真のゴルフの王者

今年のマスターズゴルフは異例ずくめだった。例年4月に開催される大会がコロナの影響で11月開催になった。感染防止のため、1番ホールと10番ホールからの同時スタートになり、パトロンと呼ばれる観客もゼロ。ダスティン・ジョンソンがブッチ切りで優勝したものの、上位にはウッズ、マキロイなどの常連が顔を出さなかった。例年は硬くて止まりにくいグリーンが柔らかく止まり易かった。例年は観客に取り囲まれ狭くなったコースで緊張を余儀なくされたが、今年は無観客のためコースを広く使うことが出来た。オーガスタは知識や経験がモノを言うコースというのが定説だが、今年はそれらの知識が逆に邪魔になり常連ほど沈んでしまったのだろう。上位にはキャメロン・スミスやイム・ソンジェらの経験の浅い選手が名を連ねた。調子が良かったのだろうが、新鮮な気持ちでコースマネージメントが出来たのがプラスになっているはずだ。その中でも、超常連のダスティン・ジョンソンが20アンダーという大記録で優勝したのは特筆すべきことだと思う。4月開催のマスターズで優勝することは難しいと言われているが、4月のコースを熟知するダスティン・ジョンソンが、ブッチ切りで11月のオーガスタを制したのだから、真のゴルフの王者と言えそうだ。