続:畏るべし日本の数学者

2年前に書いた「畏るべし日本の数学者 」の続き。数学の難問であるABC予想が証明されたというニュースだ。望月京大教授は2012年にABC予想を証明したとする論文を発表したが、難解なため査読が難航し、2017年になって世界的権威のある数学誌PRIMSに掲載されることになった。ここまでが2年前に書いた事だった。ところが、その後更に査読が難航し、今日になってようやくPRIMSに掲載されることになったという。世界の数学者ら間では証明になっていないとする意見も多い。でも少なくともPRIMSを編集する京大は証明の正しさを認めた形だ。世界レベルで認定されるには、まだまだ時間がかかりそうだ。望月教授は「今我々が持っているICカードの技術は200年前に導き出された楕円関数論に基づいている。今回の論文が将来の人類にイノベーションを与えてくれる可能性は大いにある」とコメントしている。数論における数多の有名な予想や定理がABC予想から直ちに導かれるという。世界的に認定されれば「数学のノーベル賞」と言われるフィールズ賞受賞も夢ではなさそうだ。まさに畏るべし日本の数学者。