偽、乱、忍の医師たち

メドピアというサイトがある。理念は、医師を支援し結果として患者を救うこと。ビジョンは医師たちの知識・知恵を集め医療を再発明することとある。簡単に言うと、医師たちのSNSだ。だが勿論、自分は医師ではない。だからメドピアのサイトには入っていけないので詳細は分からない。でも報道でその情報の一部を知った。約3千人の医師が回答した結果、医療界を表す今年の一字は、1位が「偽」、2位が「乱」、3位が「忍」だったとのこと。回答理由は、「偽」は群馬大病院の手術後の死亡、「乱」はSTAP細胞を代表とするさまざまな不祥事、「忍」は勤務医の厳しい労働環境の更なる悪化、と答えている。1から3位に殆ど得票差は無いので、偽、乱、忍、全てが医師たちの本音にようだ。傍から見ると、医師たちの将来は約束されているし、殊更悪い人が多くいるようには思えないし、生活は優雅に見える。回答とのギャップが大き過ぎる。そこで少し考えてみた。今年の一字と言われれば、普通は自分の生活を中心に考える。ところが、回答した医師たちは、自分の周りではなく医師界のことを考え憂いている。群馬大やSTAP細胞は、ほんの一人か二人の問題なのに。要するに回答した医師たちは、極めて高い見識を持ち合わせているという証明なのだろう。問題は、勤務医の労働環境の悪化だ。開業医は天国だが、勤務医は地獄だと聞いた事がある。メドピアで発する勤務医の叫びに、厚労省や日本医師会は耳を傾けるべきだと思う。勤務医の処遇が良くなれば、日本の医療も変わると思うのだが。頑張れ勤務医、メドピア。