科学技術の振興を

理化学研究所の研究者600人が大量リストラされようとしている。法律では、同じ研究機関で10年以上働いた研究者は無期雇用に転換する権利を得られることになっている。この法律によって非正規雇用の研究者は雇い止めの不安から解放され、研究に打ち込むことが出来るのだ。ところが、理研は人件費や組織運営費をカットするため、この法律の趣旨に反し「2013年を起点にして、非正規の研究者は10年以上働けないことにする」という就業規則を作ってしまった。この就業規則で、来年3月までに600人もの研究者がリストラされる羽目になったのだ。日本の科学技術振興にとって大問題だと思う。政府は科学技術を軽く見過ぎている。日本は長年にわたってGDPが伸びていない。そのため所得も伸びず、先進国から脱落しようとしている。GDPと所得を伸ばすには、より高度な産業を育成していくことが必須だ。そのためには高度な科学技術振興を進める必要がある。科学技術の予算を削り、技術の元を絶ってしまっては日本の将来は無い。民主党政権時代の「事業仕分け」が厄をもたらしている。