せこい亡者

特別背任事件で逮捕されたゴーン前日産自動車会長が求めていた勾留の取り消し請求が東京地裁で開かれた。ゴーン自ら無罪の主張をした。私的投資の損失18億円を日産に付け替えたが会社に損害を与えていない。サウジ実業家に16億円支払ったのは日産と中東の販売代理店が抱えたトラブル解決への対価だと主張。更に自分は全人生をかけて日産のために働いてきたと付け加えた。まだ裁判中だから、ゴーンが無罪になるか有罪になるかは分からない。でもこの騒動で分かったことが一つある。ゴーンは亡者なのだ。辞書によると、亡者とは「金銭や権力などに対する執念にとりつかれている者」とある。まさに亡者で、しかもせこいのだ。ブラジル、レバノン、フランスに会社の金で自宅を作るなど狡過ぎる。世界のトップ企業の経営者と較べるとコマネズミのように映る。この事件は如何様にも解釈出来るから、ゴーンは無罪になるかもしれない。でも今後経営者として、人間として捺された失格の烙印は決して消すことが出来ないだろうと思う。