住民投票の意義

住民投票の結果に対し、松井市長も吉村府知事も「大阪市民の判断を重く受け止めたい。二度と再び挑戦することはない」と述べた。何故彼らは「重く受け止めた」のかを考えてみた。2回目の住民投票で、反対票は1回目よりも増えた。でも僅かだ。だが、内容はかなり違う。今回は公明が賛成に回った。公明の2万票が反対から賛成に回ったので、これだけみれば4万票が賛成に加算されたことになる。それでも、トータルとして反対票が増えたのだから、民意としての反対票が大幅に増えたことになる。恐らく松井・吉村は、公明の協力が無ければ、完敗だったと悟ったに違いない。今年の6月の世論調査では、賛成49%、反対35%と賛成が14%も上回っていた。でも、投票日が近づけば市民も真剣に考える。維新は都構想のメリット・デメリットを明確に説明・説得出来なかったのだろう。大阪市財政局の捏造試算を打ち消すことが出来なかったのが致命傷になったのだろう。都構想は実現しなかったが、大阪市民には大阪市政の在り方を再認識するきっかけになったに違いない。