、自分はそれほど怒るべきことなのだろうかと思う。今やAIは時代の寵児だ。中国ではAIが個人信用度を点数評価し、銀行の信用度も結婚相手もそれで瞬時に決まってしまうという世の中だ。それに較べれば日本の内定辞退率など可愛いものだ。リクナビに落ち度があるとすれば、就活生本人にデータの利用の可能性を伝えていなかっただけ。今や、スマホでもパソコンでも閲覧履歴は本人の知らないとことで使われているというのが常識だ。社会に出る前の良い経験だ。現代の格言は「タダで使えると思うな、心せよ」