三菱自動車の恒例不正行事

三菱自動車が恒例となった不正事実を公表した。燃費を実際よりも5~10%低く偽り、低燃費車として62万台以上も販売していたとのこと。技術者は自動車の燃費を0.1%改善するのに汗水垂らして研究するのだから、10%もの不正が如何に桁外れに大きいものかが分かる。三菱自動車の不正は五輪開催周期と同調している。シドニー五輪の2000年はリコール隠し、2004年のアテネは三菱ふそうのリコール隠し、2012年のロンドンはリコール対応遅れ、そして今年のリオは燃費不正なのだから、まさに恒例行事と言えそうだ。社長は記者会見で、当時の性能実験部長が不正を指示したと言い訳しているが、一人の部長だけでこれ程の不正が出来るはずがない。会社ぐるみの違法行為であることは間違いない。これまで不正を続けてきながら、今更一社員に罪を被せるなどとは、芯から腐りきった会社なのだろう。不正対象車種はeKワゴンとeKスペース。これは日産にも供給されており日産名はデイズとデイズクルーズ。不正発覚は日産が燃費の規格と実態が異なっていることに気付いたから。日産の指摘に対し社内調査をした結果判明したというから、如何にも間抜けな話だ。三菱グループは良くも悪くも結束が固く助け合う。三菱自動車の度重なる不祥事は、三菱グループが抜本的に更生させずに甘やかし続けた結果と言えそうだ。子供の教育でも、甘やかし続ければロクな人間にしか育たない。そう育つと自律的な更生は望めない。対策は誰の目からも明らかだ。2020年の東京五輪には三菱ブランドは消滅しているかもしれない。