引導を渡したコーツ

コーツIOC調整委員長が今月22日に、東京五輪開催について「新型コロナウイルス感染症のワクチンが開発されるとしても、この疾病の脅威を防げるようには思えない。最も現実的な問題は選手達が206カ国から集まるということだ」と否定的に語った。更に「再延期は無い。最終判断は10月になる」とも言った。これに対しJOCは「再延期など聞いていない」と否定した。事実IOCは公式的には再延期は無いとは言っていない。でも内々の決定事項だ。いつものIOCの対応であり、バッハIOC会長の常套手段なのだ。まずIOC幹部で方針を決める。次にコーツ調整委員長がアドバルーンを上げる。そして開催国とスポーツ界の反応を見る。でも方針は揺るがない。言わばガス抜きだ。従って10月には東京五輪中止のアナウンスがなされることになる。延期が決まった時に既に中止は決定していたのだが、安倍首相の政治的要望で5月に中止を発表する約束になっていたと言われている。でも、安倍はコロナ騒動にかこつけて中止の報道は出来なかった。そこで、仕方なくコーツ調整委員長が安倍代行として、引導を渡したのかもしれない。五輪が政治に悪用されている。可哀想なのは選手たちだ。開かれるはずの無い東京五輪に向け全精力をつぎ込んでいる。安倍の罪は極めて重い。