昔豆まき、今恵方巻

今日は節分。昔豆まき、今恵方巻という感じ。60年以上も前のこと、父が年男になって「福は内、鬼は外」を唱えながら部屋部屋に豆を撒いた。その豆を家族が年の数だけ拾って食べるのが習わしだった。だが今では衛生上拾って食べる家庭などは無い。代わって現れたのが恵方巻だ。恵方に向かって願い事を思い浮かべながら丸かじりし、言葉を発せずに最後まで一気に食べきると願い事が叶うとされている。その恵方巻が極めて異常だ。デパートもコンビニもスーパーも恵方巻一色になる。どう考えても完売出来るはずがない。結果として大量の恵方巻が廃棄処分されることになる。今年は農水省が需要に見合う販売をするよう、文書で通知した。ところが状況は去年と変わらない。またまた大量の廃棄処分だ。売れ残りだけでなく、仕掛品も大量に廃棄されるという。近頃は食べかけの恵方巻も捨てられることが多いという。間違いなくその人の願い事は叶わないだろう。それよりも、食べ物をこれほど粗末に扱うと、そのうち食べ物の神様から痛い仕打ちを受けることになるに違いない。ちなみに自分は恵方巻を食べたことがない。これからも無いと思う。