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31日 10月 2018
龍王峡から日塩もみじラインに入った。曲がりくねった九十九折りで峠まではもみじ一色。上に上がるほど鮮やかな紅葉が増す。京都などの紅葉とは趣が異なり、山全体が圧倒的なもみじで覆われている。まさに、もみじラインだ。塩原温泉郷のもみじも鮮やかだった。特に紅の吊橋は、パンフ通りで写真と見紛うばかりだった。箒川に面している宿の露天風呂からの対岸の景色も素晴らしかった。この辺は柔らかくて美味しい塩原高原大根が有名とのこと。道の駅「ゆの香塩原」は朝採れ野菜を買う人でごった返していた。高原大根と蕎麦の実を買った。千本松牧場と氏家大橋観光やなを経由し大谷資料館に立ち寄った。ブラタモリで紹介されて以来、それまでの閑散さが一変し、観光客が押し寄せている。何言おう、自分もブラタモリに触発された口だ。内部は天井が高く異様な空間だ。山全体が穴だらけだという。昔の人は手彫りだったというから驚きだ。小学生の合唱隊が歌を歌っていた。音響効果も抜群だ。資料によると頻繁にコンサートなどが催されているようだ。上手い活用法だと思った。観光地の人集めはブラタモリに限るとも思った。宇都宮駅前のみんみんで宇都宮餃子を食べた。でも王将の餃子と変わらない。名前が先行しているだけかと期待外れで少しがっかりした。でも、全体では充実した塩原温泉旅行であった。
30日 10月 2018
もみじ狩りの季節になった。塩原温泉へ1泊旅行を楽しむことにした。今日は、宇都宮でレンタカーを借りて、日光杉並木街道を経由して日塩もみじラインを抜けて塩原に行くことにした。日光の杉並木を初めて間近で見た。樹齢400年を超える1万本もの大木が道の両側にそびえ立ち街道は昔のままの未舗装で車の乗り入れは禁止されているものと思っていた。ところが、杉並木は分断され残っている場所は僅かだ。しかも、手入れも然程されてはいない。無残と言うべき観光名所だった。一刻も早い保存活動が望まれる。途中で東武ワールドスクウェアに寄った。世界の有名な建築物や遺跡などを25分の1の縮尺で再現した世界建築博物館ともいえるテーマパークだ。でも、内心は子供騙しのミニチュアだと馬鹿にしていた。まず現代日本ゾーンがありアメリカゾーンへと続く。旧帝国ホテルのミニチュアを見ながら、犬山へ行ったとき明治村の本物を見るべきだったと後悔した。ミニチュアはあくまでミニチュアだ。だが、アメリカゾーンでエンパイア・ステート・ビルを見たとき、数十年前にこのビルに入ったときの記憶が蘇ってきた。外観とは違い内部が薄暗く部屋の出入りには必ず施錠をするあの思い出だ。気持ちがタイムスリップした。同時に自分の体も25分の1に縮尺されたような気分になった。それ以降、エジプト、ヨーロッパ、アジアゾーンでは見る目が25分の1の視線に変わっていた。小さな建物の中に小さな自分がいるのを空から見ている神様のような不思議な感覚に襲われた。
29日 10月 2018
白人至上主義者らに人気がある世界的ポップスターのテイラー・スウィフトが、インスタグラムで人種差別などを批判し民主党を支持することを表明した。テイラーのフォロアーは1億4千万人以上いて、2百万人の「いいね」が集まったというから強烈なインパクトだ。中間選挙に大きな影響を与えそうだ。テイラーを大嫌いなラッパーのカニエ・ウエストはそれに反発し、何とトランプに会って支持を表明。白人至上主義者のトランプがご満悦な態度で黒人のカニエに接した。異様な放送映像だった。テイラーもカニエも、現在のファンが減ることは間違いない。でも、理由はともあれ、芸能人が政治的発言が出来る社会は健全だと思う。翻って日本ではどうだろう。芸能人が政治的発言をするのは極めて稀だ。芸能人は政治、宗教、野球チームの話はしてはいけないというのが常識になっている。その話をすれば、確実にファンが減るし、バッシングを受けるからだ。そんな常識を守るから、無味無臭なタレントばかりになっている。一方、芸能人の政治的発言を咎める国民も多い。しかし、政治は腫れ物ではなく、国民生活の基盤作りそのものなのだから、発言する方も批判する方も、もっとオープンに議論を広げるべきだと思う。
28日 10月 2018
富山市議による政務活動費使い込みが発覚したのが3年前だった。発覚前の政務活動費執行率は10割だったが、発覚後6割に大幅低下したのが一昨年だった。注目を浴びチェックが厳しくなれば執行率が下がる。情けない限りだが、これが地方議員の現状だ。この事件を契機に政務活動費の情報公開化が進んでいる。全国市民オンブズマン連絡会議の調査によると、公開度が進んでいる県は兵庫、大阪、奈良で、遅れているのが香川、埼玉、佐賀で、政令指定都市では名古屋、横浜が最も遅れている。毎日新聞の調査によると、政務活動費の領収書をインターネット上に公開した自治体で、政務活動費の執行率が低下する傾向にあることが分かったとのこと。この手の話が新聞ネタになること自体がおかしいことだ。きちんと法制化して公開を義務付ければ済むことだ。結局国会がサボっているという証だろう。いや、国会議員たちは、自分たちも対象にされてしまうことを恐れ法制化を無視しているのかもしれない。内閣官房機密費も同じだ。合法的に非公開とされているが、最高裁も一部を公開すべきとの判決を出している。少なくとも、数年後には全て公開するという歯止めが必要だ。
27日 10月 2018
経団連に中西会長が就任し、会長執務室に初めてパソコンが設置され、会長自らメールで発信を始めたとのこと。会社でパソコンやメールが使われ始めたのは20数年前だ。何と20年以上も経団連の歴代会長は文明の利器を使っていなかったのだ。御手洗会長は、メールも使えないのに、よくぞキヤノンのトップが務まるものかと思う。榊原会長は名大で化学を専攻したはずなのにエレクトロニクスはからきしダメのようだ。全てが秘書におんぶにだっこ。経団連は、官僚ではなく民僚に動かされていたということだろう。かつては経団連会長は財界総理と言われ政界からも一目置かれる存在だった。でも、今では官邸のポチに成り下がってしまった。その経団連が、新たな経済社会「Society5.0」の実現を目指すという。「Society5.0」とは、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く、新たな社会のことを指す。IoTやAIを活用し少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などを克服しようというもの。パソコンも使えない連中が、AIで新たな社会を創るという。笑い話にもならない。Society5.0は絵に描いた餅と言うべきだ。いや、絵そのものが描けるはずがない。下手な絵は描かなければ恥をかくこともなかろうにと思うのだが。経団連は時代に取り残されている。
26日 10月 2018
シリアで40ヶ月間も反政府勢力に拘束されていたジャーナリストの安田さんが解放され無事帰国した。ジャーナリストの鏡と賞賛する人もいれば、自己責任だと非難する人もいる。危険を冒してまで現地取材をする真の理由は、本人にしか分からない。その理由次第で、評価は分かれるのだろうが、自分には分からないから何も言わない。でも、こういう危険な仕事が必要か不要かは判断出来る。行かなければ何も分からない。紛争地での取材は、国際社会に一つの判断材料を提供することになる。英BBCは、紛争の最前線に頻繁に記者を派遣する。記者は体を張って取材を続け、記事を送り続ける。大変な勇気と努力だと思う。ジャーナリストの使命こそが記者を突き動かすのだろう。一方、日本の所謂ジャーナリストたちは決して命を賭けるような取材はしない。国も会社も危険地帯に行くことを禁止する。でも紛争地のニュースは流れてくる。何処から入手しているのだろうか。体を張ったBBCの記者たちの生々しい記事を、空調の効いたオフィスで編集・翻訳して、如何にも取材したかのようなしたり顔でニュースを流すのだ。真のジャーナリストとは何なのかを考えさせられる安田さんの帰還であった。
25日 10月 2018
家族宛に1通のハガキが届いた。「消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」で、差し出しは法務省管轄支局訴訟最終告知通達センターとなっている。連絡無き場合は強制的に差し押さえることになる。裁判取り下げの相談に乗るから下記に連絡されたし。ご丁寧に電話番号も記載されている。すぐ詐欺だとピンときた。一応ネットで法務省の組織図を調べた。勿論こんな部署は無い。義母に「詐欺だから電話をしないように」と言いハガキを手渡すと、94歳になる義母は「この手のハガキは詐欺よ」と熟知していた。それ程流行っているということだろう。でも、国の対応がいい加減だ。法務省に確認すると「法務省とは一切関係ない。それは詐欺ですよ」と言うという。聞けば答えるという態度が間違っている。法務省が騙られているのだから、積極的に対処すべきものだ。不作為は無責任というものだと思う。警察も警察だ。電話番号を調べれば、すぐ犯人に行き着くはずだ。犯人を野放しにしておいて注意を呼びかけるだけなら、そんな警察はいらない。高齢の義母が適切に対処出来るのは、法務省や警察が当てにならないことを実感しているからに違いないと思うに至った次第。
24日 10月 2018
日本人の平均寿命は、男性81歳、女性87歳。これに対して、健康寿命は、男性72歳、女性75歳。平均寿命と健康寿命の差は、男性9歳、女性12歳。平均寿命と健康寿命の間で使う医療費は、その人が生涯で使う医療費の半分を占めるという。この間の日本の年間の医療費・介護費は5兆円にものぼる。だから、健康寿命を如何に延ばすかが国の大命題になっている。健康寿命を延ばすためには、やれ運動だ、やれ食事だ、やれストレスをとることだ、やれ笑うことだというのが常識だ。ところが、NHKが作ったAIがユニークな答えを出した。NHKスペシャル「AIに聞いてみた、どうすんのよ!?ニッポン」で放送された。全国の41万人の高齢者へ600項目以上の質問をし、10年以上追跡調査したものをAIが解析した結果だ。健康寿命の最長寿県は山梨県で、74.7歳だが、その因果関係をAIが分析した。その答えは、何と「読書」だという。運動や食事に比べても断トツに相関関係があるという。今のところ何故「読書」なのかは分からない。山梨県の人口に対する図書館の数は断トツで全国1位。運動の実施率は、全国最下位。ヒトが分析すると思い込みが邪魔をする。無意識に色眼鏡で見てしまう。その点AIは邪念が無い。膨大なデータをコツコツと飽きること無く解析する。解析はAI、解釈はヒトの時代が到来したようだ。
23日 10月 2018
ショッキングなニュースが流れた。「9割の食塩にプラスチック片、成人1人当たり年間2千個が体内に」という記事。世界21カ国で採れた塩を使った食卓塩39銘柄を調査した結果、その9割からマイクロプラスチックが検出されたという。対象原料は、海塩28銘柄、岩塩9、湖塩2。マイクロプラスチックが検出されなかったのは台湾産の精製海塩、中国産の精製岩塩、そしてフランス産の未精製の海塩の3銘柄のみ。マイクロプラスチック含有量が多かった上位10銘柄のうち、アジア産が9銘柄を占めたという。中国の大河と東南アジアを縦断するメコン川が元凶と言えそうだ。しかし、自分がショックを受けたのは塩ではない。体内に入るマイクロプラスチックの全体量は年間で成人1人当たり3万2000片に上ると見られている。食塩からの2000片はこのうち僅か6%に過ぎない。80%は呼吸から体内に取り込まれているというから驚きだ。いや大ショックだ。呼吸をするだけでマイクロプラスチックを吸い込んでいる。最早マイクロプラスチック対策は待った無しの状況だ。プラスチックストロー廃止でお茶を濁している場合ではない。
22日 10月 2018
名古屋大が約3千人の中学校教員を対象とした調査で「来年度、部活動の顧問をしたい」との質問に対し「したい」と「したくない」が半々だったとのこと。半分は意義を感じており、半分は重荷に感じているということだ。自分が中学生だった頃のことを思い出してみた。自分は卓球部に入った。部員は数人しかいなかったが、指導教員は卓球大好きな社会科の先生だった。独特なドライブが上手く、いつかそうなりたいと憧れていた。今思うとその憧れは先生の「上手い」というよりは「楽しんでいる」ことにだったのかもしれない。他にも、体育の先生は野球部で、美術の先生は美術部で、国語の先生は書道部で力を振るっていた。部は違うが充実した部であったと思う。その反面、部活動には関わらない先生も沢山いた。でも当時は関わらない先生を問題視する風潮などはなかった。とても自然なことだと思う。だが、半世紀が過ぎ世の中は変わった。部活に消極的な先生を問題視する。とてもおかしいと思う。人間は得手不得手もあるし好き嫌いもある。一様に先生を部活指導に宛がうのは如何なものかと思う。公立中学校の部活指導者に規制を敷く必要は無い。自治体が、これぞと思う人物に明日を託す事こそが、明るい明日を拓くことだと思う。

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