闇に葬られる森友改ざん問題の真相

森友改ざん問題の真相が闇に葬られることになりそうだ。財務省の文書改ざんで自殺した近畿財務局職員の赤木さんの妻が訴えた裁判で、被告の国が約1億円の賠償請求を受け入れ、訴訟は終結した。妻が求めたのは1億円ではなく、夫が命を絶った理由の真相だった。妻は「夫は国に2度殺された」と嘆いている。国から改ざんを強いられ自殺に追い込まれたことと、その真相を葬られたことだ。国家賠償請求訴訟で国が訴えをそのまま認めて終結させるのは極めて異例だ。しかも、鈴木財務相をはじめ国側は、賠償請求を受け入れるに至った詳しい説明を避けている。「臭いものに蓋をする」という諺がある。でも、この場合蓋をしたのは「臭いもの」ではなく「犯罪」だ。国は国民を欺いていると言える。では、国の誰が終結を決断したのだろうか。それを出来るのは岸田首相しかいない。現岸田政権を守るためかもしれない、安倍に恩を売るためかもしれない、逆に安倍を窮地に追い込むためかもしれない、安倍の弱みを掴んで優位に立つためかもしれない。岸田は国会で「この問題について真摯に説明を尽くしていく」と述べた。もし、それを実行出来れば、岸田は稀代の宰相として名を残すかもしれないのだが。