年賀状雑感

毎年元旦になると思うのだが、年賀状を戴けるということは嬉しいものだ。昔の恩師や友人やそして部下までもが、近況を伝えてくれたり、当方の安否も気遣ってくれる。年賀状に書かれたたった一言ではあるが、相手の状況も察しが付くような気がする。そして、パッと嘗ての思い出も蘇ってくる。年賀状を誰に出すかという行為を考えると面白い。概念的には、お世話になった人とか、仲の良かった人とか、尊敬する人とか、社交辞令上の人とか、が殆んどだろう。だが自分には、それらに当てはまらない人も多い。毎年暮れになり年賀状を書く時期を迎えると、思いを込めて書くようにしている。だが中には何故自分は毎年この人に年賀状を出すのだろうと不思議に思う人がいる。決して好き好みの問題ではないし、深い付き合いをしていた訳ではない。簡単に言うと、一時期にパッと気心が知れただけなのかもしれないし、そうでないのかもしれない。でも自分は年賀状を出すし、その人から年賀状が届く。年賀状には「おめでとう」が付きものだ。最近年賀状には「おめでとう」という挨拶があるという意味だけではないことを知った。年賀状には「その後どう」という言葉が含まれている。「元気にやってます」という一言も嬉しいが「元気?」という一言も、一言だけに特に嬉しく感じるようになった。当年68歳。