はやぶさ2の真のミッションは

現代版浦島太郎が実現しそうだ。はやぶさ2が小惑星リュウグウ表面のタッチダウンに成功し、サンプルを得たらしいとのニュース。あとは、はやぶさ2が無事地球に帰還すれば現代版浦島太郎の出現だ。それにしても気が遠くなるような世界の出来事だ。リュウグウは楕円軌道をしているから、地球からの距離は一定ではない。最接近距離が約3億kmといわれている。到達に要する時間は2年半。しかも、リュウグウの大きさはたったの900mで、ゴツゴツしているので着陸地点は数mに限られる。そのピンポイントに正確にタッチダウンしたという。実感が湧かない。例えると「日本からブラジルの長さ6cmの的に当てる」ほどの精度だという。よくぞ、はやぶさ2は困難な飛行を乗り越えてきたものだと思う。しかし、はやぶさ2にはもっと過酷な過去があったとのこと。民主党政権時に大幅に予算を削減され、存続が危ぶまれた。この種の成功は目出度いし祝福したいと思うが、成果は何なのだろうか。太陽系の起源解明だと言うが、曖昧過ぎる。少なくとも、起源が分かると現実世界にこのような効果をもたらすはず程度の具体性は必要だ。それが夢の実現であり、はやぶさ2の成功は過程に過ぎないと思う。