カテゴリ:202011



30日 11月 2020
今年の世相を反映した言葉を選ぶ「流行語大賞」や「今年の一字」を選ぶ季節になってきた。ところが「今年の新語2020」なる賞もあるようだ。その大賞が「ぴえん」だという。「今年の新語2020」という存在も知らなかったが、ましてや「ぴえん」など初耳だ。全く意味不明なので調べてみた。「今年の新語2020」は、文字通り今年を代表する日本語で、今後の辞書に掲載されてもおかしくないものを対象にして、三省堂の辞書を編む人達が一般公募の候補から選んだものだという。但し、新語といっても選ばれるのはあくまで「今年広まったと感じられる新語」で、必ずしも「今年生まれた言葉」とは限らないとのこと。その大賞が「ぴえん」だという。ウィキペディアによると「ぴえん」とは、、泣いているさまを表す擬態語。泣き声の「ぴえーん」を省略し、SNS上やメールなどのやり取りで「涙」の意味でより汎用性の高い言葉として使われる。悲しい時にも嬉しい時にも使用され、深刻さは伴わない。目を潤ませた絵文字Pleading Faceとともに用いられることが多い、とある。2年前から女子中高生の間で使用されるようになり、今では男女問わず幅広い世代に浸透しているという。「ぴえん」の顔文字のUnicodeはU+1F97Aで、ネット界では立派に存在しているようだ。年を取ると若者の動きにはついて行くのが難しい。ぴえん。
29日 11月 2020
今日の午前1時半頃、東海から西日本にかけて広い範囲で火球が観測され騒ぎになったとか。最後の燃え上がるような明るさは、満月級というから、目撃者はさぞビックリしたことだろう。火球とは小さな天体が地球の大気に飛び込みプラズマ化したガスが発光する現象だ。普通の流れ星は豆粒ほどの大きさの天体だというが、この火球は直径10cm程度の大きさだろうとのこと。たったの10cmの天体がこれほどの大騒ぎになるのだから驚きだ。でも、もっと驚くことがあったとのこと。11月13日のこと。大きさ5~10mの小惑星が上空400kmを通過したという。この距離はいま野口さんが滞在している国際宇宙ステーションと同じ。被害がなかったことは幸い中の幸いであった。これまでに最も地球に接近した小惑星は、3000kmなので大幅に記録を更新したようだ。もし10mの小惑星が地球に衝突していたら、恐竜が絶滅した地球環境と同じになってしまう。大気圏を通過するだけでも大被害が予想される。ゾッとするニュースだが、地上では大したニュースにはならない。それもゾッとする。
28日 11月 2020
川崎医科大の日野教授らのグループが、薬剤のナノ化により肝臓がんの抗がん効果を高めることに成功したとのニュース。この薬剤は、がん細胞が増殖するのに必要なブドウ糖の吸収を阻害する2―デオキシ―D―グルコース。効果は大きいが、高血糖などの副作用があるため、通常治療には使われていない。ところが、薬剤を50~150ナノメートルまで微細化してマウスに注射した結果、薬剤が血管の壁の隙間からしみ出し、がんにたどり着いたという。ブランクに較べがん組織は2分の1だったとのこと。肝臓がん細胞が薬剤をブドウ糖と間違えて吸収する一方、免疫細胞が寄ってきて、ブドウ糖を優先的に取り込み、免疫細胞も活性化した結果と考察している。更にいずれのマウスにも大きな副作用はみられなかったという。ナノ(10億分の1m)の世界は、これまでの化学の常識を一変させる。自分は数十年前に感光性樹脂の研究をしていた。もし、数十年前にナノ技術が存在していれば、感光性樹脂の全く新しい応用分野が拓けたに違いない。技術はスパイラルに進化していくものだ。
27日 11月 2020
病気の治療法には色々俗説があるものだ。新型コロナにも珍説が飛び出した。奈良県立医大によると、ある種のお茶が新型コロナウイルスを不活化することを発見したという。実験したのは、市販されているペットボトル入りの緑茶2種類、茶葉から入れた紅茶と大和茶の計4種類。ウイルスが入った液体を混合し効果を調べた結果、30分後に紅茶は99・99%、大和茶は99・9%までウイルスが減少。ペットボトルでは緑茶の1つは99%まで減り、別の1つはあまり変化がなかったとのこと。感染力を失わせる能力が高いお茶とそうではないお茶があるのは事実のようだ。もし、それが真実だとすると、日本や中国を含む東南アジアやニュージーランドで感染者が少ないも肯ける。東南アジアはお茶飲みが習慣化しているし、ニュージーランドの烏龍茶も有名だ。お茶に含まれる物質は、山中京大教授の言うファクターXかもしれない。だが、紅茶で有名な英国では新型コロナが猛威を振るっている。奈良県立医大が指摘するように、お茶には効果のあるものと無いものがある。カテキンだけが解ではなさそうだ。東南アジアで常用されるお茶と英国の紅茶の成分と飲む量を比較すれば、ファクターXにたどり着けるかもしれないと思った次第。
26日 11月 2020
新型コロナウイルス感染症は指定感染症に位置付けられている。指定感染症の期間は今年の1月28日から来年の2月6日までの期限付きだが、政府は2月以降も延長する方向で検討しているという。マスコミでは二類感染症相当と報道されているが、正確には新型コロナのためにカスタマイズされた措置が定められている感染症と言うべきとのこと。何故なら、指定感染症の定義は既に知られている感染性の疾病(一類感染症、二類感染症、三類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く)であって、感染症法上の規定の全部又は一部を準用しなければ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定められているからだ。問題は二類感染症相当の規定がなされていることだ。二類感染症相当故、全てが保健所扱いになり、PCR検査数も増やすことが出来ないため実態が把握出来ず、保健所もパンク状態だ。少しでも重症者が増えれば医療崩壊を招いてしまうことになる。現在は新型コロナのためにカスタマイズされた措置が定められているのだから、早急に医療崩壊を招かないようカスタマイズを変更すべきだと思う。死亡者数で見ると、新型コロナはインフルエンザよりも軽いと言える。従って、もし医療崩壊に至れば、その要因はカスタマイズを変更しない政府の不作為にあると言えると思う。
25日 11月 2020
大企業の味方と言えば経団連だが、中小企業の味方と言えば日本商工会議所だ。その日商の三村会頭が政府の成長戦略会議で「小規模企業の減少は都市への雇用流出に繋がり、地方の衰退を加速させている」と言ったとか。国の定義によると、小規模企業とは製造業で従業員20人以下、商業・サービス業では5人以下の家族経営の零細企業を意味する。近年、地方の零細企業とその従業員が激減していることは間違いない。でも、三村会頭の説は当を得ているのだろうか。賃金が低い地方の若者が賃金の高い都会に流れているのは現実だ。小規模企業の賃金が低いのも事実だ。水が高きから低きに流れるように、雇用で言えば人が賃金の低きから高きに流れるのも自然の理だ。正確に言うと、地方を衰退させているのは、賃金が低いからであり、三村が言うように小規模企業が減少しているからではないと言える。ましてや、小規模企業の減少が地方の衰退を加速させているという主張は、成長のためには何も生まない。少なくとも成長戦略会議の趣旨に逆行している。日商はアトキンソンの本を熟読して生産性向上の重要性を認識し、地方を活性化させるために小規模企業の生産性を上げ、賃金が都市並みに上がるような政策の提言を行うべきだと思う。
24日 11月 2020
安倍前首相の後援会が桜を見る会前夜に主催した夕食会の費用補填について、東京地検特捜部が政治資金規正法違反容疑で動き出した。当時安倍は国会で「事務所はホテルとの仲介をしただけで補填はしていない」と答弁を繰り返していたが、5年間で総額800万円超の補填をしていたことがバレてしまった。安倍は退任後体調が回復し、再々登板が噂されていただけに意味深長だ。補填額は800万円超とかホテルの領収書とか検察しか知りえない話がボロボロとリークされている。考えられるストーリーは3つ。1つは、隠しきれなくなった安倍が、秘書の所為にして逃げ切りを図ること。1つは、安倍の頼みの綱だった黒川が賭け麻雀で退職し、検事総長に就いた林が検察本来の仕事を始めたこと。天網恢々疎にして漏らさずというところか。もう1つは、菅-二階ラインが安倍の再々登板を阻止するため検察を動かしたこと。いずれにしても、安倍本人が知らないところで800万円が補填されていたなどあり得ない。ここは素直に白状し罪を認めた方が、国民の受けも良くなり今以上晩節を汚さないと思うのだが。でも、間違いなく晩節も汚すことになるのだろうことは推測出来る。
23日 11月 2020
新型コロナウイルスが全国へ感染拡大し初めて2500人を超えた今になって、漸く政府がGoToキャンペーンの運用を見直すと発表した。これまで政府は、GoToキャンペーンによって感染拡大したエビデンスは無いと言い張ってきた。でも、感染は人から人へと罹る。人が移動すれば感染は拡散するのが道理だ。GoToと感染拡大は無関係というのは屁理屈に過ぎないのは明白だ。菅首相は経済を止める訳にはいかないという理由でGoToに固持しているようだが、それがそもそもの間違いだと思う。経済学の原則から言えば、市場価格を操作して資源配分をかく乱するのでなく事業者に直接に補助を与えるべきものだ。GoToの救済対象が観光業と飲食業に偏っているのも間違いだ。結局政治に対し声の大きい業界だけが恩恵を受けることになる。政府は政策の順位付けをすべきだ。まず感染対策と医療崩壊防止だ。新型コロナは2020年1月28日から2021年2月6日までの期限つきで「二類指定感染症」となっている。早急に二類を外し、医療の自由度を広げるべきだ。次がワクチン開発支援。ワクチンが出来るまでは事業者援助。感染が落ち着いてきたらGoToという具合に。少なくとも、感染を拡大させるGoToは即刻中止すべきだと思う。
22日 11月 2020
米国では新型コロナの新規感染者数が15万人と過去最多を更新し、英仏では次々とロックダウンが行われる事態となっている。ところが、日本の医師には「日本の第3波は深刻化しない」と予想する声が相次いでいるという。順大医学部の奥村特任教授によるとその根拠は、死亡者数が少ないこと、ウイルスが弱毒化していること、集団免疫をすでに獲得している可能性があること、3密を守る日本人の国民性、だと言う。また上久保京大大学院特定教授によると、新型コロナは変異で弱毒化するという。コロナウイルスの周囲には、人間の細胞にくっついて影響を与えるスパイクがある。新型コロナのスパイクが変異可能な数は最大で12~14で、ひと月に1回ほどの頻度で変異する。新型コロナは2019年12月に中国武漢で発生したので、今年の11月には最後の変異を終えて、その後消失し、人類に大きな危害を加えない普通の風邪になるという。もしこの理論が正しければ、来年の正月からはマスクもワクチンも不要になり、GoToキャンペーンも盛んになり、勿論東京五輪も縮小せずに大々的に行われることになる。
21日 11月 2020
新型コロナの第3波が襲来し、マスコミでも医療崩壊の懸念を伝えるようになった。医療崩壊を概念的には理解出来るが、実際どのようなことが起きるのか、予め知っておきたいところだ。感染症専門医が書いた「新型コロナによる医療崩壊で何が起こるのか」という記事が目に留まった。医療崩壊とは、一般的には「必要とされる医療」が「提供できる医療」を超えてしまうことを指す。新型コロナの患者数が増加して「提供できる医療」の限界を超えると、新型コロナ患者の診療の質が保てなくなるばかりでなく、新型コロナ以外の患者への医療の量も質も低下してしまう。まず、救急車の搬送先が見つからなくなる。たらい回しにされ救える命も救えなくなる。米国の実績では、入院患者が激減する。心筋梗塞も脳梗塞も肺炎も全ての一般患者が激減し、新型コロナ患者だけが激増する。そして入院出来ない一般患者の死亡数が増加する。心筋梗塞、心停止などの急性期疾患だけでなく、慢性疾患にも悪影響を与えている。米国ではガン患者数が減っている。診断されないガン患者数が増えるからだ。英国では死産が増えている。感染を恐れて病院に行かなかったり、医療機関の質の低下が影響しているとのこと。医療崩壊とは、医療現場が機能しなくなることだけではない。本来受診すべき人が病院に行けなくなることも含まれるのだ。菅政権は、GoToなどに固持せず、医療崩壊を防ぐ政策に集中すべきだと思う。

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