カテゴリ:201902



28日 2月 2019
トランプと金の第2回米朝会議は失敗に終わった。金正恩の落胆ぶりが顕著だ。北朝鮮を列車で出発し3日かけてベトナムに着いた。その間は異例に状況が華やかに報道され、金はご満悦の様子だった。ところがトランプとの会見後表情が一変した。これまでの報道から下記のように推測出来る。実務者レベルでは、平和締結のため、核施設の一部廃棄と経済制裁の一部緩和で合意していた。ところが米国ではトランプのロシア疑惑が再燃している。金はすかさずトランプの足下を見た。ロシア疑惑を打ち消すようなサプライズであればトランプは食いつくに違いないと。そこで金は、平和締結の条件を経済制裁の一部解除から全面解除に転換した。政治的な駆け引きならば、これで決着がつく。ところがトランプは政治家ではない。悪名高い商売人だ。損得が優先する。トランプは金の過剰な要求に対し、本能的に核とミサイルの全面廃棄を要求したに違いない。しかも、米国が知っている全ての北朝鮮軍事施設の場所を明言して。金は米国の情報力に圧倒されたに違いない。このままいけば丸裸だ。北朝鮮には帰るにも帰れない。会談後の2日間の滞在は、それを物語っているように見える。トランプと金の今後の対応が見物だ。
27日 2月 2019
我が家ではテレビ番組を直接見ることは少ない。精々ニュース番組程度だ。殆どはピンポイントで録画する。昔のテープに較べ今のHDDは録画容量も大きく、気軽に沢山録画出来るし削除も出来るから便利だ。LIVEではないもののCMを飛ばせるから、見る時のイライラ感も殆ど無い。今日は20日遅れで2月9日放送のブラタモリ「武蔵小杉」を見た。この番組は面白い。歴史的背景や地形の蘊蓄をベースとしている。普段見慣れた風景が新鮮に見えることに感心する。番組では、武蔵小杉は家康が江戸の米を供給するために灌漑して田んぼを作った地であること、鷹狩りのため中原街道を作り御殿が出来たこと。その後田んぼの広さ故、工場が出来たこと。その工場跡地がタワーマンションになったことが紹介されていた。なるほどだと感心した。でも、残念だと思ったことがある。武蔵小杉は、数年前は一等地だった。それで人が集まった。ところが、集まり過ぎて子供たちの教育環境が追いつかず、電車の改札口を通過するにはかなりの時間を要する程不便になった。良質なテレビ番組ブラタモリも現在のシビアな状況には目を瞑っている。これは「片手落ち」と言うべきだろうと思う。
26日 2月 2019
英国のメイ首相がレームダック化し、英国議会はEU離脱でダッチロールしている。2016年の国民投票で離脱がきまり、残留派のメイが首相に就き離脱の音頭を取った。メイはEUと離脱案で合意したが1月に議会で否決された。今は再度EUと協議中。3月12日までに改正案の採決を諮るという。もしそれが否決されたら、13日に「合意なき離脱」の是非を問う採決を行い、それも否決されれば「離脱延期」を議会に問うという。しかも、延期は1回限りで6月末までだと付け加えた。これまで頑なに離脱延期を否定し続けてきたメイも土俵際で翻意した。国民投票日から2年8ヶ月が過ぎた。進展は殆ど無かった。このまま進むと「合意なき離脱」は否決され「離脱延期」が承認されることになるはずだ。更にメイが最後っ屁のように付け加えた「6月末」も延長され、再国民投票の見通しも立ちそうもない。個々の意見や立場を尊重するのが民主主義だが、大局に立って折り合いをつけるのも民主主義だと思うのだが。英国のオピニオンリーダーの出現と、民主主義の質が問われている。
25日 2月 2019
政府は採用に直接結びつけるインターンシップの禁止を経済界に要請する方針を固めた。2021年春に入社する今の大学2年生から適用する就職活動の新ルールだという。何か変だ。インターンシップとは、学生の就業体験のこと。学生の職業意識の向上にもなるし、職業選択にも役立つ経験となるメリットがある。もし、インターンシップで企業と学生の相性が合いその後就職・採用することになれば互いに幸せなことだ。それを禁止するというから理解出来ない。恐らく政府は、売り手市場への歯止めとか、早期の就職先決定で学業が疎かになるとかを考えているのだろう。でも、実際にはそんなケースは稀だ。企業は会社に必要な技術・知識の習得を提示することが出来る。学生は入社までの期間に、その企業に有用な勉強をすることが出来る。早期に内定が決まったからといって、遊び呆ける学生など企業が内定を取り消すに決まっている。早期内定に問題は無い。一方インターンシップ制度の悪用も目立つ。学生を無給でこき使い、その上就職させずに放り出す企業もある。政府はインターンシップの悪用を防止するためのルールを作るべきだと思う。
24日 2月 2019
米軍普天間飛行場の移設をめぐり、辺野古の埋め立ての是非を問う県民投票が行われた。結果は投票率が52%で、反対が有効投票の72%で、全有権者数の4分の1を超えた。投票結果に法的拘束力はないが、工事中止を迫るための民意という後ろ盾が出来たと言えるだろう。でも、普天間問題は何処へ行ってしまったのだろうかと思う。普天間周辺の住民はいつも危険に晒されている。この危険を取り除くために移設が検討され辺野古が選ばれた。沖縄にこれ以上米軍基地を作るな、きれいな沖縄の海を埋め立てるな、沖縄だけに米軍基地を集中させるな、という県民の気持ちは良く分かる。一方国としては防衛上何処かに移設せざるを得ない。米国は軍事上沖縄県内がベストだと言っている。簡単に結論が出せる話ではないことは分かる。でも、現実的に普天間の安全をはかることが最優先だと思う。この埋め立ての是非を問う県民投票は、沖縄県民の真の民意を聞いていないように思えてならない。
23日 2月 2019
米国では、今「AOC現象」という小さな旋風が吹き荒れているという。AOCとは、29歳の女性アレグザンドリア・オカシオ=コルテスAlexandria...
22日 2月 2019
現代版浦島太郎が実現しそうだ。はやぶさ2が小惑星リュウグウ表面のタッチダウンに成功し、サンプルを得たらしいとのニュース。あとは、はやぶさ2が無事地球に帰還すれば現代版浦島太郎の出現だ。それにしても気が遠くなるような世界の出来事だ。リュウグウは楕円軌道をしているから、地球からの距離は一定ではない。最接近距離が約3億kmといわれている。到達に要する時間は2年半。しかも、リュウグウの大きさはたったの900mで、ゴツゴツしているので着陸地点は数mに限られる。そのピンポイントに正確にタッチダウンしたという。実感が湧かない。例えると「日本からブラジルの長さ6cmの的に当てる」ほどの精度だという。よくぞ、はやぶさ2は困難な飛行を乗り越えてきたものだと思う。しかし、はやぶさ2にはもっと過酷な過去があったとのこと。民主党政権時に大幅に予算を削減され、存続が危ぶまれた。この種の成功は目出度いし祝福したいと思うが、成果は何なのだろうか。太陽系の起源解明だと言うが、曖昧過ぎる。少なくとも、起源が分かると現実世界にこのような効果をもたらすはず程度の具体性は必要だ。それが夢の実現であり、はやぶさ2の成功は過程に過ぎないと思う。
21日 2月 2019
桜田五輪相がまたまたお騒がわせだ。今度は予算委員会に3分遅刻した。五輪憲章を読んだこともないし東京大会のコンセプトも知らない五輪相。池江選手の白血病発症について「がっかりしている」と発言しマスコミから集中砲火を浴びた五輪相。パソコンを使った経験の無いサイバーセキュリティ戦略担当相。マスコミのカモになっているが、全て桜田の責任なのだろうか。予算委員会は、桜田の3分遅刻で審議が5時間ストップした。桜田が一言謝れば終わった話なのに、野党が退席したからだ。5時間の審議ストップは野党に責任がある。昔の民主党政権時代には、前原、仙石、原口が遅刻をしたというのに。池江選手へのコメントは、発言の一部が切り取られ歪曲されて報道されている。本人の発言を全て読むと「がっかりしている」が主旨ではないことが分かる。明らかにマスコミによる情報操作だ。視聴者を間違った方向へ導いている。マスコミも政治の劣化を助長させている元凶と言えそうだ。
20日 2月 2019
大阪大などの研究チームが、寿命や老化現象に関わるたんぱく質を発見したと英科学誌に発表した。その名はルビコンRubicon。ルビコンそのものは2009年に大阪大の研究者により発見されていた。ルビコンはオートファジーを抑制する。例えば脂肪肝はルビコンの増加により脂肪の分解が抑えられるためだと知られている。オートファジーとは、生物が飢餓を乗り越えたり、細胞を新陳代謝したりするために、細胞内の不要物を分解し再利用する現象。病原体など有害物を除去する働きもある。細胞内に隔離膜と呼ばれる膜が現れて不要物を包み込み、分解酵素を含んだリソソームが融合して不要物は分解される。その分解酵素の働きを阻害するのがルビコンだ。研究チームは、マウスなどでルビコンの有無による差を調べた。そしてルビコンが無いと寿命が1.2倍延びることを確認したという。今後ルビコンを生成しない薬の開発が焦点になる。その薬は人類の万能薬になるかもしれない。オートファジーでは、大隅東工大名誉教授が2016年にノーベル医学生理学賞を受賞したが、大阪大のルビコンも受賞対象になる可能性は大きそうだ。
19日 2月 2019
大阪でダブル・クロス選挙が浮上している。大阪府知事と大阪市長は共に年末に任期を終える。でも、大阪都構想の住民投票の是非について民意を問うため任期終了前に辞任し選挙で問うという。しかし、同一人物が再選されると、任期は延長されず年末までとなるので、松井府知事と吉村市長が入れ替わり出馬するという。一言で言うと、税金の無駄遣いだと思う。更に一言付け足すと、職権の乱用・私物化だとも思う。二重行政を解消するための大阪都構想はグッドアイデアだが、やり方が間違っている。府知事も市長も、まずは任期中に大阪都構想の素晴らしさを選挙民にアピールすることに集中すべきだと思う。そして年末の選挙でその是非を問えばよい。もし選挙に勝てば住民投票に進めばよい。万一負ければ己の説得力の無さと努力不足を嘆けばよい。選挙の前倒しなど甚だ烏滸がまし過ぎる。

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