独裁者か、改革者か

現代ビジネスが「NHK会長の暴走で現場は大激震」と伝えている。前田NHK会長が全職員へ「会長メッセージ」を出した。メッセージは「NHKを生まれ変わらせるには、職員の頭と行動を切り替え、既存の思考や行動から解き放たねばならない。今後は、記者、技術、事務職などの縦割り人事権の行使は一切認めない。人事異動の最終判断は、NHKグループ全体を俯瞰した視点で、私が適材適所の人事を行う」というもの。これに対し現場は「まるで独裁者だ。継承されてきた番組やニュース製作のノウハウが壊されてしまう」と危惧しているという。NHK幹部は「菅前首相から、組織改革しろ、受信料を値下げしろ、と散々頭を叩かれた反動で暴走し始めた」と言っているとのこと。記事は極めて職員に同情的だ。でも、それが正しいだろうか。NHKの役員と職員は公務員でもないし民間人でもない。何の努力もせずに懐に入る受信料で、高給を取り福祉も厚く悠々と暮らしている。事業拡大もやりたい放題だし、天下り先も充実している。今こそNHKを変わらせることが重要だ。職員は前田を独裁者と評しているが、民間人の自分からは、孤高の改革者に映る。