五輪マラソンが札幌に

五輪のハイライト種目である男女のマラソンを東京から札幌に移すと、バッハIOC会長が唐突に明らかにした。ドーハ世界陸上で、暑さにより多数の選手が棄権したことがIOCの方針転換の引き金になったという。このクソ暑い最中に過酷な競技を何故強行するのかと思っていたから、納得のいく判断だと思う。でも、問題は判断に至った経緯と小池都知事の反応だ。IOCがJOCに相談し、JOCの森会長と武藤事務局長が承諾し、その結果を橋本五輪相と北海道関係者に伝え、最後に小池都知事に伝えたようだ。収まらないのは小池都知事だ。「なんで私が最後なの」と。怒りは爆発し「どうせなら北方領土でやればいい」と放言。すかさずロシアからクレームを受けた。何故小池は開催地変更の議論から外されてしまったのだろうか。小池は暑さ対策として、頭に被る日傘とか、街路樹を刈り込まないとか、カチ割り氷を首に巻くとかを提案していた。この小手先のアイデアが徒となり、相談相手に能わずと、見くびられたに違いない。能ある鷹は爪を隠すというが、知の無い知事は浅知恵を現すということだろう。元々真夏の五輪には無理があり過ぎる。これを契機に、五輪は本来の趣旨に戻り、素人だけの健全なスポーツ競技に回帰すべきだと思う。少なくとも、五輪の商業化が止まり、秋の晴天下での開催が可能になるはずだ。もし小池が回帰を主張していれば、IOCよりも主導権が取れたと思うのだが。