熊本地震で思う事

熊本で大地震が発生した。しかも震度6を連発している。こんなに酷い地震など聞いた事もない。熊本の住民も初めての経験だと言い、新幹線も脱線した。これらを一言で言うと「想定外」ということになる。しかし、自然災害をその一言で終わらせて良いのだろうか。確かに自然の猛威を人間の力でコントロールすることは不可能だ。だが、起きたとしても被害を小さく抑えることは可能だ。そこに人間の知恵がある。日本列島は火山列島とも呼ばれている。火山帯の上にあるのだから、噴火も地震も宿命にある。だから我々日本人は、火山と地震と寄り添いながら生きてゆく術を身に付けなければならないはずだ。災害が発生すれば近所が助ける。大規模災害になれば日本中で援助の手を差し伸べる。これは日本人の美徳と言える。更に考えるべき事は、2次災害を発生させないよう普段から社会の仕組みや危険物質を排除することが大切だと思う。一方「想定外」という言葉で、思い出すのが福島原発事故だ。今から考えると、決して想定外ではなく、想定外と強制的に思わされてしまったようだ。決して想定外ではなかった。この経験を生かすことは出来る。今日本で唯一稼働している川内原発は、この熊本地震でも問題なしとして稼働している。だが、川内原発には重要免震棟も設置されず、線量計も整備不良のままだ。しかも、カルデラによる大災害は想定外としている。東海地震の浜岡原発と並んで、最も危ない原発になりつつある。日本は活断層の上にある。それを第一に認識すべきだと思う。活断層の上に原発があることが如何に危険であるかが認識されていない。災い転じて福となすという諺がある。熊本地震が原発ゼロの引き金になればと思う。でも、まずは現地の救済が優先だ。