Amazonのお坊さん便

本はAmazonで買うことにしている。買いたいと思った本を本屋で見つけることは難しい。今流行りのベストセラーならば、店頭にいやと言う程積んであるが、タイミングがずれるともう見つからない。だから本は、欲しいと思った時にAmazonで購入することに決めている。本業界にはディスカウント制度は殆んど無いが、Amazonならばポイントが付き、その分安く買えるメリットもある。そのAmazonがマスコミを賑わしている。僧侶手配サービスの「お坊さん便」を始めたからだ。何と葬式の時の僧侶もAmazonで頼めることになったのだ。先祖代々地元に住んでいる人は別だが、殆んどの都会人はお寺との付き合いが無い。宗派も拘らない。かと言って仏式の葬式にお坊さんは必要だ。お布施と言うか料金と言うかは分からないが明朗会計で安心感もある。現代のニーズに極めてマッチしているようだ。ところが仏教会は「宗教行為をサービス商品化している」と異議を唱えているとのこと。Amazon経由でもお坊さんが派遣されるのだから、仏教会の領域が侵される訳ではない。問題は租税制度にありそうだ。お坊さん個人が得たお布施は所得税の課税対象になるが、法人に入った場合は法人税が非課税になる。このまま商品化が進めば、そのうち宗教行為も課税対象になってしまうのではという恐れがあるからだろう。しかし、逆に今の時代に何故宗教団体は課税対象にならないのだろうかと疑問が生じてくる。お坊さんから説教など聴く人などまずいない。お坊さんと言えば、葬式の時だけ頼む存在だ。最早誰しもサービス商品と思っている。お坊さんが課税対象を免れるには、仏の道を説く本来の宗教行為に徹することこそ、本人を含め全ての人を救うことになると思うのだが。