火消しあれこれ(2)

「燃え易いものを燃えないもの」と偽造しUL規格を不正に取得した東レで、社長自らが火消しに走っていたことは「火消しあれこれ」に書いた通りだ。不正に関わった日覚社長と大矢副社長は、6月13日のガバナンス委員会で減俸処分を受けた。いくらワンマンとは言え、日覚社長の続投は有り得ないと思っていた。ところが、23日の定時株主総会で日覚社長の取締役選任案に対する賛成比率が64%となり、続投が承認されたのだ。東レには自浄作用が無いようだ。最も、不正問題も全社一丸で隠し通したのだから、株主総会も全社一丸で切り抜けたに違いない。でも、東レは今後如何なる道を歩むのだろうか。社風というものは一朝一夕には変わらない。生き証人の日覚社長が証明している。もし、心底社風を刷新したいのであれば、日覚社長は自ら職を辞すべきだと思う。政治家は責任を追及されても、在職のまま責任を果たすと言う。単にしがみついているだけだ。日覚社長もソックリ。