マスク姿

香港大学の研究チームがハムスターを用いたマスクの感染抑制効果を発表した。マスクが無い場合の感染率は66%だったが、感染したハムスターにマスクを着けると15%になり、感染していないハムスターにマスクを着けると35%になったという。新型コロナウイルスにはマスクが極めて有効なのだ。いま外を歩くと殆どの人がマスクをしている。新しい生活様式として定着するかもしれない。マスク姿を見ながら、ふと星新一のSF小説を思い出した。ある男が長い宇宙旅行の末、ある星に到着する。何と地球と同じ環境にあり、人間らしき生物が生活している。全員がおちょぼ口なのが特徴だ。男は女性と恋に落ちキスをする。女性は顔を赤らめる。何か変な臭いがする。そこで男は気付いた。この星の生物は、口が肛門で、肛門が口なのだ。この小説を読んでいて疑問に感じたことがある。何故この星の生物はパンツを着けないのだろうかと。言うなればマスクだ。なんだか、いま外を歩いているマスクの人の中には、ひょっとすると異星人がいるのかもしれないと思えてきた。