石丸新党と吉村維新

石丸伸二前安芸高田市長が、今夏の東京都議選に向けて地域政党「再生の道」を立ち上げた。今夏の都議選の候補者を公募し、全42選挙区で擁立を目指すが、自身は出馬しないという。石丸新党が明確に掲げているのは「政治屋の一掃」だけで、政策を掲げず、所属議員の党議拘束もなし、他党との掛け持ちも認める、という異例の方針だ。一体現時点で何をしたいのか、都政の課題をどう考え、具体策はあるのかがさっぱり分からない。それなのに有ろうことか、吉村維新代表が「石丸新党と連携したい」と秋波を送り始めた。かなり前のめりだ。でも、吉村はかつて「公約を実現するのが政党なのだから、公約実現に向けて邁進するということが重要」と発言していた。立憲との野党共闘を問われた際には拒否し「考え方や憲法観が違う」と言っていた。その吉村が政策も思想も分からない石丸新党と組みたいと言う。支離滅裂だ。むしろ維新は政治屋の集まりだから、吉村は石丸に駆逐される側にいるはず。吉村は石丸SNSの集票力に目が眩んでいるだけのように映る。