遅過ぎる所信表明

菅内閣が発足してから1ヶ月以上経ったのに未だに国会が開かれず、所信表明演説も行われていないのは異常だ。まさか自身が首相になるとは思ってもみなかったので、所信表明作りに手間取ったのかもしれない。政治家たるもの自分が首相であればと常に構想を練り万全を期すのが当たり前だから、もし準備不足であれば政治家失格だ。この間、日本学術会議の任命拒否や故中曽根元首相の合同葬で国立大に弔意表明を求めたりのゴタゴタ続きだ。そしてあろう事か所信表明演説をすっぽかし、ベトナム、インドネシアに外遊した。インドネシアでは日本が経済支援している石炭火力発電所建設に対し、環境破壊とのデモを喰らった。だが、帰国後返す刀で小泉環境相と相談し「温室効果ガスの排出量を2050年に実質ゼロ」を所信表明演説の柱に組み込むことにした。言行不一致だ。菅は就任直後「国民のために働く内閣」を標榜した。「国民のために働かない内閣」などいる訳が無い。薄っぺらな標榜だけが虚しく聞こえる。