9つの利き酒セット

今日は恒例の同期会。約半世紀前の初任地の仲間だ。その2年後には各地に別れていったが、まるで幼馴染みのようだ。気心が合うとはこういうことを言うのだろう。幹事は公平に持ち回り。今日の幹事はワイン通のH君。東京国際フォーラム内にある小洒落た酒蔵レストランを見つけてくれた。全国9つの蔵元がオフィシャルパートナーで、郷土の食と日本酒を世界に発信する店だと宣伝している。ビールで乾杯後、全員が利き酒セットを頼んだ。普通利き酒セットは3つのところが殆どだが、この店は何と9つもある。山形の大山、宮城の浦霞、栃木の開華、岐阜の久寿玉、京都の酒呑童子、奈良の春鹿、岡山の嘉美心、高知の司牡丹、大分の西の関。殆ど飲んだことのないお酒ばかりだ。実家が蔵元のW君は「最初は癖のない浦霞が良い」と言う。酒造メーカーの工場長をしていたF君は日本酒に精通していて蘊蓄を傾ける。飲み比べた結果、結局、司牡丹船中八策が一番旨いということで、W君とF君と自分の意見が一致した。東京国際フォーラムの場所は嘗て都庁があった。その前は土佐藩上屋敷があった。期せずして、土佐の司牡丹に軍配が上がったことに何か縁を感じる。もし次回行く機会があれば、龍馬の好物であった軍鶏鍋を所望しようと思う。