新型コロナ悲観論

新型コロナの第3波が襲来し、マスコミでも医療崩壊の懸念を伝えるようになった。医療崩壊を概念的には理解出来るが、実際どのようなことが起きるのか、予め知っておきたいところだ。感染症専門医が書いた「新型コロナによる医療崩壊で何が起こるのか」という記事が目に留まった。医療崩壊とは、一般的には「必要とされる医療」が「提供できる医療」を超えてしまうことを指す。新型コロナの患者数が増加して「提供できる医療」の限界を超えると、新型コロナ患者の診療の質が保てなくなるばかりでなく、新型コロナ以外の患者への医療の量も質も低下してしまう。まず、救急車の搬送先が見つからなくなる。たらい回しにされ救える命も救えなくなる。米国の実績では、入院患者が激減する。心筋梗塞も脳梗塞も肺炎も全ての一般患者が激減し、新型コロナ患者だけが激増する。そして入院出来ない一般患者の死亡数が増加する。心筋梗塞、心停止などの急性期疾患だけでなく、慢性疾患にも悪影響を与えている。米国ではガン患者数が減っている。診断されないガン患者数が増えるからだ。英国では死産が増えている。感染を恐れて病院に行かなかったり、医療機関の質の低下が影響しているとのこと。医療崩壊とは、医療現場が機能しなくなることだけではない。本来受診すべき人が病院に行けなくなることも含まれるのだ。菅政権は、GoToなどに固持せず、医療崩壊を防ぐ政策に集中すべきだと思う。