闇の中のTPP

米国抜きのTPP11が今日発効した。加盟国全体で99%の品目の関税が最終的に撤廃される。投資や知的財産権保護など高水準のルールも定められた。マスコミは、5億人超の巨大な自由貿易圏が誕生したと好意的だ。振り返ってみると、2010年に菅首相がTPPへの参加検討を表明した。2012年の衆院選で自民は聖域に拘りTPP交渉参加に反対との公約を掲げた。でも、2013年に安倍首相はTPP交渉に参加を表明し、甘利が担当することになった。だが交渉内容は秘密で全面黒塗りの文書が公開された。2016年に署名式が行われ、国会で締結が承認された。TPPの大筋の締結内容は文書で公表されているが、果たして実際にどのような事が起きるのかを知る人は殆どいそうもない。政府も積極的で丁寧な説明はしていない。自分も含め殆どの国民は未だに闇の中にいる。発効日の今日こそマスコミはデメリットを具体的に総括すべきだったと思う。