皇室典範改正前に国民レベルの議論を

衆参両院の正副議長が皇族数確保に向けた「立法府の総意」案を公表した。「女性皇族が結婚後も皇族の身分を保つ」「皇室典範で禁止されている皇族の養子縁組を可能にする。その対象は旧11宮家の男系男子を対象とする」で、どちらも「了」として示した。一方で、国民の6割以上が愛子天皇を望んでいるが、立法府は国民の総意を無視した。政治家の多くは「皇位継承は父方に天皇の血を引く男系男子に限る」としている。しかし、そう定めた皇室典範が出来たのは約150年前の1889年だ。継体天皇の時代から約1500年経ったが、長い歴史のほんの一部に過ぎない。この間、女性天皇が8人いた。それも男系の中継ぎのためではない。「男系男子のみで繋いできた伝統」というのは荒唐無稽と言える。西欧も昔は男系男子に限られていたが、現在は絶対的長子相続制になっている。日本が男系男子に拘るのは、単に時代遅れの考えに囚われているからに過ぎない。立法府はお茶を濁すのでなく、国民レベルでの議論を喚起すべきだと思う。