人手不足が深刻化している。中でも高専卒の採用競走が激化しているという。求人倍率は、大学卒は1.7倍だが、高専卒は20倍を超える。6200人の高専卒に10万社が殺到しているのだ。高専卒は、在学中に図面の作成や実際の機器操作といった実務経験を既に積んでいて即戦力として使えるのが長所だ。入社後も現場でのキャッチアップが早く、日常的に機器に触れてきたことで安全意識も高い。だが、大学卒と高専卒の給与格差は大きい。生涯賃金は大学卒より高専卒の方が約4000万円低いのが一般的だ。更に、卒業しても正式な学位は得られない。大学は学士、短大は短期大学士の資格が得られるが、高専は準学士という称号は得られるが正式な学位授与ではないのだ。海外の大学へ進学する際は不利になるのだ。院卒や大卒と同じか、それ以上の仕事をしているのに、ここまで差が開くのは絶望的だと嘆く人もいる。化学品販売や空調設備工事を手掛ける三谷産業は、これまで大学卒と高専卒で約3万円の差があったが、今年から高専卒の初任給を引き上げ、大卒を5000円上回るようにするという。三谷産業が主力とする空調設備の工事や製品設計では、専門知識と実践力を備えた高専人材は欠かせないからだ。社内から異論や反発は特に聞かれないという。これからは保有する知識やスキルに応じた対価を支払う流れになりそうな気配だ。
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