不発の緊急事態宣言

東京都の新型コロナウイルス感染者が118人となり初めて3桁に達した。しかも81人は感染経路が分かっていない。医療崩壊寸前だ。小池都知事は何回も緊急事態宣言を要請している。日本医師会は医療危機的状況宣言を発表した。財界内にも緊急事態宣言しかないとの意見が多い。小泉元首相も安倍に引導を渡した。だが安倍は未だに「ギリギリ持ち堪えている」とコメントを繰り返している。安倍が宣言を躊躇しているのは経済への影響だろう。このまま感染が下火になればギリギリ持ち堪えたことになるが、事態は深刻だ。最早宣言を出しても爆発感染は免れず手遅れの状況にあると思われる。爆発感染に至り医療が崩壊すれば、宣言以上の経済危機が生じることは誰でも理解出来る。野党は宣言は補償とセットでと安倍に迫っている。全てを補償するなど不可能だ。野党の要求は弱みにつけ込んだ暴力団の嫌がらせのように映る。言葉を換えると、野党が宣言を抑制しているとも言える。でも結論から言うと、安倍の優柔不断が招く医療崩壊と経済悪化ということになる。世論調査で「信頼が置けない」安倍が、身をもって信頼が置けないことを証明することになりそうだ。