認知症予防の種は

認知症予防には何が効果的なのか。脳トレドリル、早口言葉が頭に浮かぶ。だが、繁田認知症専門医は、そこで鍛えられるのは脳のごく一部分に過ぎないと言う。計算が速くなったからといって、アルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドβや、レビー小体型認知症に関わる異常たんぱく質の蓄積を止められるわけではない。早口言葉の達人や計算のプロにはなれても、脳の老化や病気の進行そのものまで制御することは出来ないと主張している。もし本気で、認知症の発症や進行を少しでも遅らせたいと考えるなら、脳の一部分だけを研ぎ澄ますよりも、記憶、判断、感情、運動など、脳の多くの領域が連携して働くような活動に目を向けることが重要だと指摘している。その代表例が「料理」であり「旅行の計画」であり「他人との会話」だと言う。つまり、日常生活の中で自分で考え、選び、工夫するというプロセスこそが、実は優れた脳のトレーニングになるのだという。今は、アプリやAIが発達し、自分が考えなくてもすぐ答えが出て来る時代だ。でも、スマホも「自ら発信」すれば認知症予防になる。どうやら、認知症予防の種は普段の生活の中にちりばめられているようだ。