カテゴリ:202209



30日 9月 2022
またまた「羽鳥慎一モーニングショー」の玉川コメンテェーターの問題発言だ。安倍元首相の国葬で友人代表として弔辞を述べた菅元首相に、イチャモンをつけた。菅は安倍との昔を振り返り、銀座の焼鳥屋での秘話を披露した。これが多くの人々の心を揺さぶった。友人代表の弔辞としては最優秀の部類に入ると思う。だが、一夜明けた番組で国葬を振り返り、玉川は「これこそが既成事実として残らせる国葬の政治的意図だと思う。演出の制作者として電通が入っている」と断言した。ところが、翌日に「事実ではありませんでした。さらに、電通は全く関わっていないということが分かりました」と陳謝した。今のところ、政府筋からクレームは入っていないが、玉川の陳謝で済む問題なのだろうか。玉川は番組のコメンテェーターだ。いわばインフルエンサーだ。茶の間の意見を左右する力を持っている。そのインフルエンサーが誤情報を垂れ流す。罪は相当重い。この手の輩はネタ元を明かさないのが仁義だと言い訳する。しかし、玉川は、電通発言に至った経緯を明らかにすべきだ。政治家だけでなく玉川にも説明責任が求められている。その上で、丁重に謝罪すべきだ。テレ朝も見識が問われている。テレ朝が出来ることは、謝罪して、その証しとして玉川を番組から外すことだと思う。
29日 9月 2022
JBpressの記事「稲盛和夫が遺した組織作りの真骨頂、苦戦する永守、柳井、孫との違いは何か」が面白かった。自分は、稲盛が数多くの優秀な経営者を生み出したが、一方で、永守、柳井、孫は後継者難であることは知っていた。でも、何故稲盛が凄いのかは知らなかった。この記事は、その理由を端的に述べている。偉大な創業者に率いられたベンチャー企業は、創業者なしには動かない組織になりがちだ。稲盛の成功の要因は、部門別採算制度の導入により社員一人ひとりが仕事を自分事と捉える意識変革と、何のために働くのかというフィロソフィーだという。人間は数字目標を与えると、他社はともかく仲間までも排除して上に上がろうとする。それを止めるのがフィロソフィーであり、仕事をする前の大前提と位置付けている。こんにち、殆どの企業は部門別採算制度の考え方を導入している。永守、柳井、孫は数字を追って財をなしたが、フィロソフィーが無い。会社の図体は大きくなり利益を出しているが、後継者は育たない。未だにベンチャー企業の域を出られないことが良く分かる。稲盛の著書は売れている。自分は読んだことは無いが、何故売れるのかが分かったような気がした。いま読むべき人は、永守、柳井、孫らに違いない。
28日 9月 2022
英国のポンドが急落した。要因は、トラス新政権の減税政策にあるという。トラスは大幅減税を公約して、首相の座に就いた。所得税や住宅購入の際の印紙税を減らすほか、法人税の増税計画も廃止する、450億ポンド規模の減税政策を発表した。これにより、経済成長に弾みをつけたいのが狙いだ。ところが、市場はネガティブに反応した。財源も無いし、経済の回復も見込みが無い。金利は上がり、貨幣価値は下がり、貧富の経済格差は広がるばかりだ。IMFは、英国政府の減税政策について、生活費危機を加速させる可能性があると警告している。しかし、トラスの側近は、IMFは常に非常に伝統的な経済政策を推進しており、そのせいで何年も低成長と低い生産性が続いている、と批判。英国を前進させる唯一の方法は減税と支出抑制、そして大掛かりな経済改革だ、と主張している。どうやら、減税政策はブレグジットに続く、英国のEUへの反抗とも受け取れる。トラス首相の支持率も急落している。さて、大規模減税政策が成功するのか、見ものだ。もし成功すれば、世界中の経済政策が様変わりすることになるだろう。
27日 9月 2022
安倍元首相の国葬が行なわれた。国内では約6000人に案内を発送したが、そのうち出席したのは約3600人のみで、4割にあたる2400人が招待を辞退。元職を含む国会議員にいたっては6割が欠席。当初は各国の首脳が来日して華やかな弔問外交が繰り広げられると喧伝されていたが、フタを開けてみればG7首脳の出席はゼロ。更にトランプもオバマもメルケルも来なかった。岸田は、国葬の根拠を安倍元首相の外交の成果としていたが、海外の要人の反応は寂しいものだった。一般献花台には2万人超が訪れた。一方で、武道館周辺はデモ隊で騒然となったという。自分はテレビ中継を見ていないが、岸田と菅の弔辞の対比が話題になったようだ。岸田は、ダラダラと12分も読み上げ、どこか他人行儀な語り口で、弔問客を辟易とさせたらしい。官僚の書いた作文を読み上げただけと噂されている。菅は個人的なエピソードを織り交ぜ、とつとつと情感を込め、時折感極まって、声を詰まらせるシーンも、周囲の涙を誘ったとのこと。あまりにも格差がありすぎると評判になっている。自分は国葬に反対だから、もし招待されても辞退する。しかし、反対だからといって、葬儀の当日に葬儀場の周りでデモで騒ぐのは間違っていると思う。それが良識というものだ。
26日 9月 2022
今日9月26日から、コロナの全数把握を止め、特定条件の患者の情報だけが提出されることになった。全数把握のデータ入力が、本来の医療活動の妨げになっていたからだ。あの天こ盛りのデータは必要だったのだろうか。そこを簡素化すれば、連続した感染状況の把握が可能だったのではないのだろうか。中途半端なデータ集めが、何の役にも立たない徒労に終わろうとしているようだ。少なくとも、厚労省は総括し反省すべきだと思う。今回の改正で、新型コロナ患者は「リスクが高い人」と「一般の人」の2つに分けられることになった。リスクが高い人の条件は、次の4つだ。65歳以上、症状が重く基礎疾患がある、重症化リスクがあり治療薬や酸素投与の必要がある、妊娠中。リスクが高い人はこれまで通り、発熱外来を窓口にして、健康観察か入院になる。一方「一般の人」は自分で検査し7日間の自宅療養となる。一般の人は、抗原定性検査キットで陽性かどうかを判断し、陽性であれば自治体の「健康フォローアップセンター」に連絡して登録する。もし症状が悪化すれば、健康フォローアップセンターを窓口にして入院を検討する。相変らず、ややこしいルールになっている。西欧では、既に接種の有無やマスクの着用を問わずに入出国が可能になっている。コロナの危険性はインフルエンザよりも低くなっている。日本は、いつまで拘り続けるのだろう。
25日 9月 2022
プーチンが21日テレビ演説で、部分的な動員令と住民投票の実施と、核兵器の使用を示唆した。これまでは特別軍事作戦と称し、職業軍人だけで小規模に行なうものとしていた。ところが今度は、ロシア国内の予備役を30万人集め、軍事作戦に加担させるという。30万人というのは、小出しの説明で、実際には200万人を対象にしているようだ。ロシアが動員令を出すのは第二次世界大戦以来だ。部分動員令に抗議するデモが各都市で行なわれ、多数の拘束者が出ている。国境では脱出を図る者が長蛇の列をなし、空港にも殺到しているという。ロシア政府は18歳から35歳を出国出来ないようお触れを出した。兵士の脱走、無許可での降伏、戦闘拒否、命令不服従は最高10年の禁錮刑に引き上げた。まさに、特別軍事作戦ではなく戦争にフェーズチェンジした。ウクライナ侵攻が始まった時、数百万人の富裕層や知識人がロシアを脱出した。残されたロシア人は、無関心派と親プーチン派だった。今度は、部分動員令で無関心派の脱出が始まった。ペスコフ大統領報道官の息子が招集を拒否したことは、ロシアの国内事情を端的に物語っていると思う。
24日 9月 2022
長崎駅から武雄温泉駅間で運行する西九州新幹線が開業した。長崎駅、諫早駅、新大村駅、嬉野温泉駅そして武雄温泉駅の5駅で、走行距離66kmを約30分で結ぶ最短の新幹線だ。福岡市と長崎市を結ぶ整備新幹線計画のうち、武雄温泉駅・長崎駅間がフル規格新幹線として先行整備された。博多駅に行くには、武雄温泉駅で在来線に乗り換える必要がある。武雄温泉駅・長崎駅間は暫定開業という位置付けだが、武雄温泉駅と博多駅の間は、佐賀県との話し合いが進まず、現時点で未定となっている。九州新幹線の新鳥栖駅と武雄温泉駅を結べば一通となるのだが、整備方式や佐賀県の費用負担で揉めている。フル規格新幹線、ミニ新幹線方式、フリーゲージトレイン、スーパー特急方式、武雄温泉駅での対面乗り換えを含めた整備方式の検討が行われ、結局武雄温泉駅での対面乗り換えが採用された経緯がある。揉める原因は、長崎にはメリットがあるが、佐賀には無いことだ。西九州新幹線による長崎県と佐賀県の経済効果を評価し、その比率で建設費用を按分すれば解決する程度の問題だと思う。因みに、長崎発武雄温泉行きの西九州新幹線「かもめ」の行き先表示は、博多まで行かないのに博多となっている。気持ちだけは博多と結ばれているようだ。
23日 9月 2022
安倍元首相の国葬が、あと4日に迫っている。国民の60%が反対しているが、強行されることになるのだろう。岸田が言う国葬する根拠は曖昧だ。それなら自民葬に替えた方が良い。そもそも、国葬を決めた法的根拠は有るのだろうか。岸田は拙速に国葬を閣議決定した。岸田は国会審議で「国民に強要することでない限り、法律は必要ないとの学説」に基づき、内閣の行政権の範囲で閣議決定のみで実施できると主張した。即ち、国葬は内閣の判断だけでよいという。しかし、法律の専門家である衆院法制局と衆院憲法審査会事務局は、憲法の趣旨を踏まえ、岸田の決定に異議を唱えている。国葬実施の意思決定過程に国会が関与することが求められると主張している。行政権は内閣にあるとしても、国会は、国権の最高機関であり、全国民を代表する国会議員で組織と定め、内閣は行政権の行使で国会に責任を負うとしている、と指摘。国葬実施の判断が恣意的にならないためにも、国民の合意を得る手続きとして国会関与の必要があると断言している。当然国葬は国会の承認案件だと思う。考えてみれば当たり前だ。国民が国会議員を選び、国会議員が首相を選ぶ仕組みになっている。国民が負託したのは国会議員であって、首相ではない。国民の意思は国会議員にしか実行出来ないのだから。
22日 9月 2022
コロナ第7波も収束を迎えつつある。海外でマスクをつける人は殆ど皆無だ。エリザベス女王の国葬ニュースでもマスクをつけていたのは日本の天皇だけだった。国内でも、政府が屋外で3密でなければマスクを外すよう呼び掛けている。マスクに抵抗感の無い日本人も、やっとマスクから解放される日が近づいている感じがする。ところが、法律は逆行している。政府は秋の臨時国会で旅館業法改正案の提出を目指しているという。現行法では、事業者は原則、マスク不着用の利用者の宿泊を拒んではならないとしてる。改正案では、新型コロナウイルスなど感染症の流行時に、ホテルや旅館を経営する事業者がマスク着用などの感染防止策を客に求め、正当な理由なく拒んだ場合は宿泊を断れるようにする、というのだ。マスク着用、検温、手指消毒などを政令で定める。発熱などの症状がある客に、新型コロナなどに感染していないかどうか報告を求められるようにする。報告を拒めば、宿泊を拒める。2年前に制定すべき法律だったと思う。今はワクチンも普及し、マスク・ファーストの時代ではない。時代遅れを「1周遅れ」と表現するが、この法律は「2周遅れ」と言えそうだ。
21日 9月 2022
昨日の続き。TBS「ひるおび!」の八代英輝コメンテーターが、岸田首相の支持率下落を危ぶみ「旧統一教会と関係ない方で組閣をやり直したらいかがでしょうか」と指摘したとのこと。一見正論のように聞こえる。妥当な意見にみえる。でも、岸田の秘書が旧統一教会と関係があったのは事実だ。岸田自身も旧統一教会塗れなのだ。だから、八代の言い分を、そのまま通せば「岸田も辞めろ」ということになる。何故このようなチグハグな事が起きるのだろう。答えは明白だ。最近のコメンテーターは、非専門分野を扱うコメンテーターが多すぎる。事が起きれば徹夜で情報をかき集め、なんちゃってコメンテーターを務めるのだ。だから、綻びが生じることになる。でも、解決策は2つある。1つは「自分はその道の専門家ではないが」という枕詞を付けること。あとで、言い訳は幾らでも立つ。もう1つは、徹底的に情報をかき集めること。本人が頭脳明晰で弁が立ち、同レベルのスタッフを揃えれば、不可能ではない。でも、それを達成出来ないのは不可能に近いからだ。所詮、オールマイティなコメンテーターなど、居るはずが無い。コメンテーターは分相応をわきまえるべきだ。と言うことは、答えは1つしか無いということになる。少なくとも、なんちゃってコメンテーターには退場を願いたいものだ。

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