非科学的なノーベル賞

今年のノーベル経済学賞はユニークだ。エール大のノードハウス教授とニューヨーク大のローマー教授が受賞した。授賞理由は「気候変動や技術革新をマクロ経済分析に統合した功績」と説明している。ノードハウス教授は気候変動と経済成長の関係を明らかにし、炭素税の導入を唱えた。一方、ローマー教授は技術革新が経済成長の源泉であるとする理論を確立した。この2人が環境や知識の役割を定式化したことによって、環境問題が世界的に重視されるようになった功績だと言う。いま世界の常識では「地球温暖化の主要因は二酸化炭素」となっているが本当なのだろうか。科学的に言えば、温室効果は二酸化炭素よりも水蒸気の方がはるかに高い。現在の温暖化理論では水蒸気の効果が無視されている。科学的に欠陥のある理論と言える。科学的に欠陥があるのに、何故ノーベル賞を受賞出来たのだろうか。答えは簡単だ。スウェーデン王立科学アカデミーが停滞感の漂う国際的な温暖化ガス削減の取り組みを後押ししたいが為、と見るべきだろう。今年のノーベル経済学賞は、極めて非科学的で恣意的なものだと思う。