イグ・ノーベル賞は牛を思いやる熱情に

またまた日本人がイグ・ノーベル賞を受賞した。日本人の受賞は19年連続とのこと。今年は、生物学賞に農業・食品産業技術総合研究機構の児嶋朋貴研究員らのチームが選ばれた。黒毛和牛の体をシマウマのようにしま模様に塗ると、血を吸うサシバエなどの虫が寄りつきにくくなるという研究。殺虫剤に頼らない害虫対策につながる可能性がある。牛は、ハエにたかられると餌を食べたり休んだりする時間が減る他、体重が増えにくくなったり乳量が減ったりし、経済的損失が大きい。チームは黒毛和牛6頭で実験。白い水性塗料でしま模様を描いた牛と、同様に黒い塗料で目立たないしま模様にした牛、模様を描かない牛を用意し、体にたかるハエの数や、頭や尾を振るなどハエを追い払う行動の数を比較した。白黒のしま模様の牛は他の2種類に比べて、ハエの数が半分になり、追い払う行動の数も少なかった事実を掴んだのだ。個人的には、児嶋研究員らの努力にお目出度うと言いたいが、それ以上に実験に貴重な黒毛和牛を提供した酪農家の牛を思いやる熱情に称賛を送りたい。