2014年7月

平均寿命と健康寿命

男性の平均寿命が初めて80歳を突破し、女性は2年連続で長寿世界一になった。伸びた要因は、日本人の3大死因であるガン、心疾患、脳血管疾患に対する医療技術の向上にあると言われている。一方長寿化に伴い医療などの社会保障費の増大は避けられない。そこで自分があとどれだけ生きるのかを調べてみた。厚労省HPに簡易生命表が載っている。それによると自分の平均余命は17年なので84歳まで生きることになる。ちなみにカミサンは22年なので89歳だ。平均寿命という定義に対し健康寿命という定義もある。文字通り健康に過ごせる期間のことだ。平均寿命と健康寿命の差は、男性が9年で女性が13年。従って、平均的な人生を送れば、最期の9年間は健康ではない生活を送ることになる。とすると、今から8年間を健康に過ごし、その後の9年間は社会のお荷物になってしまうことになる。だから、お荷物にならぬよう健康に努めることは大切だ。しかし老いには逆らえない。某かのハンデを負ったとしても、そのハンデと向き合いそして受け入れた上で生活することが大切だと思う。その意味で今の健康寿命の定義は変更した方が良い。健康とは肉体的なものではなく精神的な健全さをいうのだと。

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B29あれこれ

昨日は第32代大統領ルーズベルトの逸話に少し触れたが、今日はルーズベルトの死を受けて大統領に就任したトルーマンの話。トルーマンは第2次世界大戦が終わろうとしている時に日本への原爆投下を命令した米国大統領だ。ニュースによるとエノラ・ゲイ12名の最後の乗組員が亡くなった。エノラ・ゲイとは広島に原子爆弾「リトルボーイ」を投下した米国爆撃機B29。自分は終戦の翌年に生まれたので、原爆や東京空襲の恐ろしさは知らない。しかし子供の頃に観た映画の影響かもしれないが、B29の怖さは知っている。エノラ・ゲイ最後の乗組員は「原爆投下が戦争終結につながり、間違っていたとは思わない。原爆は長い目でみて多くの命を救った。だが戦争や原爆では何も決着しない。個人的には世界に原爆は存在すべきではないと思う」と話していたようだ。第2次世界大戦の終盤では、原爆や東京大空襲により戦争とは関係のない一般市民の300万人もが犠牲になった。どう考えてもトルーマンの戦犯行為に思えるが、乗組員に罪はない。一方で墜落したB29乗組員の命を助けたものの戦犯に問われ死刑宣告を受けた日本兵の「私は貝になりたい」を思い出す。既に戦後70年が過ぎたが、未だに中韓は戦争当時を掘り返す。勝てば官軍負ければ賊軍は続いている。

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生きた教育とは

高校野球の地方予選が面白い。ルーズベルトの「野球で一番おもしろいゲームスコアは8対7だ」と言った言葉は有名だが、それを超えるゲームがあった。石川県大会決勝の星陵対小松大谷。0対8と敗色濃厚だった星陵が9回裏にひっくり返し9対8で逆転サヨナラ勝ちして甲子園出場を決めた。星陵関係者には一生忘れる事の出来ないゲームになったに違いない。それ以上に星陵ナインにとっては「最後まで諦めない気持ち」が、今後の人生を切り拓く拠り所になるはずだ。だが上には上がいるものだ。それにも勝るチームがあった。大阪府の決勝に進出したPL学園だ。昨年暴力事件のため活動が停止され、監督も去った。しかも後任が決まらず、素人の校長が監督として登録されている。事実上監督不在だ。高校野球は特に選手の一挙一動を監督が指示するから、監督が不在ということは糸の切れた凧のようなもの。その監督不在のPLが何と全国で最難関の大阪府決勝に進出した。作戦や選手交代は選手同士で決めているという。選手たちにとって、自主的に行動し、話し合いながら物事を決め、かつ結果を出してきた経験は、実社会に出てからの大きな武器になるに違いない。生きた教育とは、こういうものを指すのだろう。

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猛暑が通り過ぎた

猛暑がやっと通り過ぎた。温度が35度から30度に下り、湿度は80%から60%に下がった。体をグッタリさせる要因は湿度なのだろう。空気が乾いた今日は一日爽やかだった。子供の頃の夏休みを思い出させる気候だ。日本は1週間程度の猛暑で済んだが、米国では異常気象が続き大変なようだ。西部では乾燥による山火事が多発し、東部では豪雨により水害が続発している。まるで祟られたとしか言いようがないほどだ。温暖化しているのは間違いないが、温暖化の原因は本当に温室効果ガスによるものだろうか。世界の温室効果ガス排出量の4割は中国と米国が占めている。温室効果ガスによる異常気象であれば、米国は自業自得だからやむを得ないとも言える。米国民はどう感じているのだろうか。オバマは温室効果ガスの削減対策に乗り出すのだろうか。米国の温室効果ガス削減対策への本気度が試されているようだ。

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一度は泊ってみたいホテル

パリのある3つ星ホテルが、宿泊客に料金を決めさせる試みを始めたとのこと。通常の宿泊料金は約250ドルだからかなりのリスクだ。経営者は、バーの支払いを自己申告制したところ上手くいったので、ホテル料金への応用を思いたったようだ。経営者の狙いは、客から偽りのない評価を得ることらしい。自己申告制料金を導入するには、一流ホテルであること、氏素性が明らかな上客であること、が必須条件だろう。しかし、いきなり自己申告制と言われても客は戸惑うに違いない。「通常料金は250ドルですが、お支払いはお客様のご評価額でお願いします」くらいの説明書きは必要だろう。導入のメリットは何だろう。客の本音を聞ける。客が満足したサービス内容が分かるので更なる良いサービスを加えることが出来る。不満なところも分かるので改善し易くなる。支払額が少なくても客には不満が残らないのでリピートする気持ちになる。一方デメリットは見当たらない。どうやらこのホテルの経営者は、才覚と度胸を兼ね備えているようだ。3つ星ホテルだからこそ出来る試みとも言えるが。日本にもこのようなホテルがあれば、一度は泊ってみたいものだ。

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ガリレオなのか?

ドキュメンタリー番組で、事前に番組内容を告知するのは珍しい。大抵は放送後に「そうだったのか」と驚かされる趣向だが、今回は放送前に断定した。それがNHKスペシャルのSTAP細胞小保方論文問題。先日NHK取材班が小保方さんを執拗に追いかけ負傷させたとのニュースがあった。NHKスペシャルの一連の取材の一部でもあるようだ。些か強引さを感じさせた出来事だ。その番組の事前告知は「史上空前と言われる論文の捏造」「論文の不正の実態に迫る」と鋭い文言が並び、NHKの強気の姿勢が読み取れる。だが小保方論文の誤りやコピペは既に指摘されている。今はそれが不正と認定されているので「不正の実態」報道には価値がない。とすれば、NHKは文字通り「論文の捏造」に迫らなければ、番組は成立しない。若山マウスが黒から灰色に変わった今、果たして捏造を証明出来るのだろうか。NHKスペシャルは、今は答えのない科学的な根拠に断定的な答えを出すように思えてならない。ガリレオの「それでも地球は回る」を弾圧した当時の宗教と今のNHKがダブって映る。今の自分はSTAP細胞の存在を、在るとも無いとも思っていない。在るかもしれないし、無いかもしれない。今後科学が証明する。時間が証明すると思っている。今更大山鳴動で「小保方論文は不正」などの結論では、NHKの名が廃るし、料金を返せと言いたくなる。さて、果たして明日放送されるNHKスペシャルは、どのような結論を導くのだろうか、興味津々だ。

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猛暑の中のゴルフ

全国的に猛暑が続いている。35度の猛烈な暑さの最中ゴルフに行ってきた。ゴルフ場は芝生の為然程照り返しが無いとは言え、相当暑かった。後半中盤では集中力が持続せず、グリーン上では傾斜を読む気力も薄れ、何も考慮せずに打つこともあった。17番ホール180ヤードパー3のティーショットはスプーン。見事に芯を食い一直線にグリーン方向に飛んだ。何と奇跡的にワンオンに成功。残り10ヤードでバーディを狙ったが僅かに外れ、返しを沈めてパー。この時ばかりは暑さを忘れた。心頭を滅却すれば火もまた涼し、ということを体験した。帰り道で、何か冷たいものを飲もうということになった。途中のコンビニに寄り、カフェラテを飲んだ。冷たいものを飲んで生気に返った。冷たい飲み物がこれ程までに効果があることを実感したのも久々の体験だった。猛暑を克服するには、気力、体力そして冷却が必要なことを実感した一日であった。

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裁判員制度の改正を

求刑の1.5倍の量刑を言い渡した裁判員裁判の判決を、最高裁が重過ぎるとして破棄した。果たして裁判員はこの結果をどのように受け止めているのだろうかと心配になる。裁判員制度とは、市民の日常感覚や常識を裁判に反映させることと、法に対する国民の理解を増進する目的で始まった。米国の陪審員は有罪か無罪を決めるだけだが、日本の裁判員は有罪/無罪の判断と、刑の重さも決めなければならない制度になっている。元々素人の裁判員に刑の重さまで判断させることに無理がある。しかも市民の感覚を反映させろと言われれば、被害者の身になってより重い刑に流れやすくなるのは当然のことだ。最高裁は過去の裁判との公平性を確保するため過去の量刑を考慮すべきと言っている。だがそれを裁判員に求めることは酷だ。それは裁判を専門的に勉強している裁判官がやるべきものだ。今の裁判員制度は、単に裁判官がサボるためのものにしか見えない。最高裁の判決により、図らずも裁判員制度の大きな欠陥が露呈し確定してしまったようだ。制度を改正し、裁判官は本来の仕事に励むべきだと思う。

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ファミマの信頼関係

使用期限が過ぎた肉を偶々使ってしまった、と言うような軽い話ではない。中国の上海福喜食品の食品偽装は凄まじい。使用期限が7か月過ぎ青く変色した肉を再加工して更に保存期間を1年延ばして出荷。作業場の床に散乱している肉を拾って加工し製品化。しかも従業員は「食べても死ぬことはない。長年続いたやり方だ」と平然として言う。内部告発した従業員は解雇。外部監査の連絡があると、1日前に見られてまずいものは全て隠す。内部告発により上海のTV局が取材し発覚したとのこと。日本マクドとファミマが仕入れていた。当然販売中止だ。ファミマの社長は「しっかり品質管理をしていたが、上海福喜食品に信頼関係が裏切られ、ファミマはお客様の信頼を裏切った」と陳謝した。ところが実情は、仕入れ前に社員が現地で安全管理体制をチェックし、発売前に商社が品質を確認しただけで、原料のチェックはしていなかったという。要はしっかりと品質管理をしていなかったのだ。何を持って信頼関係を構築していたのだろうか。上海市民は、この種の問題には慣れっこだから別に驚かないとTVインタビューに答えていた。更にファミマは中国で他の供給先を探すと言う。懲りない会社だと思う。

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ミニ飲み会の話題

大学の同窓でもあり、テニス仲間でもあり、近所の隣人でもあるご夫妻と、久し振りに我が家でミニ飲み会をした。ひと昔前の話題と言えば、テニス、グループ旅行、飲み会そして子供の話が多かった。どちらかと言うと自分たちがどうしたいという話題だった。しかしお互いにリタイヤ生活に入り環境も変わってきた。慎ましく自適の生活を送っているが、話題の中心は親の老後の面倒や相続関係に移りつつある。自分は両親が30年前ほどに亡くなった時に、相続権を放棄したので幸い兄弟間でのトラブルはなかった。実際に相続の時期が近づくと財産そのものだけでなく、お金に替えられない親の面倒見をどう評価するとか、極めて複雑な事情が発生するようだ。話題は、今所属しているテニスクラブがもし無くなってしまったらどうしようかというところまで膨らんだ。話題は「どうしたい」から「どう乗り切るか」に変わりつつある。幸い我らはリタイヤ組だ。長年培ってきた年寄りの知恵で乗り切るしかあるまい。

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自前の梅雨明け宣言

空気が入れ替わった。湿度が下がり爽やかになってきた。気象庁の梅雨明け宣言はまだないが季節は確実に変わった。子供たちの夏休みも始まり、いつもは静かなのに夕方になっても近所の子供たちの声が響いている。我が家の前を通り過ぎる登校する生徒たちの姿も途絶えた。蝉も待ってましたとばかりに鳴き出した。今日は旗日、海の日。まさに暦通り夏の到来だ。今日から40日間小中学校の夏休みになる。街には子供たちが溢れ出す。子供たちがどこから飛び出すか分からない。だからこの季節は出来るだけ車の運転はしないようにしている。だが学校に閉じ込められていた子供たちが街に溢れると景色が一変する。普段は高齢者ばかりが目に付く日本は老人社会になったと思っていたが、そうではない。まるで春のように華やぐし活気付いてくる。空気も雰囲気も入れ替わった。気象庁より一足先に自前で梅雨明け宣言をしようと思う。

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正しい事は正しい

歯に衣を着せない言い方で、バッサリくるとワクワクするし憧れる。最近のダルビッシュがそのワクワクを連発している。ヤンキースのマー君が靭帯部分断裂でDL入りしたことについて一言言った。「そもそも中4日に無理がある。MLBでは一試合100球以下が目処になっているが、それは間違い。100球を超えても問題はない。但し中5日であるべきだ。5日あれば確実に肘は回復する」と、メジャーの慣例に異議を唱えた。更にMLBオールスター戦の解説者にも異議を唱えた。NHK解説者武田が指摘するダルビッシュについての投球技術論は間違っていると。更に解説者は勉強不足だと言う。ダルビッシュは現役メジャーリーガーであるにもかかわらず、野球界を鳥瞰している。今後MLBの運営や、日本の解説者のあり方についても、影響を与えそうだ。正しい事は正しいと正論が吐けるダルビッシュを陰ながら応援することにした。

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人間国宝に値する人

伝統的な芸能分野で高い技術を持つ重要無形文化財の保持者である人間国宝に、古典落語の柳家小三治が認定されたとのこと。小三治は、いかにも昔の職人気質の塊のように見える。しかもインタビューがユニークだ。「こんなものを欲しいとは思わなかった。敢えて言っときましょ(逆説的に)とても嬉しかったと」と答えた。自分は落語界の事情など全く知らない。そこで早速ネットで調べてみた。すると驚くことに柳家小三治の業界での評判は悪い。言う事とやる事が違い過ぎるようだ。所謂硬派だ。何であんな奴がと言う。それを額面通りにとると本人の先の言葉は「超ラッキー、嬉し過ぎて言葉に言い尽くせない」というように聞こえる。真面に考えると業界では桂歌丸が本命だったようだ。古今亭今輔の弟子が桂米丸で、米丸の弟子が歌丸。歌丸は苦労と同時に落語界を背負い大変な思いをしている。歌丸が受賞するのが妥当なのかもしれない。落語の良さは勿論古典にあるがそれだけではない。落語を後世に残すには新作が必要だ。新作に落語人生を掛けた桂米丸こそ現代の国宝に値すると思う。小三治は硬いが米丸は柔らかい。米丸のあの当りの軟らかさしに惑わされてはいけない。新境地を拓く鉄人なのだ。こう考えると、人間国宝は歌丸に、そして庶民国宝というものがあるのなら米丸に受賞してもらうのが最適と結論される。一体誰が人間国宝を選ぶのだろうかと疑問が生じてきた。

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終活の手始め

会社の同期の仲間が亡くなった。享年67歳。自分と同じ年齢だ。「自分の壁:養老孟司:新潮新書」によると、死には「自分の死」「知っている人の死」「知らない人の死」の3種類があるという。「自分の死」は自分にとって大問題のようであるが、死んだ後は自分がいないのだから自分には関係ない。「知らない人の死」はニュースなどで知れば心は痛むが、自分の現実には影響しない。ところが「知っている人の死」は心が痛むしその後の人生にも影響する。現実的に自分にとっての「死」とは「知っている人の死」をいう、と書いてある。確かに「知っている人の死」は悲しいものだ。自分はまだ終活はしていないが、朧には心の内で決めている。葬式は出来るだけ簡素な家族葬。自分は長男ではないので入る墓を持っていない。墓はいらないので海葬か樹木葬。親が浄土真宗だったので、一応浄土真宗にお経をあげてもらう。法名は自分で決める。ざっとこんな具合だ。今は元気で自分勝手なことを考えているが、そのうち「自分の死」が近づいて来た時に、どう変わるかは分からない。最低でもピンピンコロリを目指したい。

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最高裁の過ち

血縁か戸籍かが争われた父子関係訴訟で、最高裁は戸籍と裁定した。果たしてこれで良いのだろうか。婚姻中に夫以外の男の子を生んだ裁判で、たとえ夫以外の男とDNA鑑定が証明しても、その子の父は戸籍上の父で覆らないという。民法では「妻が結婚中に妊娠した子は、夫の子と推定する」とある。最高裁はこの条文を拡大解釈し「民法は法律上と生物学上の父子関係が一致しないことも認めている」とした。だがこの条文は明治時代に設けられたものだ。明治時代であれば「夫の子と推定する」とする以外になかった。しかし現在では科学が進歩し「推定」を「断定」に変えることが可能だ。最高裁は二つの間違いを犯した。一つは、民法を拡大解釈したこと。もう一つは、民法を改正すべきと裁定しなかったこと。更にもう一つ加えれば、この種の父子関係はケースバイケースで夫々事情が大きく異なるので、一義的に戸籍上の父と決めつけるべきではなかった。最高裁は子供の身分関係の法的安定性を保持する必要があると言っているが、これも違う。子供の精神的安定性が優先されるべきだろう。最高裁は良識が欠けているようだ。

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大臣任命の難しさ

韓国では朴大統領が閣僚に指名した人物が就任出来ない事態が続いている。旅客船沈没事故で高まった政府批判を躱すため、閣僚や高官の人事刷新を図ったものの、過去の言動が問題視され候補者が就任辞退を余儀なくされている。韓国には日本のように、大臣になる前の身体検査がないのかもしれない。もしくは、反日というザルで掬い上げると脛に傷がある人物しか残らないのかもしれない。一方日本では安倍内閣が発足以来閣僚の交代が一人もなく500日を迎えた。偶々目立った失策や失言、スキャンダルがなかっただけかもしれない。中には仕事もせずに自ら辞めたいと言っている大臣もいるが、首の挿げ替えはない。下手に替えると新人のボロが発覚し政権に影響するのを恐れている為かもしれない。または身体検査に合格する人物がいないのかもしれない。何れにしても人材不足としか言いようがない。今月末には内閣改造が想定されている。人材の層が厚いのか薄いのかが証明されようとしている。

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サッカーと集団的自衛権

「ゲッツェ」と聞いてすぐに思い出す人はいるのだろうか。ドイツ国民やサッカー通ならば、生涯忘れられない名前だろうが、世界の人は既に忘れてしまった名前に違いない。W杯決勝戦ドイツ対アルゼンチンの延長後半にミラクルな決勝ゴールを決め、ドイツに勝利の女神をもたらしたのがマリオ・ゲッツェ選手。勿論ドイツがW杯を手中に出来たのは、それなりのチーム作りにあったと言われている。だが一方でサッカーで高まる愛国心を懸念する声もあるらしい。ドイツではナチスへの反省から愛国心をむき出しにすることがタブー視されている。ところがここ数年、サッカーで国旗を振り回し騒ぐさまが国粋主義の兆しだと指摘する向きもあるようだ。これ程までにナチスの亡霊が現存しているのが世界の現実だ。一方一次リーグで敗退した日本では、集団的自衛権が閣議決定され法案作成に進んでいる。日本国民の誰しもが今更戦争になる可能性などありもしないと思っている。しかし多くの国が理解を示す中で、理由は兎も角、韓中は軍事大国日本の復活だと批難している。幻の日本軍は今でもどこかで生きているのだ。安倍首相には、ナチスの亡霊を払拭するくらいの説明責任の努力が求められている。サッカーを見れば間違いない。

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変わったものと変わらないもの

テレビを点けると偶々大相撲中継だった。相撲を見なくなってから随分時が経った。久し振りの相撲画像だが何か変だ、何だろうと思った。そう言えば力士の顔も四股名も様変わりだ。横綱くらいは分かるが、その他は顔も見ても四股名が分からない。それ以前に四股名が判読不能だ。更に様変わりしたのが観客。ひと昔前は桟敷席にはお爺さんが殆んどで、その中に水商売風の着物を着た女性がチラホラいたものだ。ところがそのお爺さんが女性に替わった。しかも現代風な若い女性ではなく、ひと昔前の日本人的な顔をした年増だ。名古屋の特徴なのかもしれない。理事会は「注射」の千代の富士が落選して姿を消したので少しは変わったのかもしれない。横綱審議会は、名物の騒々しい女史がいなくなったものの相変わらず審議は不透明だ。結局、力士と観客は様変わりしたが、肝心の理事会と審議会は旧態然としている。大相撲の改革への道は果てしなく遠そうだ。

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誤りを認めない環境省

猫カフェの午後10時までの夜間営業に対し、特例として2年間の再延長が認められたが、何か変だ。2年前に環境省が動物愛護法の省令で、ペットショップなどでの犬や猫の展示を午前8時から午後8時と定めた。愛護団体などから犬猫の健康に与える悪影響を懸念する声が高まっていたからだ。ところが猫カフェの経営者らから、猫は夜行性動物だし、夜中に閉じ込めるのはかえってストレスを高める、との反対意見が出た。そこで経過措置として2年間午後10時までの営業延長を認め、その間に規制の是非を検討することになった。それから2年経ち今回その検討結果が出た。閉店が午後8時と午後10時の猫の間にはストレスの差は見られなかったのだ。だが環境省は、この結果をもって「結論が出ないので」午後10時までの夜間営業を特例として再度2年間延長するという。誰が見ても結論は出ている。夜間営業により猫が虐待される訳ではない。検討結果を素直に尊重すれば、そもそも動物愛護法の省令が間違っていたので改正すべきということになる。またまた不要な規制が蔓延りそうだ。猫だけにニャンとも迷惑な規制と言える。

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今夜の月はスーパームーン

心成しか今夜の月は大きく見えるような気がする。久し振りに晴れた夜空に微かに霞んではいるが満月が綺麗だ。今夜の月をスーパームーンと呼ぶようだ。月が地球に最も近づいた時の満月や新月をスーパームーンというらしい。月の公転軌道は、地球を焦点の一つとする楕円を描いている。地球との距離が最も短い近地点では約36万km、最も離れた遠地点では約41万kmなので5万kmの差がある。その近い分だけ、大きく見えたり明るく見えたりするとのこと。スーパームーンとは、近年の占星術の用語で、惑星直列などとともに地震などの災禍が訪れるという風説がある。そう言えば明け方に久し振りにエリアメールが鳴った。福島沖で地震があり20cmの津波を観測したようだ。それがスーパームーンによるものか、単なる風説かは明らかではない。ただ美しいものには棘があるものだと理解することにした。

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ゆる過ぎる鳥取市教育委員会

財務省がゆるキャラ乱立が予算の無駄遣いだとして各機関に抜本的に対応するよう要請した。ゆるキャラの費用は広報関係経費として2013年度だけでも13億円も使われている。ところが大半のゆるキャラは作ってはみたもののお蔵入りして、何の効果もないのが現状だからだ。そんな中で鳥取のかつ江さんが生まれた早々取り沙汰されている。かつ江さんのキャラは、ボロの着物を着た貧乏神みたいな顔をした女が食べるためのカエルをぶら下げている姿をしている。何とも気持ちが悪い。鳥取市の教育委員会が公募作品から全員一致の賛成で採用した。目的は歴史を学ぶきっかけ作りとのこと。背景は下記の通り。今NHK大河ドラマ黒田官兵衛では毛利側の高松城を秀吉が水攻めで落城させようとしているが、その時代の毛利側の鳥取城は秀吉により兵糧攻めにあった。この作戦により瞬く間に兵糧は尽き飢餓に陥り、餓死者が続出し人肉を食らう者まで現れたほど凄惨だった。そして城主は自決と引き換えに開城した、という歴史がある。この籠城戦の史実を伝えるため鳥取のかつ江(渇え)さんは誕生した。HPで公開したが市民からの苦情で4日間で公開を終了したとのこと。鳥取市教育委員会は一体何を考えているのだろうかと思う。歴史を学ぶきっかけ作りでかつ江さんが最適なののだろうか。籠城戦を伝えることでどのような効果があるのだろうか。何故全員がこのキャラに賛成したのだろうか。何故すぐに公開を止めてしまったのだろうか。全く無駄な考えで無駄なものを作り無駄な時間を浪費したようだ。財務省の見識は100%正しいと思う。

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メガデータの恐ろしさ

先日子供夫婦一家が遊びに来た時、小学生の孫の習い事が水泳、ピアノ、習字、進研ゼミ等々多くなり過ぎたので減らそうと思っていると話していた。その進研ゼミのベネッセが大量の顧客情報を漏えいしたと発表した。つい先日ベネッセの経営トップに就いた原田元マクドナルド会長が、本業の進研ゼミを立て直す考えを自信たっぷりに語った矢先だ。御気の毒としか言いようがない。子供の顧客情報は価値があるため高値で取引されるらしい。1件15円として760万件を掛けると1億円だ。情報漏洩の犯人は1億円を懐にしたかもしれない。一方ベネッセは情報漏洩の被害者から損害賠償請求の裁判を起こされるかもしれない。500円の商品券だとしても38億円だし、慰謝料1件1万円だと760億円になる。ベネッセの売上が4700億円で、営業利益が360億円だから、金銭だけでも本体を揺るがす大事件だ。更にブランドイメージの低下を考えると途方もない打撃に違いない。幸い社外から不正アクセスを受けた形跡はないとのことで、犯人は社内の人か社外の関係者に絞られる。明日にでも犯人は捕まるに違いない。ベネッセは顧客情報の価値を、経済資産1億円として考えていたのだろうか。それともリスク資産760億円として扱っていたのだろうか。たとえ事件が解決しても、ベネッセは風前の灯にある。メガデータの価値の高さと大切さを思い知らされる出来事であった。

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勝因と敗因

久し振りに我が眼を疑った。朝のニュースでドイツ対ブラジルが何と7-1で、ブラジルが大敗したとのこと。我が眼だけでなく我が耳も疑うほどの点差に衝撃を覚えた。骨折のネイマールと主将のシウバが欠場していたがブラジルのサッカー層は厚い。この状況でブラジルがドイツに勝つのは難しいとは言え、互角に近い接戦を予想していた。今大会のブラジルは、スコラーリ監督らしい守備の堅さを武器としたチームだったからだ。だが前半戦で既に5-0。勝負は決まった。何故こんなに大差になってしまったのだろうか。サムライブルーの初戦を思い出す。準決勝戦のブラジルは、初戦の日本と全く同じだ。足が止まっていた。一方ドイツは2人目、3人目が津波の如くゴールに打ち寄せる。ブラジルは、過去最悪の敗戦というだけでなく歴史的な不名誉を負わされた。それに較べれば日本は軽傷だ。前頭が大関にあしらわれたに過ぎない。前頭の上には、関脇も大関もある。優勝候補のスペインが1次リーグで敗退したり、無敵のブラジルも準決勝戦で歴史的大敗をする。それが世界のサッカーなのだろう。何故足が止まるのか、どうすれば足が動くのかがキーポイントだ。サムライブルーの復活が容易に思えてきた。

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邪魔な成功体験

最強の市民ランナー川内選手が、豪のゴールドコーストマラソンで日本人トップの3位に入った。その川内選手がマラソンのナショナルチームの選出方法や入れ替えに疑義を訴えたとのこと。マラソンのナショナルチームとは、世界でのメダル獲得を目的にマラソン強化を図るため今年4月発足した日本陸連のチームだ。部長は宗猛で、選手は男子12名、女子9名が選出された。しかし、そもそもマラソンにナショナルチームが必要なのだろうか。嘗て日本はマラソンが強かった。だがスピード化が進み外国勢には立ち向かえなくなってしまった。選手もそうだが、監督も酷い。嘗ての優勝経験だけに頼ったカリスマ性は色が褪せ、宗も瀬古も実績を残していない。要はスピードマラソンに見合った指導者が不在で指導法もないのが現状だ。上を目指す川内選手が日本陸連に物申す気持ちは良く分かる。選手の選考基準も強化方法も曖昧なのだから。今日本陸連が取り組むべき課題は、強化選手を集めることではなく、強化方法の確立と指導者の育成にあるはずだ。会社と同じで日本陸連も、嘗ての成功体験が成長の邪魔をしているようだ。

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観光立国?

北海道物産展が人気だ。わが街のデパートでも年数回北海道物産展が催され、連日ごった返して買うのも儘ならない状況が続いている。テレビ東京の未来世紀ジパングという番組で、アジアで北海道が大人気だという放送をしていた。北海道庁は当初外国人観光客の受け入れを嫌がっていたが、民間人の努力で道を拓いたという内容だった。今では北海道に続けと多くの県が真似をしようとしているとのこと。そして今日の日経夕刊のトップ記事は「観光立国移動らくらく」の文字。ところが、内容を読んで驚いた。驚きの一つは、現在の日本では通訳ガイドを兼ねるタクシー運転手を認めていないし、勿論その乗り場もないこと。驚きの二つ目は、それを構造改革特区のみで認める検討にこれから入るということ。こんなことにも規制があることにおどろいた。まさに規制でガンジガラメなのだ。ここでも官僚が民間の足を引っ張っている。今の日本には規制の総点検が必要だ。政治家は議場で品のないヤジを飛ばすより、日本の発展を妨げている規制を総ざらいする作業をした方が良い。浮かぶ瀬もあるはずだ。

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分水嶺の先

日ハムの大谷選手が、二十歳の誕生日に何と2本のホームランを放った。大谷選手といえば二刀流。特に今年に入ってからの成長は著しい。投手として160kmの速球を連投し相手を寄せ付けない。打者としてもかくの如しだ。今までに大谷選手の前には大きな選択が待ち構えていた。まずはメジャーか国内か。そして打者か投手か、あるいは打者と投手か。外野は口煩いし無責任だ。二刀流など出来るはずがないと言う者もいれば、一人ぐらいいても良いと楽観する者もいた。だが最終的に決めるのは本人。国内かつ二刀流の選択は間違いなかったようだ。本物の二刀流選手として大成して欲しいと願っている。だがもしメジャーを選択していたら、との思いも巡る。相当昔の事だが、名古屋から飛騨高山に行く列車の中で「ここが太平洋と日本海の分水嶺です」とのアナウンスを聞き、感動を覚えたことがある。分水嶺という言葉や意味は知っていたが、まさかその上を自分が通過するとは思ってもいなかったからだ。臨場感があった。ほんの些細な事で右か左に分かれてしまう。たった一つの決断で人生が決まってしまうような気がした。だが分かれたといっても、それで全てが決まる訳ではない。太平洋に行った水は幸せになったのだろうか、はたまた日本海に注いだ水は役目を果たしたのだろうか、と思い巡らしたことを思い出す。大谷選手の選択は、右でも左でも良かったはずだ。要は選択した道の中で如何に努力して結果を出すかにかかっている。後ろを顧みる人生ほど役に立たないものはないと思う。

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夏を感じさせるもの

夏を感じさせるもの、アサガオの次に来るものは蚊。本当のことを言うと、自分は夏とは言わず年がら年中蚊に刺され易く困っている。汗っかきとか太っているとかいう訳ではないが、何故か刺され易い体質なのだ。寝ている時のブーンという音に、反射的に手で頬を叩き眠れぬ夜が続くことは毎夏の恒例になっている。勿論蚊を好きだと言う人はいないと思うが、自分は特に蚊が嫌いだ。その大嫌いな蚊が、人類にとって最も恐ろしい生物だとの記事を見つけた。先日の日経朝刊。WHOなどのデータをビル・ゲイツらが分析した結果、生物による人の死因は、1番が蚊で、2番が人間そして3番番目がヘビとのこと。決してサメやライオンではない。蚊はマラリヤやデング熱を媒介する厄介な代物だ。昔はキンチョウの蚊取り線香、少し前はベープそして今は「おすだけベープ」に頼っている。撲滅すべきに間違いない。一方、蚊を撲滅すると、生態系を壊すと言う議論もある。勿論マラリヤやデング熱を媒介する蚊は撲滅しなければならないが、日本の蚊を殺して良いものかと迷ってしまう。蚊に刺されて痒くて不愉快だが、これも蚊が生きる道だと考えれば「自分の壁:養老孟司:新潮新書」が言うことにも少しは納得がいく。蚊とは友達にはなれないが、少しは隣人にはなれるのかもしれない。痒さを堪える自分にトライしてみるべきかと迷ってしまう。

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花の命は短くて

近所の垣根にアサガオが咲き始めた。もう夏はすぐそこだと感じさせる。だが俳句歳時記によるとアサガオの季語は秋。盛夏から咲き始め立秋以降も9月半ばまで絶え間なく咲き続けるかららしい。夏の朝の夜露に濡れたアサガオは清々しい。咲き続ける期間は長いが、その一つの花の命は極めて短い。今日咲いたアサガオは明日には萎んで、明日咲くアサガオの花の後ろに隠れてしまう。林芙美子が自らの半生を詠った「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」の花はアサガオなのかなと勝手に思ったみたりする。ところが、茨城の研究所がアサガオの老化抑制に成功したとのこと。花弁の老化を促進する遺伝子を特定し、遺伝子組み換えにより、開花時間を倍に延ばすことが出来るようになった。今朝咲いた花が翌朝も咲き続け、翌朝に咲いた花と共存する。時間の経過で色が変化する品種だと、同時にその色変化を楽しめるようだ。開花の寿命が延びたと言ってもたったの1日、とバカにしてはいけない。ヒトであれば80歳が160歳に延びたことに相当する。花の老化の基本的な仕組みは、他の花も同じらしいのでこの技術は開花するかもしれない。そうなることを願いたい。なにしろ花の命は悲しいくらい短いのだから。

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秋入学への入口か

海外留学を必修にする大学が広がりつつあるという。大学もやるものだと感心した。今や大学にとって、グローバル化に対応できる人材を育成することが重要な任務の一つになっている。1年前には東大が15年までに全面的に秋入学に移行すると宣言したが、問題が多過ぎて尻窄みとなり結局4学期制の導入に落ち着いた経緯がある。秋入学は世界の標準だが、日本では社会の仕組みに影響する秋入学への移行はそう簡単ではない。そこで知恵を絞ったのが一橋大だ。18年度までに約千人の新入学生全員を短期語学留学させるという。立教も早稲田も全員留学の方針を打ち出したとのこと。費用は一部を学生が負担するが、OB組織や企業の寄付や国の助成を活用するらしい。必修科目であれば、否応なしに経験させられるし、その他の大きな障壁もない。一度海外留学を経験すれば自信が付き、本格的な留学への呼び水にもなるだろう。この制度が全国の大学に広がり定着すれば、自ずと秋入学の入り口が見えてくるような気がする。

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お客を呼べる東京駅に

1年半前頃に東京駅の駅舎が復元されたので見に行ったことがある。かなりな人で賑わっていて、駅舎の外観もドームも一度は見る価値があると思った。だが、駅舎全体の写真を撮るために新丸ビル辺りまで離れてみたが、残念な事にビュースポットは見つからなかった。2本の背の高い換気塔が景観を遮っていたからだ。おまけに駅前広場は雑然としていて景観を台無しにしていた。駅舎を復元しても駅前広場もそれに見合った整備をしないと「仏作って魂入れず」だと、以前このブログにも書いた。ところが、東京五輪を前に丸の内駅前広場を大規模整備することになったとのこと。東京駅丸の内駅舎は首都の顔でもあるし皇居も近い。是非とも落ち着きのある格調高い駅前広場に仕上げてもらいたいものだ。個人の家を新築する場合でも、家が出来てから外構工事が始まる。外構が終われば人が住みつきお客を呼べるようになる。東京駅も五輪までには海外のお客を呼べるようになりそうだ。

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タイムスリップ

品川で同期会が有り、定刻より早めに着いた。最近開発された東口側を散策するためだ。以前東口で降りたのは20年以上前のこと。食事をする所もなく寂びれた街並みだった。よくもまあ変わるものだと驚くほど景色が一変していた。そしてその景色が20年前の記憶を蘇えらせた。同期会とは43年前に研究所に初任配属された仲間の集まりだ。当時から仲は良かった。その内バラバラになって疎遠になったが、会社OBになってから同期会が復活した。欠席者は、仕事の都合とか闘病中とか奥さんの看護とか理由はバラバラで何某かを抱えている。今回の出席者の目玉は、40年ぶりに再会したSさん。待ち合わせ場所にいると、向こうから声をかけてきた。容貌は年なりの変化はあるが、雰囲気は変わっていない。人柄も当時のままだ。瞬時に40年前にタイムスリップした。現在と20年前と40年前を行き来する楽しいひと時であった。

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