テイラーとカニエと日本の芸能人

白人至上主義者らに人気がある世界的ポップスターのテイラー・スウィフトが、インスタグラムで人種差別などを批判し民主党を支持することを表明した。テイラーのフォロアーは1億4千万人以上いて、2百万人の「いいね」が集まったというから強烈なインパクトだ。中間選挙に大きな影響を与えそうだ。テイラーを大嫌いなラッパーのカニエ・ウエストはそれに反発し、何とトランプに会って支持を表明。白人至上主義者のトランプがご満悦な態度で黒人のカニエに接した。異様な放送映像だった。テイラーもカニエも、現在のファンが減ることは間違いない。でも、理由はともあれ、芸能人が政治的発言が出来る社会は健全だと思う。翻って日本ではどうだろう。芸能人が政治的発言をするのは極めて稀だ。芸能人は政治、宗教、野球チームの話はしてはいけないというのが常識になっている。その話をすれば、確実にファンが減るし、バッシングを受けるからだ。そんな常識を守るから、無味無臭なタレントばかりになっている。一方、芸能人の政治的発言を咎める国民も多い。しかし、政治は腫れ物ではなく、国民生活の基盤作りそのものなのだから、発言する方も批判する方も、もっとオープンに議論を広げるべきだと思う。