中央省庁のランク付け

今の時代、官僚と言うとモリカケの忖度を思い起こしイメージが悪い。事実、2020年度の国家公務員総合職志願者数は過去最少で、さらに内閣人事局が実施した意識調査によると、若い世代の現役官僚離れが深刻化しているという。そんな中でジョブマーケット・プラットフォームOpenWorkが、中央省庁のチームワーク調査を行い省庁のランク付けを行ったとのこと。その結果、中央省庁のチームワークの良さの1位は特許庁、2位は経産省、3位は環境省だったとか。特許庁審査部はフラットな組織体系で、基本的に審査業務は一人で完結する。対象が特許だけに論理的思考をする人が殆どだろうから、互いに尊重し風通しも良いのだろう。経産省の組織はヒエラルキーそのものだから、2位とは意外な感じがする。でも常に様々な情報や人脈に接するので、個々人のマネジメント能力が高いのだろう。環境省は比較的新しい組織で、各省からの出向も多いのでヒエラルキー意識も低く、仕事自体にヒエラルキーを必要としないのだろうと推測出来る。評価は、相互尊重、風通しの良さを集計したものだというので、特許庁や環境省が上位にくるのは当然だと思う。折角、中央省庁のチームワーク調査を行ったのであれば、チームワークの悪さに焦点を当てるべきだったと思う。今時国民の誰も、チームワークの良い省庁が何処だとなど求めてはいない。誰もがチームワークの悪い省庁と、その要因を知りたいと思っているはずだ。考えるに、この調査会社は単なる政府の回し者かもしれない。