台湾産パイナップルの効果

最近スーパーの店頭でパイナップルを見掛けることが多くなった。戦後の貧しい時代は、バナナとパイナップルは高価で、滅多に食べられるものではなかった。しかも、丸ごとのパイナップルなど見た経験も無く、缶詰のパイナップルを有り難がったものだ。父が貴重な缶詰の蓋を開け、子供たちに分け与えるのが恒例だった。でも1枚丸ごとではなく、半身を貰えれば良い方だった。そのパイナップルが店頭狭しと置かれる時代になった。最近パイナップルの輸入が急増しているという。これには訳がある。パイナップルの一大生産地は台湾。台湾のパイナップルの輸出の9割は中国だった。その中国が台湾産パイナップルからコナカイガラムシを検出されたとして輸入を停止した。台湾は困った。そこに手を貸したのが日本。今では日本が台湾産パイナップルの最大輸出先になっている。では、中国はコナカイガラムシを検出したから輸入を停止したのだろうか。中国は台湾の釈迦頭もローズアップルも輸入停止している。間違いなく、コナカイガラムシは言い掛かりだ。このような嫌がらせが中国統一に寄与するだろうか。するはずが無い。益々、両国の人心は遠ざかっていく。中国の政策ミスと言えそうだ。でも、ミスをすればするほど、台湾と日本の絆は深まっていく。