審判は常に正しいとは限らない

白鵬が大鵬の最多優勝回数を塗り替え33回目の賜杯を手にした。お目出度いことだが、その白鵬が物議を醸しだしているという。事の発端は、13日目の稀勢の里戦の勝負審判判定。行司軍配は横綱に上がったが、物言いがつき取り直しになった。結局白鵬が勝ち優勝を決めた。千秋楽後の記者会見で、その判定に対し白鵬は「子どもが見ても分かる。こんなことは二度とないようにしてもらいたい」とコメント。それに対し横綱審議委員会の内山委員長は「審判というものはスポーツの世界で厳正なもの。反省すべきは横綱本人」と断じた。また北の湖理事長は白鵬の師匠宮城野親方を呼んで注意したとか。大相撲は相変わらず古い体質だと思う。審判が5人いようが人間だから間違えるものは間違えるものだ。テニスではチャレンジ制度があって審判の判断よりも優先される。プロ野球でも際どいホームラン判定はビデオに頼る。現代スポーツでは判定は機械優先だ。審判は決して厳正なものではないし、選手の上に位置する存在でもない。大相撲もビデオを使ってはいるが、勝負審判の目が優先している。せめて勝負審判と力士との立場が同列になれば、相撲人気も少しは戻るかもしれない。相撲協会に改革の光は未だ見えない。