文化遺産への報復

トランプは、イランがソレイマニ司令官殺害の報復をすれば、イランの施設52カ所を攻撃するとツイッターに投稿した。同時にその施設にはイランの文化遺産が多く含まれていることを示唆した。米国民がイランに殺されても、イランの文化遺産に手を出すことは許されないということはおかしいと言う。何とも破廉恥な大統領だと思う。文化遺産を軍事行動の標的にするのは国際法で戦争犯罪と考えられている。文化遺産はその国の一体感や永続感といった重要な感覚をもたらすアイデンティティそのものだ。タリバンがバーミヤンの石仏を破壊した当時の映像を思い出す。世界中の人が心を痛めたものだ。ISもシリアの文化遺産を悉く破壊した。でも、タリバンにもISにも異教徒文化遺産だから破壊するという屁理屈はあった。だが、トランプの破壊理由は、文化遺産を人質にしてイランを恐喝することだけだ。ギャングと変わらない。トランプの品性はタリバンよりも劣ると言える。米国民はトランプを大統領に選んだことを恥じるべきだ。同時に責任を取る必要もあると思う。