青木会長ツアー出場の意味

青木功日本ゴルフツアー機構会長が中日クラウンズに出場した。会長がレギュラー大会に出るのは史上初で、73歳7カ月での出場は史上最年長記録。しかし、9番ホール終了後、右足痛で途中棄権した。この事が物議を醸している。青木は「若い人を育むことを狙い背中を見せる」意気込みだった。ところが、松井功副会長は「試合に出ている場合じゃない。その知名度を利用して企業に働きかけて大会スポンサーを増やすことだ」と批判している。日本の男子ゴルフツアーは人気が無い。観客は疎らで閑古鳥が鳴いているし、多くのスポンサーが撤退しテレビ中継も激減している。果たしてどちらの言い分が正しいのだろうか。松井の言うように、人気のないゴルフ大会に青木がスポンサー獲得に走ったところでスポンサーが増えるだろうか。増えるはずがない。青木が会長としてまずすべき事は、ゴルフ大会を魅力あるものに改革することだ。その為には、選手の意識改革や魅力ある会場への整備や観客を楽しませる工夫が必要だ。まずは観客を呼び戻すのが始めの一歩に違いない。観客が戻れば、スポンサーもテレビも付いて来るのは間違いない。残念ながら青木は途中で棄権してしまったが、青木が何故敢えて出場したのかは誰でも分かるはずだ。日本の男子プロ選手らが、青木の背中の意味を理解出来れば、少しは好転するに違いない。