隔靴掻痒のナフサ不足対策

ナフサ不足に関し政府は「在庫は十分」と言っているが、現場では石化製品の「在庫なし」が続いている。政府は「在庫なし」について、供給の偏りや一時的な目詰まりだとして、赤沢大臣に解消の指示を出している。だが、それだけで事は済むのだろうか。発端は最も川上にある石油精製やナフサを原料にしたエチレン製造設備が稼働率を落としたことにある。稼働率は90%から68%に急落している。また、十分な原油やナフサを確保できたとしても、それで石化・石油製品の供給が正常化するとは限らない。石化製品は日本以上に石油需給が逼迫している東南アジアや韓国からの輸入が5千億円近くあるからだ。政府はホルムズ海峡経由以外のナフサを掻き集めようとしている。当座の凌ぎとしては理解出来る。しかし、抜本策は、米国とイランの停戦成立やホルムズ海峡の開放だ。トランプの思い付き政策に振り回されるべきではない。高市首相を筆頭に、積極的に外交を展開し停戦と開放に導くことこそ本筋の対策と言えるはずだ。